今村則永| 今村不動産株式会社

今村不動産株式会社_代表取締役。大阪・東京で不動産の総合ディベロッパーを経営しています…

今村則永| 今村不動産株式会社

今村不動産株式会社_代表取締役。大阪・東京で不動産の総合ディベロッパーを経営しています。企業経営や組織運営の構築・業務改善について、不動産業界や不動産ビジネスついて、気ままに配信しています。 https://www.imaestate.com/

最近の記事

これからの不動産業界に求められるもの

ついにこの4月からトラックドライバーの時間外労働時間の上限が年間960時間に設定されましたね。これから、いわゆる物流の2024年問題が表面化してくるでしょう。物流業界はもちろん、今後さまざまな業界で労働時間をはじめDX化やSDGsなど世の中の変化に対応する必要がでてきます。 僕が身を置く不動産業界も例外ではなく、不動産と深く関係する建設業界でも運送業界と同じく今年4月から「働き方改革関連法」が適用されて労働時間制限が設けられました。加えて、長引く建築資材の高騰やマイナス金利

    • 人的資本経営にいちばん必要な要素は?

      経営を続けてきてつらかったことは? 先日ふとそんな質問をされたので、これまでの会社経営を思い返していました。けれど、実はあんまりなかったんです、つらかったこと。 もちろん、過去のnoteにも書いていますが創業当時はそれなりに大変ではありました。起業したての頃はご多分に漏れず資金がなく、なんとかかき集めた1000万円と金融公庫から創業融資で借り入れた2000万円で1棟目の不動産を購入。したものの、計画通りには売却できず、創業半年で資金ショートの危機にもあいました。 けれど

      • 経営者の個人キャリアはどう考えるべき?

        noteを続けてちょうど1年になりました! 今月のnoteを書こうとパソコンの画面を開いたら、1周年記念バッジがもらえました!頻度高く更新されている皆さんには遠く及びませんが、月1回更新をマイルールに決めて、ひとまず1年間続けてこられて良かったなと思います。なにごとも続けるって大変ですよね。 仕事、何歳まで続けますか? 続けると言えば仕事もそうです。僕自身は縁あって不動産業界に身を置いて、気がつけば20年が経っていました。前回のnoteで、年末に兄弟で話したことをきっか

        • 兄弟経営は難しいのか?不動産開発に携わる3兄弟の話

          兄弟経営は上手くいかない。 経営においてたまに話題に上がる話です。意見の食い違い、昔からの軋轢、決定権の曖昧さ…。兄弟の関係性に起因する問題は当然あります。ただ、星野リゾートのように上手く行っている企業だってあります。では、兄弟経営の成否を分ける決定的な違いって何なんでしょうか。 ================================= 2024年もすでに1ヶ月が過ぎようとしています。本当に日が経つのは早いですね!僕の2024年は毎年の恒例行事になっている、1

        これからの不動産業界に求められるもの

          せっかくnoteを始めたので今年1年を振り返ってみた

          早いもので、今年もあと1週間ほどになりましたね。みなさんにとって今年はどんな1年だったでしょうか?この時期になると、年末の振り返りや来年の目標設定をされる方も多いかもしれませんね。 僕はここ数年、1年の振り返りや新年の目標設定をしたことがありませんでした。会社経営をしていると、どうしても1年の区切りを会社の期首期末で考えてしまう自分がいます。弊社今村不動産の場合は決算が5月なので、毎年その前後で1年の振り返りや来期の目標設定をするのが最近の習慣でした。(年末はいつも親戚がた

          せっかくnoteを始めたので今年1年を振り返ってみた

          経営者と同じ視点なんて求めても意味がない

          「やること先にやれよ」 いつも口癖のように子供に言ってきた僕の言葉に対して、最近小学3年生の長男がことあるごとに「なんで」と聞いてくるようになりました。 「なんで、先に勉強せなあかんの」 「なんで、先にゲームしたらあかんの」 「遊びから帰ってきてから勉強するし」 親だから知っているんです。1時間までと決めたゲームやテレビが、時間を過ぎても終わらないことを。遊びに行って帰ってきたら、なにもせず疲れて風呂に入って寝てしまうことを。その後に予定があるのに、目の前のことに熱中し

          経営者と同じ視点なんて求めても意味がない

          素敵な顧客体験はルールから生まれない

          ステーキ、ハンバーグ、そして鳥。ザ・タンパク質定食。 最近、月に1回くらいランチに行くお店が会社の近所にあります。ステーキが売りのお店で僕が決まって頼むのは、お店一押しの「和牛ステーキとハンバーグ、チキングリル」がセットになったスペシャル定食。別名タンパク質セット(と勝手に命名)。ランチにしては高い3000円という価格設定です。普段から筋トレをしているので食事には気を使っていますが、月に1度くらいは…と豪華な昼食を摂るのが密かな楽しみだったりします。 これまで3~4回ほど

