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あなたに幸せでいてほしい

先日、家の近所のイタリアンでテイクアウトを利用しました。


美味しいお料理を良心的な価格で楽しめるアットホームなお店で、

時々、家族で食べに行きます。

原木から切り立てで提供される生ハムは家族全員大好きで、

ほぼ毎回、お代わりを注文するほど。

中学生の息子はクリームパスタと自家製パンがお気に入りで、

いつも嬉しそうにペロッと平らげます。


今は自粛要請の影響で営業時間を変更されて

メニューを限定したテイクアウトで

美味しいお料理を提供されています。


お一人でされているお店なので、

受け取り希望時間の1時間以上前に

あらかじめ電話で注文してから

お料理を受け取りに行きました。


保温可能なエコバッグを携え、

マスクをしてお店まで自転車で移動。

お店のドアを開けて名前を告げると

「お待ちしていました」

と店主がにこやかに迎えてくれました。


久しぶりに訪れたお店は、

厨房から漂う美味しい匂いと熱気とはうらはらに

お客さんの居ない店内はガランとした印象でした。


それまでメディアが伝える飲食店のキビシイ現状は、

私にとって画面の中の情報としてとどまっていましたが、

一気にリアルなものとなりました。


店主から大切に大切に手渡していただいた

温かいお料理は、まだ少し肌寒かったので

保温可能なエコバッグに入れて、

冷たいお料理はビニール袋のまま持ち帰ることにしました。


キビシイ中、店主がもう十分がんばっておられることは

店内に入った瞬間から感じていたので、

すでに十分がんばっている方に

「がんばってください」や「応援しています」、「乗り越えてください」

といった言葉を掛けることはできませんでした。


お店を出る時に、

どんな状況であっても

私たち食べる側のことを想って

作っていただいた美味しいお料理と、

にこやかに迎えていただいたことに

「ありがとうございます」

とだけ、精一杯心を込めて伝えました。


お店を出た後、

何もできないもどかしさに

しばらくの間、

ションボリとした気持ちになりました。


******


相手がキビシイ現実に直面していたら、

何もできないもどかしさに

私はションボリとした気持ちになって…


相手が充実した時間を過ごしていたら、

直接かかわりがなくても

私までウキウキした気持ちになって…


行為は、できることは、

常に限られていて…

けれども、

相手に幸せでいてほしい

という想いは常に私の中にあって…


相手がキビシイ現実に直面していても、

相手が充実した時間を過ごしていても、

そういった条件でコロコロと変わる

私の感情とはまったく関係無く、

相手に幸せでいてほしい

という想いは

私の中にいつも当たり前にあります。


行為という「できること」が

たとえ、どんなに限られていたとしても、

相手の幸せを問いかけながら

ただ、目の前の相手に「できること」をしたい。

もし、「できること」が何もしないことなら

ただ、目の前の相手に何もしないという「できること」をしたい。

(冒頭の写真のように、コタツに入った私の膝の上でうちのこ(犬)が寝ている時は、私が動かないこと=何もしないことが「できること」笑)


相手の人生にとって

たとえ、私が何の役にも立たない存在でも、

相手に幸せでいてほしい

という想いは、

私の中にいつも当たり前にあります。


******


行為と結果に捉われていた頃は、

相手の人生にとって

自分が何の役にも立たないという現実に直面して、

途方に暮れて絶望していました。


表面上は、

家庭を持ち主婦として

社会生活を送りながらも、

自分の中にしか存在しない

空想の世界を作り上げることで、

その中でかろうじて生き続ける…

そんな状態でした。


けれども今は、

条件や結果でコロコロ変わる感情とは関係の無い

いつも私の中にある想いを、

相手に幸せでいてほしい

本当の意味で救いたい

という揺るぎない想いを感じようとしながら、

リアルな世界で生きています。


実際の相手が存在しない

自分の中の空想の世界は

同じところをぐるぐる回っては、

虚しくて苦しかったな…


リアルな世界はキビシイことが多くてションボリしたり、

行為という「できること」は

本当に限られているから、

「暇やなぁ…」

と思うことはよくありますが、

いつの間にか

どうしようもないような虚しさに

襲われることは無くなっていました。

(この記事を書くにあたり、虚無感に襲われていた過去を思い出して「あれ?無くなってるやん」とようやく気づけるくらい、いつの間にか無くなっていました)


******


私が自分の中の空想の世界から抜け出して

リアルな世界で生きられる

きっかけ(のようなもの。言葉は限られているから表現の限界を感じます…)になった

そらさん(本名:山本博さん)が開催されている「本質的な叡智のバトン」が

明日・5月9日(土)にZoomで開催されます。

Zoomでの開催に関するブログ「離れていても。
そらさんに関するnote「私について
お問い合わせ(メールアドレス)healing.sora@gmail.com

どうか必要な方に届きますように。

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