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creative notes #1

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2018年12月の記事一覧

死ぬかもしれないから、言っておきたいこと。

死ぬかもしれないから、言っておきたいこと。

ガン患者になってちょうど一年がたつ。
この一年はまさに激動だった、充実していたともいえるのであっという間に過ぎたようにも感じた。このペースで進んだらあっというまに人生が終わってしまいそうだ。

去年とおなじように今年も病院でクリスマスと年末年始も過ごすことになった、じつは肺炎で入院している。肺炎ってはじめてなったけどけっこうヤバい。

いつもの仮病とは明らかにちがう様子に妻が異変を感じ、大学病

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『おいしいものには理由がある』(KADOKAWA)全文公開[第一章 師匠と弟子〈納豆〉群馬県 下仁田納豆]

『おいしいものには理由がある』(KADOKAWA)全文公開[第一章 師匠と弟子〈納豆〉群馬県 下仁田納豆]

『おいしいものには理由がある』という本の全文公開です。単行本に写真は入っていませんが、note用に入れています。末尾に入っている動画はダイヤモンド・オンライン掲載時のものです。(写真/志賀元清 動画/志賀元清 樋口直哉)

第一章 大豆が繋いでいく味師匠と弟子   〈納豆〉群馬県 下仁田納豆 

 上信越自動車道の下仁田IC を降り、国道二五四号を走ってすぐの所に、下仁田納豆はある。本社兼工場の道

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『おいしいものには理由がある』(KADOKAWA)を全文公開します[はじめに〜日本のおいしさ]

『おいしいものには理由がある』(KADOKAWA)を全文公開します[はじめに〜日本のおいしさ]

昨年、日本各地の生産者を巡った『おいしいものには理由がある』という本を書きました。すでに発売から一年以上経った本ですが、多くの方に読んでいただきたいと思い、版元であるKADOKAWAさんからの許可を頂いたので、僕のnoteで全文公開したいと思います。

全文公開はよく「立ち読み」に例えられますよね。でも、立ち読みしてもらって売上が伸びることが全文公開の本質ではなくて、いつでも読める状態にすることだ

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いつも料理を比喩に使うんだけど。

いつも料理を比喩に使うんだけど。

食べることは命を維持することだから、やめることができない。それが基盤になって問答無用にすべてのことを決めている。だから比喩に使いやすい。

そこに「より美味しいモノ」を求めるとステージが一段上がる。寒いから服を着るのはカロリーを摂ることで、気に入ったデザインの服を着るのがファッションだ。

「衣食足りて礼節を知る」という言葉は、空腹だから、寒いから、という段階にいたら抽象性は生まれないことを表して

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捕食者に出会わないために

捕食者に出会わないために

人間は敵と味方に別れて争うことが好きです。相手が敵かどうかは自分が決めるのではなく、国が決めたりします。あの国は敵で、こっちの国は味方。そう決められて、まったくその通りなら理解できますが、大体、味方の中にも敵みたいな人がいますね。逆もしかりです。「昨日の敵は今日の友」などと言うように、その境界は実に曖昧です。「敵/味方」という考え方は権力者にとって都合がいいかもしれませんが、一個人が生きていくため

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