電気こうたろう

オリジナルのまんがと詩やエッセーを書きます 2週間に1〜2回まんがをアップするつもりで…

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オリジナルのまんがと詩やエッセーを書きます 2週間に1〜2回まんがをアップするつもりで サブスクでは1週間に一度エッセーまんがをアップします よろしくお願いします

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    いま、ここで光るもの

    サイズ B5 内容 110ページ 収録作品 あの日 人生で予想通りにいったことがないひとの話 ある家族 楽園 蟹銅先生こんにちは 無題の音楽 今でもきっとあの頃の
    1,200円
    電気こうたろうのお店
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    うまれかわらない

    「幾億光年遠くなってもきみのことを想っている」 大事な猫を失ったひとが希望を掴むまでのお話です
    800円
    電気こうたろうのお店

記事一覧

十年そこらの孤独

10年、10年描かなくなったらおれは畑を耕して植物のことに詳しくなりたい 土のことだって雨のことだって汗をかく労働の痛みだってわかるだろう そしてやっと暗い部屋にも…

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架空の民俗学シリーズ「図鑑の町」

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映画の思い出と質感「ファンタスティックプラネット」

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+7

架空の民俗学シリーズ「流される町」

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架空の民俗学シリーズ「煙の町」

+21

詩人と幽霊 【さいごの一音】の巻

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あの日、ぼくは言葉にできなかったんだ

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馬のランチ

母は言った 「死にゆく男が遺すべきものはガムシガレットの噛みかけ、とても小さな土地、顔を塗りつぶした写真、歯の模型」 おれは産まれてきてすぐにそれを理解した 鋼鉄…

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花を壊す

おれにはわからないことが100個以上ある それは昨晩寝るまえに数えたからわかるんだ 月が板っぺらのことや、人間の頭には蛍光色の水が溜まってるということなど 誰もが知っ…

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短編集 人間のダンス

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明かりの下の恋人たち

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ロングロンググッドバイ

お前がいない日々は耐えられないが おれがいない日々は華やいでいると思ってしまうのは何故だろう ポケットの中の小銭に触れる 旅の終わりを感じさせる ちょうど半分にな…

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このせかいにある希望をすべて

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さよならと鳥は言ったか

おれが死のうと決めたのは先月のことだった 鏡の海を渡り、砂の星を越えてやっとのことで家に帰ったときにふとそんな気分になった おれの身体の空洞に住む鳥は言う 「やめ…

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夏が死んでいく

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十年そこらの孤独

十年そこらの孤独

10年、10年描かなくなったらおれは畑を耕して植物のことに詳しくなりたい

土のことだって雨のことだって汗をかく労働の痛みだってわかるだろう
そしてやっと暗い部屋にもう一度明かりを灯して描き始めたならきっとすぐにやめてしまう
昔の話を誰かにするだろうか
「漫画を描いていたんだ」

続けていくことは苦しい
肺呼吸の魚のように無理な水泳を永遠と永遠と続けることだから

おれは描くことを通してなにを見つ

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新しい短編集 「いま、ここで光るもの」の発売を開始しました!!

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馬のランチ

馬のランチ

母は言った
「死にゆく男が遺すべきものはガムシガレットの噛みかけ、とても小さな土地、顔を塗りつぶした写真、歯の模型」
おれは産まれてきてすぐにそれを理解した
鋼鉄の頭ん中にある老人からくり抜いた脳みそがそうさせた

おれが16になったころ母はおれを家から追い出した
娼婦だった母にはおれは仕事の邪魔だったし、乾いたガラス球のような目には情などなかった
爆発スパンキーよろしく、おれは髪をおったてて革ジ

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花を壊す

花を壊す

おれにはわからないことが100個以上ある
それは昨晩寝るまえに数えたからわかるんだ
月が板っぺらのことや、人間の頭には蛍光色の水が溜まってるということなど
誰もが知っていそうでおれだけの秘密のようにも感じる
そうしているうちに朝が来て準備をした
鏡の前に立って毎日少しずつ変化する顔を確かめる
ブラシで身体中磨いて産毛を撫でてやるんだ
朝ごはんはパンツだけ履いて食べる
目玉焼きは油をひいて裏を火事で

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ロングロンググッドバイ

ロングロンググッドバイ

お前がいない日々は耐えられないが
おれがいない日々は華やいでいると思ってしまうのは何故だろう

ポケットの中の小銭に触れる
旅の終わりを感じさせる
ちょうど半分になったら折り返せばいいと思っていたが
時折降りてくる死の気配、破滅への衝動がおれを突き動かした
吐くまで飲んでまた飲んで
いらない諍いを起こし
知らないところで目を覚ます

お前の写真すら持たずに出てきたからどんな顔だったかぼんやりとしか

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さよならと鳥は言ったか

さよならと鳥は言ったか

おれが死のうと決めたのは先月のことだった
鏡の海を渡り、砂の星を越えてやっとのことで家に帰ったときにふとそんな気分になった

おれの身体の空洞に住む鳥は言う
「やめておけやめておけ。お前はそんなタマじゃない。無理さ。言うだけさ。」
おれは本当にそうしたいんだと鳥に伝えるとやたらめったら羽ばたいて気分が悪い
おれは怒って硬貨を飲み込む
カツンと音がして鳥は静かになるがロボットみたいに同じ動きを繰り返

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