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【詩】共有不可




私に見える景色があるように、あなたからも見える景色があるけれど、それが全く同じというわけではないと気がついたのは、空の青さの濃淡の基準が、何通りもあること、それに伴う感情も、表情も、正解がないことを、あなたが優しい残酷さで私に触れた時でした、その場にいた、気がついたらもう遅くて、後ろにいる、もう届かないその手を、掴みたくても掴めないのが、生きることなのかもしれない、霧がかかる、眩暈がする、でも苦しくない、寧ろ心地がいいと感じるその場所は、あなたにとって幸せですか、私の景色とあなたの景色は、たくさんの色が混ざり合った、それぞれの物語なのだと教えてくれた、私はあなたに、どうやって伝えようか、その答えを、昔も今も見つけ出せないでいる。

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眠れない夜に

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