安藤秀樹

後継者、管理職、職場リーダーなど人を育てる立場、またスポーツを通じて人材育成にあたる指…

安藤秀樹

後継者、管理職、職場リーダーなど人を育てる立場、またスポーツを通じて人材育成にあたる指導者の方々を支援するプロコーチです。 また、良質な人間関係を築きたい、創造性とチャレンジ精神、そしてユーモアに富む心豊かな人生を送りたい、と望む方々へのコーチングも提供しております。

最近の記事

企業後継者の必須科目とは?

さて、今回は企業の後継者が修得すべきスキルとして 「コミュニケーション能力」についてお話をしていこうと思います。 「今更コミュニケーション能力ですか?」と言われそうですね。 実は、昨年からこのテーマに特化したコンサルティングサービスを設計してきたのですが、その過程で、後継者、特に中小企業の後継者候補や就任1~2年の新社長の方々が、コミュニケーション能力を学ぶためにあまり時間をとれていないことがわかりました。 また、コミュニケーション能力が不足しているために、直ぐに経営の

    • 試合中に役立つ「ミスの儀式」とは?

      昨年12月の投稿(私たちは「励まし方」を教えられていない)で、 「人を励ます言葉選び」についてお話しいたしましたが、このテーマでもう少し書かせて頂きます。 ときに、無責任を感じさせてしまう激励の言葉 先週、「頑張れ」は、評価言語として使うと効果的だが、激励の声がけとしては逆効果になるケースもある、というお話をしましたが、同じような言葉に、 大丈夫! ドンマイ! などがあります。 ドンマイは Don’t mind(気にするな)の和製英語に由来する、昭和の時代から使われて

      • (続)「リフレクション」ってなんだろう?

        さて、前回からお話しを始めた「リフレクション」ですが、 コーチングとの共通点もあり奥が深いです。 今回もこのお話を続けたいと思います。 リフレクションとコーチングの違い リフレクションをひも解いていくと、コーチングとの 共通点もありますが、基本的には異なる手法と概念です。 リフレクションは主に自分自身が内省によって自己に 焦点を当て、過去の経験や感情から学びを得るプロセス ですが、一方コーチングは他者(コーチ)がクライアントに 対して質問、提案、フィードバックなどを行う

        • 「リフレクション」ってなんだろう?

          「リフレクション」という言葉をよく耳にするようになりました。 これについて数回にわけて少々お話をしていきたいと思います。 リフレクション(内省)とは? リフレクションと呼ぶと軽快ですが、 内省(ないせい)と表すると少々重たいイメージがします。 おそらく「反省」とイメージ的に重なるせいかもしれません。 「反省」は必ずしも過ちや間違いを正すだけの行為ではないのですが、 ビジネスの世界では、人への叱咤や、忠告に使われることが 多いからでしょう。 内省は、簡単に言えば 「自分

        企業後継者の必須科目とは?

          私たちは「励まし方」を教えられていない

          今日は、コミュニケーションの基本に立ち返って、 「言葉選び」について考えてみたいと思います。 社会人なら身につけている常識的な言葉選び 私達大人は社会で生きていく中で、状況に応じた 言葉のテンプレート(雛形)を持っています。 人への挨拶、礼儀・・・、 おはようございます。 こんにちは、こんばんは。 お疲れ様。ご苦労さま。お世話様です。ありがとう。 人生の様々なイベントにおいては・・・、 おめでとうございます。 末永くお幸せに。 元気なお子さんですね。 ご活躍をお祈りい

          私たちは「励まし方」を教えられていない

          映画のお話を少々・・・(その2)

          昨年の8月の記事で、アメリカの古典映画のファンであることを書き、シドニーポワチエの「招かれざる客」をご紹介しました。 その時にも感銘を受けた作品としてあげましたが、 「12人の怒れる男(1957年)」についてお話したいと思います。 最近「心理的安全性」、「アサーティブネス」、「同調圧力」などについて考えているうちにこの映画を思い出し、DVDを引っ張り出してみた次第。 僕が生まれた年のモノクロ作品ですが、名作の魅力は褪せませんね。 勇気と正義を教えてくれるアメリカ古典映画の典

          映画のお話を少々・・・(その2)

          怒りの感情と上手につきあう(その4)

          さて、アンガーマネジメントのお話も今回で一旦区切りをつけます。 今日は3つ目のコントロール、行動のコントロールについてお話いたします。 分かれ道を考える行動のコントロール (その3)でご紹介した「思考のコントロール」で、起きていることがイメージした3重丸の「許せる」ゾーン、あるいは「まあ許せるゾーン」に入っていれば、コントロールはそこで終了、とご説明しました。 許せるわけですからね。 では「許せないゾーン」に入った時、どの様な振る舞いをするか? これが「行動のコントロー

          怒りの感情と上手につきあう(その4)

          怒りの感情と上手につきあう(その3)

          さて、アンガーマネジメントのお話も今回で3回目となりました。 前回3つのコントロールがあることをご紹介し、一つ目の 「衝動のコントロール」いたしましたので、記憶の新しいうちに2つ目の説明を進めていきましょう。 2つ目は「思考のコントロール」です。 3重丸をイメージする思考のコントロール 前回お話した「衝動のコントロール」では、「反射をしない。つまり考えることなく発言したり、行動したりすることを、回避する」ということが目的でした。 そのために6秒待つ。 この6秒の間に理性

