時が止まる

014ぁぁ、おばあちゃん2

今日の結婚式も良い天気だ。着物を着たおばあちゃんも、どこまでも広がる真っ青な空を、目を細めて見つめている。とても嬉しそうに、空に向かってほほ笑んでいる。

ただおばあちゃん足が悪いのか、杖の付き方がぎこちない。

おばあちゃんに話しかけてみたら、意外なことを話された

『実は、いつも杖は使わないのよ、』

あんまりうまく歩けないけどいい気持だわ

おばあちゃんは、さらに続ける。

今日はおじいちゃ

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013あの瞬間は格別

照明が下がり、

さっきまでにぎやかだった音楽が、優しいピアノの音色に変わる。

新婦は想いをしたためた手紙を握りしめ、

新郎はその横顔をそっと見つめる。

大切に育ててくれた人に、想いを届ける時間。

『ありがとう』に溢れた時間。

お母さんとケンカした思い出や、お父さんの事が嫌いだった。でも今は大好きだよ。とか、おじいちゃんには小さいころから可愛がってもらって、、、とか。色んな人を笑顔にする

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ガンジャ先生。8-2

思わぬ遭遇と悲劇

 みんなが疲れてサービスアパートメントに着いたのは。すでに21時を回っていた。ああ。寝むたい。
Alan Walker - Faded

「コラ!走るなコケるぞ〜」
「だってやっとベッドに着いたもん!」
ワイワイしながら帰る僕らの前に。
見慣れた顔をしたスーツを着た人がいた。

「やあ。お帰り。日に焼けたかな?みんな」

「「山本先生!」」

みんな一斉によっていく。
僕は

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FUKO in 冷凍庫

夏川風子は物心ついた頃から「優等生」だった。

小学生の頃は元気いっぱいで活発な女の子。おかっぱヘアーがよく似合う彼女は、誰とでも直ぐに仲良くなれる人見知りをしない女児だった。

可愛らしいその笑顔でクラスメートからも大人気。男子に負けず劣らずの運動神経を誇り、勉強面でも学年の1.2位を争う優秀っぷりを発揮した。

夏川風子は優等生だった。

勢いをそのままに中学校へと進学すると、彼女は女子バスケ

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