          素敵な顧客体験はルールから生まれない

          会社のビジョンなんて後付けで大丈夫

          企業経営にビジョンは必要か いろいろな会社のwebサイトを見渡していると、noteの記事を読んでいると、素晴らしい企業理念をよく目にします。経営の指針にもなるミッション、ビジョン、バリュー。みなさんの会社はどんなものを設定しているでしょうか。 ふと疑問に思いました。 「その理念、みんないつ決めたんだろう」 熱い想いや信念をもとに事業をはじめるスタートアップが注目されがちな世の中です。社会意義が求められる昨今、ハーパス経営に代表されるように、企業の価値や目的がまるで経営に

          会社のビジョンなんて後付けで大丈夫

          僕が年間100回以上も金融機関に話をしに行く理由

          お金を貸してと言われて、僕は誰に貸すだろうか。 みなさんは「お金を貸してくれ」と言われた経験はありますか? 「トラブルのもとなので絶対に貸さない」という人もいれば「あげるつもりで貸して縁を切る」という人、「親しい人間なら〜円までOK」など、さまざまでしょう。もちろん貸す貸さないの判断は自由。ただ、誰しも「自分なりの基準」は持っているんじゃないでしょうか。 個人間はさておき、ビジネスではお金の貸し借りは当たり前に行われます。どんな業界であれ、会社の規模拡大や新規事業のチャ

          僕が年間100回以上も金融機関に話をしに行く理由

          メンバーが主体性を持って自走できる組織に必要なのものは?

          人は自分で決めた答えじゃないと納得なんてできない 例えば、仕事で案件の進捗が思うようにいかない場合、いちばん簡単な解決策は身近な上司に指示を仰ぐことかもしれません。でも、その指示通り動いたにも関わらずうまく行かない場合「言われた通りやったのに…」と不満を口にしてしまう、口に出さなくてもモヤッとしてしまう。これは人として仕方ないことだと思います。 そんな話をすると「考えが甘すぎる」「ビジネスにおいて他責思考は良くない」「もっと主体的に考えて行動するべきだ」と言われてしまうか

          メンバーが主体性を持って自走できる組織に必要なのものは?

          納得できる経営計画さえあれば、会社は迷わず進んでいける

          「経営計画って結局、計画通りになんてならない…」 企業経営者の方はもちろん、フリーランスの方でも経営計画を立てている人はたくさんいるでしょう。けれど「どうせ計画通りになんていかないんだから、経営計画なんて必要ないんじゃないか」と考えている人も中にはいるかもしれません。 実際、僕自身も創業からずっと毎期の事業計画や数値目標を自分なりに掲げて金融機関への訪問などをしていましたが、正直なところ直近数年の実績をもとに「ざっくりこれくらい売上を増やしていきたいなー」という、あまりに

          納得できる経営計画さえあれば、会社は迷わず進んでいける

          中小企業経営、キャリアパスや給与制度ってどうしてる?

          「色々あって社員ゼロの状態で制度づくりを始めた」 はじめの自己紹介記事でそんな風にご紹介しましたが、第3回目の今回は僕たち今村不動産の社内制度についてお話ししたいと思います。 (私の自己紹介記事は以下からどうぞ) 例えば給与体系。一般的なイメージで不動産業界の営業といえば、なんとなくインセンティブがついて結果次第で給与がガンガン上がりそうだと思われるかもしれませんが、すべての会社がそうだという訳ではありません。 僕が32歳で起業するまで務めた会社でもインセンティブ制度

          中小企業経営、キャリアパスや給与制度ってどうしてる?

          創業後たった2年で5億の融資稟議が通った話

          「せっかくやるならチャレンジできる方へ」 社会人になって紆余曲折ありながら不動産会社を起業しました。 今回は前回の続き、創業後の話です。 32歳で一念発起して弟と二人で起業したものの、差しあたっての課題は資金調達でした。 会社スタート時点でなんとかかき集めた資金は1000万。そこに金融公庫から創業融資として借り入れた2000万を合わせた3000万円が今村不動産の創業資金のすべてでした。 僕は不動産業界のなかでも「不動産開発」のジャンル、いわゆる「不動産ディベロッパー」

          創業後たった2年で5億の融資稟議が通った話

          社員ゼロの状態でまず始めたのは労務環境の整備だった

          「おい、いまから行くぞ」 遠方の不動産物件調査のため早朝に自宅を出発し、大阪にある事務所に戻ってきたのは夕方5時を少しまわった頃だった。ひと息ついたのも束の間、当時勤めていた不動産会社の上司のひと声で大阪の事務所を出て、そこからはじまる取引先接待、その流れからナイトクラブへ。夜通し飲み続けておひらきになるのはたいてい午前3時を過ぎた頃。 あまりお酒を飲まなかった僕はハンドルキーパーを任されることも多かった。心身ともにボロボロになって近くのカプセルホテルにたどり着くのは決ま

          社員ゼロの状態でまず始めたのは労務環境の整備だった