          怒りの感情と上手につきあう(その3)

          怒りの感情と上手につきあう(その2)

          さて、アンガーマネジメントのお話を続けましょう。 今回は「コントロール」についてです。 怒りの正体「べき」 怒りを生んでいる正体は、特定の「人」や「事」ではなく、人がそれぞれが持っている、「べき」、つまり「当然」「常識」「当たり前」であることを(その1)でお話しました。 この「べき」が裏切られたり、侵害されたり、否定されたり、蔑ろにされたり、あるいは、叶わなかった時に、私達は心にイライラや怒りを生じるわけです。 この「べき」には、2つの特徴があります。 ひとつは、「

          怒りの感情と上手につきあう(その2)

          怒りの感情と上手につきあう(その1)

          さて、アンガーマネジメントについて少々お話をしたいと思います。 というのも、コーチングを生業としている私ですが、実は日本アンガーマネジメント協会の認定コンサルタントでもありますので、「怒りの感情と上手につきあう」というのは私の対人支援のテーマのひとつでもあるからです。 コーチングとはまた異なった角度で、対人支援をしていく役割ですが、 アンガーマネジメントのご紹介と共に、アンガーマネジメント・コンサルタントの立場から思うところをシェアしていこうと思います。 アンガーマネジ

          怒りの感情と上手につきあう(その1)

          ドラッカーが提唱した OOMMDとは?

          ~ 先ずはPDCAサイクルのおさらい ~ 「PDCAサイクル」という言葉をご存知の方は 少なくないでしょう。 生産や業務の改善を目指し、 計画(Plan) 実行(Do) 評価(Check) 対策・改善(Action) の各プロセスを継続的に遂行していくもので、1950年代に品質管理の父と言われるW・エドワーズ・デミング博士により提唱された ものです。 デミング博士をご存知なくても、統合品質管理の世界最高ランクに与えられるデミング賞という言葉は馴染みがあると思いま

          ドラッカーが提唱した OOMMDとは?

          適応指導や方針説明ではない。「オリエンテーション」の目的とは?

          4月です。新年度、新学期ですね。 今日は、心躍るこの季節によく耳にする言葉、「オリエンテーション」についてのお話です。 ~ オリエンテーションとは? ~ この言葉を聞いたことのある方、また実際にオリエンテーションを受けた 経験のある方は多いと思います。 語源は、教会を建てる時に祭壇を東に向ける様に設計することをオリエンテーションと呼んだそうで、陽が昇る東を正しい祈りの方角としたことから、方向付けを意味する言葉となったそうです。 辞書には(環境などへの)適応(指導)、順応

          適応指導や方針説明ではない。「オリエンテーション」の目的とは?

          ピンチピンチ、チャンスチャンス、ラン、ラン、ラン♪

          今日は、コーチングやNLPで使われるテクニックのひとつ、 リフレーミング(Reframing)についてのお話です。 ~ リフレーミングとは? ~ タイトルは、みなさんよくご存じの大正時代から歌われている代表的な童謡、あめふり(♪雨あめ降れふれ母さんが~♪)の最後の歌詞を替え歌にしたものです。 ビジネスの状況が上手くいっていない時、トラブルに巻き込まれた時、よく頭の中で歌っていました(笑) リフレーミングとは、単なる「前向き思考」とは違います。 「前向きに行こうよ!」

          ピンチピンチ、チャンスチャンス、ラン、ラン、ラン♪

          「気づき」は「反省」ではありません

          今日は、コーチングで大切な「気づき」についてお話をしたいと思います。コーチングの要諦は「教える」ことではなく、相手が考え「気づく」機会や状況をつくることだと言われていますが・・・。 ~ コーチング・セッションが辛くなるケース ~ コーチはコーチング技術(傾聴、承認、質問)を発揮しながら、 同時にクライアントの中に起こっている気持ちを観察する必要があります。 ひとつの例として、クライアントにとってコーチングが辛くなっている、あるいは精神的に負担を感じているというケースが起こ

          「気づき」は「反省」ではありません

          「動かないゴールキーパー」の誤謬

          「アクション・バイアス」についてのお話です。 Action Bias・・・ 何それ? と思うのも無理ありません。 HBR(ハーバード・ビジネス・レビュー)に載った小論文から色々考えたことをお話していきたいと思います。 アクション・バイアスとは? 少々昔の話になりますが、2015年4月のHBRにThe Remedy for Unproductive Busyness(非生産的な忙しさへの解決策)という論文が掲載されました。 フランチェスカ・ジーノとブラッドレイ・スターツとい

          「動かないゴールキーパー」の誤謬

          エネルギーの源「自己肯定感」

          年の瀬が近づくと、「レクイエム」と称して今年他界した著名人の方々を取り上げて偲ぶTV番組のコーナーがあります。 私は、8月に他界された森英恵さんが印象に残っています。 というのも、逝去された時にメディアで紹介されたエピソードの数々に触れた、森さんが日本人のプライドをもって世界にチャレンジした素晴らしい女性であることを再認識したからです。 そうした感銘を受けたエピソードも交えて「自己肯定感」について紹介していこうと思います。 ~ 自己肯定感の大切さ 成功とはその大小にかか

          エネルギーの源「自己肯定感」