早寝早起き

三鷹の森で生きてる歴史好きの道産子です。 好きなものはじゃがいもです。

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マガジン

  • 自省録

    その時現在の自分が考えたこと・感じたことのそれっぽい記録です。

  • 妄想録

    いつもくだらないですが、とりわけくだらない、ちょっと体裁を整えた妄想の記録です。

  • 読書録・自由研究

    気が向いたら読んだ本について書きます。 自由研究は、小学生の気持ちに戻って自分なりに調べてまとめたものです。心優しい眼差しでお読みください。

  • 見聞録

    旅だったり旅じゃなかったり、場所の記録です。

  • ロシア留学記

    2023年8月、1か月間モスクワで語学留学をしていました。 そのふざけたまとめです。

最近の記事

  • 固定された記事

あなたの「関心がないこと」はなんですか?

「あなたが興味を持っていることは何ですか?」 「あなたの強みは何ですか?」 「あなたは、何がしたいですか?」 入試で、インターンで、就活で、あるいはその対策セミナーで、繰り返し聞かれる。 かくいう私はいずれの面接も受けてないから想像だけど。 たぶん聞かれてんじゃないだろうか。聞かれていなかったらこの文章が成り立たないので、何としても聞かれていてほしい。 人生100年の時代で、個性を叫ぶ独自性を問われて 就活真っ盛りの先輩や、早くも準備を始めている同級生を見て、よくやるな

    • 私とロシア

      私はロシア史を専門にしようとしている。 拒否感を示す人から、理解してくる人、面白いと言ってくれる人、冗談混じりでいじってくる人。反応は様々だ。当然ながら、理由を聞かれることが多い。 なぜそんなめんどくさそうなことをするのかと。 ここで、自分のためにも整理してみたい。 なぜ、私はロシアに関心があるのか。 なぜ、ロシア史をやるのか。 簡単な分類とある程度の時系列でもってお伝えしたい。 簡単にまとめると、もともとロシアへの関心はあった。それがウクライナへの侵攻で高まり、学んで

      • 落ち着け、「教養」

        「教養」が漂っている。 「あの人、教養あってすごいよね」 「一流のビジネスパーソンになるためには教養が必要だ」 「教養としてワインを嗜んでいます」 「私って教養ないから」 「教養のために〇〇のYouTubeを見てるんだ」 あれも教養、これも教養。 Amazonでベストセラーを調べてみると、「教養」という言葉の多さに気づく。 「1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365」 「世界のエリートが学んでいる 教養書必読100冊を1冊にまとめてみた」 「アメリカの大学生が

        • まだ見ぬタピオカを妄想する試み

          はじめにあれは高2の秋、野球部の練習試合を終えたときだっただろうか。なにやら聞き馴染みのない言葉が、それにまったく似つかわしくない泥まみれの友人の口から発せられた。 「帰りにタピオカ飲みに行こうぜ」 タピオカ?? 私は荷物をカバンにしまいながら、頭に疑問符を浮かべた。 どうやら、巷で流行っているらしい。北海道の片田舎が、巷に包摂されるのかはわからないが。友曰く、ミルクティーにおたまじゃくしの卵みたいな玉がたくさん入ってる。友曰く、その玉を食べたり食べなかったりする。友曰く

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        あなたの「関心がないこと」はなんですか?

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          6本

        記事

          ひらがな表記派

          漢字とひらがなの表記比率は、3:7が理想とされる。バランスがよく読みやすいため、多くの活字媒体で意識されているらしい。 まあそれはさておき、私はひらがなが好きだ。 絶妙なバランスに、えもいわれぬ曲線。書くのが難しい。「字が汚い」と小学校で言われ続けてきた私には天敵である。 何より、ひとつの字がひとつの発音を担っているという責任感が愛らしい。突如「エイ」とか「エァ」とか「アッ」とかに化けないでいてくれてありがとう。「日本語の音も文脈によって発音変わるけどね」とかは言わないでほ

