優しくて強いあの子へ

3月15日、卒業してしまった
この節目までに一度くらいあなたにちゃんとありがとうって手紙でも書きたかった
けどなんだか照れくさいからここに記すことにするね

蓬、

あなたと出会ったのはもう2年前か
部活で出会って、存在を知ってはいたけれど大人しそうなあなたに話しかけるのはできなくて

今思えばもっと早く話しかけておけば良かった
それほどまでにあなたは魅力的だったんだ

2年生になってクラスが同じ

でも､本当にありがとう

風呂に入るのが面倒になって､食事すらも気が重くなった

腕に刻まれた傷痕の浅さと多さに絶望して

せっかく受験に受かったのに
親から不機嫌な顔をされても貫いた志望校
それが今親の「志望校はおまえのわがまま」という言葉と悪い機嫌によって揺らいでいる
自分が守り抜いたものを今度は自分が後悔しかけているなんて､悲しいね

そして僕はきっといつもよりも低空飛行

そんな中､公立の入試も終わった時期だったの

なんかリアルの人間が今まで以上に怖いし信じられなくなってきた
蓬と先生すらもだなんて終わってんな

久しぶりに同じ部活の友達と勉強したけど､なんか疲れた
楽しいはずなんだけどな
蓬も受験前だし迷惑かけれないや､
てかそもそもしんどいのかもわかんない笑

ほんとにこれは友達なのかなって思う
友達にしてはお互い踏み込みすぎてる気がして
でもそれを口にしたらこわれてしまいそうで
いまが心地いいからそんなの言えない

友達の小学校の時の友達がLINEのステメに性同一性障害って書いてたらしい
友達によると病院行ってないらしい
よく皆の目に触れるところに書けるよなって思ってしまう
その勇気がちょっと羨ましくて嫌になる

ずっと優しさに溺れていたい