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著…ニコラス・スパークス 訳…雨沢泰『きみに読む物語』

 世の中には「死が二人を分かつまで」という言葉がありますが…、きっとこの二人の恋にその言葉は当てはまらない、とわたしは思います。

 お互いを知れば知るほど、惹かれ合う。

 会う度に、何度でも恋をする。

 そばにいるのが当たり前。

 そういう二人ですから。

 きっと、どちらかが死んでしまったとしても、二人の恋が終わることは無いのでしょうね。

 「きみとともにいなかったときのことは思い出せない」

(ニコラス・スパークス『きみに読む物語』
単行本版P208から引用)


 と言うくらい、魂と魂がお互いを深く求め合っているから。

 「死」は誰にでも必ずやって来るものですが、きっと「恋の終わり」はこの二人には訪れません。

 なんて美しいのでしょうか。

 …恋って、綺麗なだけではなくて、嫉妬や独占欲といった色んな醜い感情も入り混じるものだとわたしは思っているのですが…。

 もしこの二人のように純粋な結びつきを「恋」だと呼ぶならば、わたしはまだ恋を知らないのかもしれません。

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