          ひらがな表記派

          【読書録】逢坂冬馬『歌われなかった海賊へ』

          ※後半、ゴリゴリにネタバレをします。 私は逢坂冬馬さんの小説が好きだ。2冊しか読んだことないし、2冊しか世に出てないけど。 2022年3月、前作『同志少女よ、敵を撃て』という本を読んだ。その頃私はロシア語を学び始め、ロシアはウクライナに侵攻した。なかば必然かのように本を手に取り読み始めたが、これがまあ面白い。その後1年間は本のおすすめを聞かれたら迷いなく薦めていたほどだ。 ストーリーや人物が魅力的なのはさることながら、内面の筆致がすごいし物語の皮肉も感じさせる。何より、「

          【読書録】逢坂冬馬『歌われなかった海賊へ』

          【読書録】スコット『ゾミア:脱国家の世界史』自ら「野蛮」化した人々

          めちゃくちゃ面白い本を読んだ。 きっかけは「ゆる言語学ラジオ」で紹介されていたことだ。 正直なところ文字通り二番煎じであるが、自分のアウトプットも兼ねてつらつらと書いていきたい。 この後、これを踏まえて発展的考察を行う。気が向いたら。 『ゾミア』の面白さそもそも「ゾミア」とは何か。 「ゾミア」は中国南部、インド北東部、東南アジア大陸部などを含む丘陵地帯の総称、つまり地域名のことだ。ゾミアに住む人々は、いわゆる原始的な生活をしている山地民である。 私たちの多くは、大まかに

          【読書録】スコット『ゾミア:脱国家の世界史』自ら「野蛮」化した人々

          あいさつに関する一考察 — 「こんにちは」の敗北/「おつかれ」の栄華

          想像してみてほしい。 「こんにちは」 あなたは誰かにそう声かけられた。 その相手に浮かんだのは、どんな人だろう。 友人だろうか。家族や恋人だろうか。 それとも他人だろうか。 立場は上だろうか、それとも下か。 宙に浮いた「こんにちは」「あー、コンニチワーー!!」 生活空間でふと耳にした感動詞に、私は猛烈な違和感を覚えた。 アジア系の学生が、仲の良い友達との待ち合わせであいさつをしたのである。 (私の住む寮はキャンパス内にあり、日本語を学んでいる学生も多く住んでいる。)

          あいさつに関する一考察 — 「こんにちは」の敗北/「おつかれ」の栄華

          愛を込めて故郷・北海道帯広を語ってみた

          私が生まれ育った十勝・帯広の魅力を、地理学的観点から愛を込めて語ってみました。 自然地理学の授業で作ったプレゼンの二番煎じです。マンテカトゥーラ。 はじめに空港から出ると、乾いた風が頬を掠めた。 「ここだ」と身体が思い出す。私の幼少期は、この冷気と共にあった。 2023年末、私は地元・帯広に舞い降りた。小説っぽい書き出しを一回やってみたかった。 気温は-4℃。かなり暖かいほうだ。 母は「昨日なんて-16℃だったからね」と、なぜか誇らしそうにしている。その気持ちはわかる。得

          愛を込めて故郷・北海道帯広を語ってみた

          noteを書こうという淡い決意

          noteを書こうかなと思い立ちました。 言いたいことは終わったので、ここからは蛇足。この文章も思い立ったままに書いているので長いですごめんなさい。 結論ファーストがいいってよく言うじゃない。 きっかけきっかけは大きく2つ。 ひとつは、留学をしてアカデミックにがんばっている方のnoteを読んで、何かを掻き立てられたから。 負けてらんない的な。すでに圧倒的に敗北はしているんだけども。 もうひとつは、今学期がこれまでの大学生活で最も暇なこと。 正確には、喫緊の課題に追われて

          noteを書こうという淡い決意

          ロシア留学記⑥ロシアの中の日本

          ほかならぬ、プーチン大統領の言葉である。 毎朝、柔道の稽古をしてから大統領府での仕事をしていたとも言われる。 政治的な話は置いといて、彼はある程度の親日家として知られていた。 ちなみに、娘さん(ダンサー)は、東京ディズニーシーのパレードが大好きらしい。 ロシアは親日?概して、ロシア人は日本に好意的だといわれている。 おそらく、だいたいそんな感じなんじゃないかなと、なんとなく私も思う。副詞が多い。 アニメはロシアに限らず世界的に有名だし、プーチンの例に象徴されるように、武道

