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現実逃避のうた

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2019年12月の記事一覧

ファザコンの現実逃避19

幼い頃、とうさんにしてもらった「高い高い」は、ぼくの心に恐怖心を抱かせた 
とうさんはぼくが喜んでいると思っていたらしいが、実はとうさん、ぼくはとっても恐かったんだ
いつかその恐怖心を、そのまま返してやろうと思った
それから丸20年 
その気持ちはあとかたもなくなっている
それどころか、とうさんに恐怖心をあたえないよう、日々気遣って、生きている。

とうさん とうさん、大事なとうさん 
ぼくのとう

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ファザコンの現実逃避18

とうさんが退職をした
もうとうさんにぶらさがることはできない
とうさんにお金を出してもらうこともない
だからとうさんにお金をあげよう
ぼくはとうさんに給料の半分をあげた
そうしたらとうさんはなんていった
「全部くれ」といった
ぼくはまさか、と思ったが、とうさんの言うとおりにした
だってぼくはファザーコンプレックス
ポケットマネーも貯金箱のお金も、チップも、残業代も、なにもかも、とうさんに捧げよう

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ファザコンの現実逃避17

とうさんが寝ている 
テレビをつけたまま
テレビの音は、とうさんにお構いなしに
流れ続ける
わたしはわざと、テレビの音を大きくしてみた
とうさんがふっと目をさますときの、
あのきりんのようなねむたそうな目を見たくて 

テレビの音が大きくなった
とうさんはふっと目をさまして起き上がった
きりんのようなおめめに、起きたてのまつげがふさりとかかっているのを見ると、
わたしはまるでふかふかの草のベッドに

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すごろくの現実逃避

サイコロふって、前に進もう
5つすすんで ふりだしに。
人生は、繰り返し
ただサイコロの言う通りに
ぼくの人生は進んでいく
それは悲しいけど楽しいこと
ゲームみたいに、単純に、
ルールに従い、規則に従い
ぼくの人生、シンプルなのさ。
ストレスなんか、感じない。

だけど、例えば
サイコロの目が35を出したり、600を出したり100万を出したりして
予想のつかないところまで行ってみたいんだ
予想の

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ファザコンの現実逃避16

とうさんと家族みんなで山登りへいった
とうさんは山登りをするために必要な、ぼうしや洋服や靴やバックパックとあらゆるものを買いそろえた
山登りの前日、とうさんは車の準備をしていた
ガソリンを満タンにいれて 車のボディをぴかぴかに磨いた
山登りの現地へ向かうための大きな地図を買っていたとうさん
山登り当日、車を走らせみんなでむかった 

ところが
現地へつくと、とうさんの体の具合が悪くなった
とうさん

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ロマンスの現実逃避9

君は、ぼくを愛してくれている。
それは、よくわかった。でも、
ぼくは君に無理をして愛を表してもらいたいとまでは思っていない。

もしも君が愛を忘れても
もしも君がぼくに何かよくないことを言ったとしても
ぼくは君が、君自身でいてくれさえすればそれでいい。
君が愛を与えることによって、自分自身を
欺くよりも、よっぽどいい。

✳︎✳︎

夢なら永遠にさめなくていいと思っていたんだ。君に出会うまでは

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ロマンスの現実逃避8

私はすぐに不安になったり
考えすぎてしまったり、こころが繊細になりすぎてしまうことがある。
そんな自分とひとり 戦う時間はつらい。
ただ ただつらいの。

でもね、そんなときにあなたが帰ってきて、玄関から家に入ってくると、その瞬間なぜか、突然すっとその痛みから解放される気がするの。
なんてゆうか、痛みをすくい取って、それをまるでなかったことにしてくれるような。
自分の弱さは決してなくなってはいない

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ロマンスの現実逃避7

朝が弱いわたしを
いつも優しく起こしてくれるあなたに
わたしはとても感謝している。
でもね、休日に起こさないでいてくれる
あなたの優しさにも感謝しているの。
わたしはあなたがテレビをみながら
なにかを食べている音で
いつのまにかふっと目を覚ます。
それは平和なひとときだわ。
でも、いつも寝すぎてしまって
後悔するんだけど。。

✳︎✳︎

あなたが持っている闇は
私の持っている闇と似ているの。

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ロマンスの現実逃避6

✳︎✳︎

この世はすべて愛でできていると思うんだ
君もそう思わないかい?
ホントはみんな誰かを愛し愛されたいだけなのさ。ただ、なにかを慈しむ心を育てたいだけなんだ。

君の後ろを歩いている時、
ぼくはきみのつむじを目でじっと追うことがあるんだけど、その渦に巻き込まれそうになったりする。少ししてから、
君はくるっと振り向いて、「間に合わないよ」っていうんだ。
ああ、いいよ。映画の時間なんか、そ

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ファザコンの現実逃避15

飢えたるおとうさんがキッチンに立っている
おとうさんが野菜をいきおいよく切り倒し
フライパンをいきおいよくとりだし
油をいきおいよく流しいれ
そして皿をいきおいよく割った
まるで戦にむかうかのごとく 
食卓への道のりは勇ましいものであった

ファザコンの現実逃避14

おとうさんと美術館へいった
美術館に飾られている絵は、わたしにとっては退屈だった
でも、おとうさんはひとつひとつの絵の前で立ち止まって、それらをじっとみて、おお、と目を丸くして嬉しそうにしていた 
その姿をみていると、わたしはそのひとつひとつが、輝いて見えるように感じられた

わたしは近くにあるソファーに腰掛けながら、
楽しそうに鑑賞にひたる父の姿を目でずっと追っていた
ああ、とうさん 
どうか、

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ファザコンの現実逃避13

ぼくはおとうさんに言いたいことがある
いつかおとうさんに、なってほしいものがある
おとうさんに放ってほしい言葉がある
おとうさんに行ってほしい場所がある
おとうさんに聴いて欲しい音楽がある
おとうさんに味わって欲しい料理がある
こんなにとうさんへの要望があるもんだから、
長生きしてね、おとうさん!

ロマンスの現実逃避5

ありがとう、いつも理屈っぽいぼくの話を聞いてくれて。
君がぼくの話を聞いてくれているときはまるで、ぼくはお風呂に浸かっているときみたいに安心するのさ。

✳︎✳︎

君の嘘を見抜いてしまうよ。
毎日君と接していたら、
君が嘘をつくときのしぐさや声のトーンなんかで、わかっちゃうのさ。
その後必ず君は言い訳をするね。
ぼくはそんな君がいやじゃないよ。
むしろ、、
君の嘘から言い訳までのすべてを
聞い

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ファザコンの現実逃避12

とうさんの夢を見た
とうさんとどこかのお店で偶然会う夢だ
とうさんとばったり会った瞬間、初めてぼくはとうさんが、母さんやぼくたちと別居していることを知るんだ

とうさんは母さんにきらわれたのかな?
それとも母さんが父さんに嫌われたのかな
どっちもやだな どちらもいやだ
こんなのおかしい 不自然さ
よそのひとみたいに、ぼくに会っても真顔でいるとうさんは変だよ
はやく二人が仲直りすれば、とうさんとお

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