統合報告

統合報告書に必要なのは独自性

最近テレビ欄で見つけ、毎週見るようになった以下の番組があります。

ある製品で圧倒的なシェアを持つ企業を毎週1社を取り上げて、その歴史やその製品の開発秘話を聞くというものです。取り上げる製品は様々で、当然開発・拡販に至る経緯は異なります。しかしそれぞれ時機を捉え、社会に受け入れられるものだったからこそ、現在の姿に至っていると確信させられます。

タイトルにある統合報告書はまさにそのようなストーリー

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花王の株主総会にみるESG投資の主流化

3月26日に花王が定時株主総会を開き、その際の質問事項を公表しました。主な質問事項としてESG関連及び人財関連が掲載されています。

ESG関連として1)紙おむつの環境対応、2)海外子会社の不正経理問題や品質不正問題への対応、3)ESG経営や内部統制に関する監査役の活動、人財関連として1)従業員の離職率、2)働き方改革や副業等に対する取り組みを挙げています。

同社は設備投資の実施基準にESGの視

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統合報告のカタチ|統合報告

レポートの構成

短期的な財務的視点と長期的な戦略的視点の2つの視点から構成できる。財務的視点からは経営リターンを、戦略的視点からは社会リターンを、明らかにすることができる。
次の価値創造プロセスを通して経営活動について再確認でき、経営の持続性を図ることができる。
レポートは、6つの資本と8つの要素から構成されている。

(参考:チャート例)
統合報告の概念図 / ビジョン図 / 戦略マップ /

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統合報告の概要(基礎概念)|統合報告

3つの基礎概念(「国際統合報告フレーム」より抜粋)

組織に対する価値創造と他者に対する価値創造

組織が長期にわたり創造する価値は、組織の事業活動とアウトプットによって資本が増加、減少、又は変換された形で現れる。この価値には、次のとおり、相互に関係し合う2つの側面がある。
・組織自身に対して創造される価値であり、財務資本提供者への財務リターンにつながるもの
・他者に対して創造される価値(すなわち

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統合報告の概要(特徴と意義)|統合報告

統合報告の特徴

統合報告書は、他のコミュニケーション(例えば、財務諸表、サスティナビリティ報告書、アナリストコール、又はウェブサイト)の要約にとどまらないものとして、意図されている。むしろ、統合報告書は、組織がどのように長期にわたり価値を創造するかを伝達するために、情報の結合性を明確にするものである。
(「国際統合報告フレームワーク」より)

一番の特徴は、「統合報告」という名前にある。統合報告

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統合報告の実態|統合報告

採用会社の実態(2017年当時)

統合報告を初めて市場に公表したのは、2002年にデンマークの会社であったと言われ、アメリカでは2008年。日本は2004年に初めて採用され、2011年を境にその年以降は年々右肩上がりに増加している。
その背景には、2008年の金融危機などから会社に対して透明性・持続可能性などが強く求められるようになったことが考えられる。また日経225構成銘柄の半数以上が採用して

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新しい企業レポートの登場|統合報告

「統合報告」の登場

統合報告が求められるようになったのには、時代の変化が関係している。

● 会社に求められる情報の変化
  → 見える資産情報から、見えない資産情報へ

● 経営活動への期待の変化
  → 売上や利益などの量の追求から、理想の社会づくりの質の追求へ

● 事業活動の変化
  → 会社単独の事業から、ステークホルダーとの協創へ

● レポートの役割の変化
  → 報告や説明だけの

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東証1部上場基準厳格化とESG

東京証券取引所は2018年11月より上場市場構造の見直しを始め、同12月にパブリックコメント募集を実施、募集は2019年1月末で締め切られています。以下の記事のとおり、東証1部上場基準の見直しが最大の焦点となっています。

記事内にもある通り、最上位市場に2,000社超が上場していることは他の先進国とは異なり、東証1部上場企業を絞る、もしくは東証1部の中でもさらに厳しい基準をクリアした企業のみの新

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