          ロシア留学記⑥ロシアの中の日本

          ロシア留学記⑤ノヴゴロドとカリーニングラード

          前々回、前回とサンクトペテルブルクでのお話をしました。 ペテルブルクでの3日間を経て、次の日はノヴゴロドへ、次の週末はカリーニングラードを巡りました。ここでは、その時の思い出をつらつら書いていきます。 ノヴゴロド時は月曜日の朝。 クラスメイトは教室でロシアの衣服について学んでいるところだろう。彼らの中で私は、帰りの電車を逃して路頭に迷っている可哀想な日本人という認識になっている。 マトリョーシカでいうと下から2番目くらいの罪悪感を抱えながら、私はノヴゴロド行きのバスに乗った

          ロシア留学記⑤ノヴゴロドとカリーニングラード

          ロシア留学記④『罪と罰』聖地巡礼

          このnoteはドストエフスキー『罪と罰』について盛大なネタバレを含みます。これから読む予定がある方、あるいは文学なんて興味ないぜって方は、残念ながらご退場いただくほかない。万人にわかりやすく寄り添うことはできないし、何よりそのつもりはない。 『罪と罰』の説明をしない『罪と罰』は、多くの勇敢で向上心のある読者の心をへし折ってきたことで名高い、フョードル・ドストエフスキーの代表作である。 少々ご説明したいところだが、五つのフラフープのように想定外に膨れ上がった前科があるため、こ

          ロシア留学記④『罪と罰』聖地巡礼

          ロシア留学記③ペテルブルク物語

          前略 モスクワでの短期留学中、せっかくなので週末は遠出することにした。 2週目にサンクトペテルブルクとノヴゴロド、3週目にはカリーニングラードを旅した。 「どこよ」っていう方のため、地図を貼っておくので参考されたし。 ※編集後記:3都市書くつもりでしたが、1つも終わりませんでした。 これまでの記録はこちらから。 サンクトペテルブルクへペテルブルクについて語りたい まずは簡単にこの都市、サンクトペテルブルク(通称ペテルブルク)を説明から始めよう。 社会科の教職を取ってい

          ロシア留学記③ペテルブルク物語

          ロシア留学記②準備期間と入国後のカオス

          約1か月の語学留学について書こうと思ったら、ほとんどが愚痴になってしまいました。心優しい気持ちでお読みください。 前提はこちらから。 開始3日前に決まった渡航さっそくクラスやロシア語について語りたいところではあるが、それまでの道のりが波瀾万丈だったのでちょっとだけグチらせていただきたい。留学記①を読んですでにこの冗長さに飽き飽きしているマジョリティのあなたには、あまりおすすめしない。 まず、手続きをちゃんとしてくれと声を大にして言いたい。手続き関連は、さながら実らない

          ロシア留学記②準備期間と入国後のカオス

          ロシア留学記①モスクワでのちょっとした1か月

          とりあえず、いま、行ってみたかった。そんな感じ。 それが留学の動機を最もよく表している言葉だと思います。 私は2023年の7月末からおよそ1か月間、モスクワにあるプーシキン記念国立ロシア語大学という機関で短期留学をしました。いろいろあったので備忘録的に書き連ねていこうと思います。 大学についてはこちらから。 はじめに:私という偏りできるだけゆるゆる書きたかったが、情報の偏りについてだけは先に注釈を付けておきたい。なぜなら、ロシア・ウクライナ戦争を巡っては情報戦が繰り広げら

          ロシア留学記①モスクワでのちょっとした1か月