【読書】己を喪失するということ(入試問題必勝法を読んだ感想・書評)(2/2)

■ご紹介する本

■はじめに

 以前のブログでお話したように、本書は入試対策の参考書のような表題がつけられているにも関わらず、実は短篇小説を集めた書籍になっている。

 この表題になっている『国語入試問題必勝法』は、コミカルに国語の入試問題をネタにしているところが笑える短篇になっている。

 基本的に、このコミカルさは、著者の清水さんの特徴だと思うのだが、コミカルで軽快な文体で物語を進めつつ、ふ

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とても嬉しいです!大スキです!
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経歴覚書(のちのち書き加えます)

webサイトにリストアップしようとしていて、下書きとして、自分の為の覚書。思い出したら後々書き加えます
(寄稿、合同誌、編集担当など書き落とし多数)

1999

5月
『夏の前、子どもの集会』初稿
「夏の花/落ちてくるくじら」校内文芸誌公募

2002

9月
「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」校内文芸誌公募

2004

9月
『夏の前、子どもの集会』新風舎文庫

2006

11月
「モナ

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【スキはコメントとおんなじくらい、ありがとう】
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本格・推理・恐怖・奇想・密室……陳浩基の最新作登場! 『ディオゲネス変奏曲』訳者あとがき(稲村文吾)

『13・67』でミステリ読者を驚嘆させた香港人作家、陳浩基。彼のデビュー10周年を記念した自選短篇集『ディオゲネス変奏曲』も、読者を驚かせるような奇想とトリックに満ちています。

その陳浩基とはどのような作家なのか、どのような作品を書いてきたのか? 華文ミステリの紹介者としても知られる翻訳者・稲村文吾氏による訳者あとがきを公開いたします。

(書影をクリックするとAmazonにジャンプ)

 本書

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スキありがとうございます!
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ジョン・チーヴァー 『巨大なラジオ/泳ぐ人』

黄色い表紙の短篇小説には外れがないという根拠のない信憑があるのですが(とはいえ、他に思いつくのはミランダ・ジュライ『いちばんここに似合う人』くらい)、この本もその例に漏れず、当たりでした。

 チーヴァーは40年代から70年代に雑誌ニューヨーカーを中心に活躍した作家で、僕はレイモンド・カーヴァー絡みで名前を知りました。解説にも書いてありましたが、二人ともアルコール中毒になった経験があり、ひところは

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小林賢太郎さん(ラーメンズ)の新作著書、「短篇集 こばなしけんたろう」入手。想像以上のボリュームに驚いています。

スキ、あざます♪
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連載掌篇まとめ(1)

全4回で書いた「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」という掌編のまとめです。この話は、『ウソツキムスメ』という短篇集を出版するにあたり、試読用に公開しました。紙書籍と電子書籍をAmazonで、また紙書籍は自分のwebサイトのカートからの直通販もおこなっています。

 以上は広告とまとめです。
 次はお知らせなどを挟んで、また違う本より試読を掲載致します。

● 今日は十何度目かの『スカイクロラ』をD

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【スキはコメントとおんなじくらい、ありがとう】
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【連載短篇】 アイネ・クライネ・ナハトムジーク(4):最終話

(全4話・短篇小説 / 原稿用紙13枚)→(3)へ戻る

   □

 私は部屋を出て、白い廊下を歩いて別の部屋の扉を叩いた。

「左近です」
「ああ。お早う。彼女の調子はどうかな?」

 部屋に入ると、先生が振り向いて云った。私は細く息を吸い、落ち着いた口調を心がけて報告した。先生には優秀な学生だと思われたい。

「比較的元気です。現在のところ認められている人格はふたりです。十八歳の少女である赤

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【絵本は好きですか? ありがとう】
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【連載短篇】 アイネ・クライネ・ナハトムジーク(3)

(全4話・短篇小説 / 原稿用紙13枚)(2)へ  ⇔ (4)へ

   □

 朝はいつもだるい。白い寝具にかおを押しあてて頭痛を堪えていると、ノックの音がしていつもの声が聞こえた。

「赤岸さーん」

 習慣化した呼び声。

「起きてくださいね、赤岸さん」

 起きてるわ、と、あたしは心のなかで呟く。でも、のどが気持ち悪くて声が出ない。
 昨日一緒のベッドに並んで手を繋いで眠っていた筈の蒼也く

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【円盤ゆ〜とぴあ】
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