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【最新】米国株の今後の見通し:FRBの利下げ時期にかかわらず、堅調な経済指標は引き続き株価をサポート

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本日のアナリストは、🇺🇸アメリカを拠点に活動しているローレンス・フラー氏です。

自己紹介

フラー氏は、Investlingoにて、米国マクロ経済・大型株に関する執筆を担当しています。

フラー氏は、1993年に、メリルリンチ証券でファイナンシャル・コンサルタントとしてキャリアをスタートしました。

その後、ファースト・ユニオン・ブローカレッジ、モルガン・スタンレー証券、INGグループで同職を務め、30年以上にわたり個人投資家顧客の投資ポートフォリオを管理しております。

2005年には、Fuller Asset Management LLCを設立。

更に、2013年より、米国金融ニュースサイト「Seeking Alpha」にて、米国投資家に対して、マクロ経済・投資リサーチの提供を開始し、現在では、14,000人以上のフォロワーがおります。
また、フラー氏は、ノースカロライナ大学チャペルヒル校を卒業し、政治学の学士号を取得しております。

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最新のレポート紹介

【最新】米国株の今後の見通し:FRBの利下げ時期にかかわらず、堅調な経済指標は引き続き株価をサポート

Ticker: SPY / 2015文字 / 所要時間4分程度 / 強気

サマリー

  • FRBが3月に利下げを開始しようが、5月に利下げを開始しようが関係がないほどに、足元経済は好調であるように見える。

過去1年半の間、私は景気後退への道筋は見えていないと投資家に説明し続けてきたが、足元では、「経済成長率は多くの人が考えている以上に急速に減速することが予測される」と説明している。

利下げは、2022年の利上げがディスインフレ・プロセスを開始したのと同様に、経済全体に浸透するのに時間がかかるため、私は連邦準備制度理事会(FRB)が、より顕著な景気減速に先立ち、過度に制限的な金融政策を緩和し始めることを期待している。

先週発表された雇用統計では、1月の新規雇用者数が35.3万人、前々月も12.6万人上方修正され、賃金の伸びも0.6%とコンセンサス予想の2倍となった。

この結果、3月の利下げ観測は劇的に後退したが、報告書はヘッドラインの数字が示唆するほど強いものではなかった。

賃金上昇率の急上昇は、低賃金セクター(レジャー・接客業)の天候不順による欠勤が原因で、平均労働時間が短縮され、低賃金労働者の労働時間が短縮されることで所得が押し上げられた結果だと思われる。

もしそれが本当であれば、2月には1月の突出した賃金の伸びは反転する可能性がある。

先週の第4四半期の単位労働コスト統計は、賃金圧力が引き続き緩やかになっていることを示し、この見方を支持するものであった。

雇用の伸びに関しても、下方修正の可能性がある。

また、1月のISMサービス指数の雇用部門が43.3に急落したことは、調査対象となった企業の多くが、雇用よりも解雇を検討していることを示している。

この指標はこれまでも信頼できる雇用の先行指標であり、労働統計局の推定値とは対照的となっている。

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さらに、事業所(雇用者)調査は堅調な雇用増加を示しているが、家計調査では過去2ヶ月間雇用減少を示している。

事業所調査では、約12万件の事業所を調査し、労働時間と平均時給を算出する一方で、家計調査は6万世帯を対象に失業率と労働力率を調査している。

家計調査は、中小企業の雇用創出を測定するのに適しており、また、節目節目でよりタイムリーであると考えられている。

そして、家計調査によると、この2ヶ月で70万人以上の雇用が失われている模様である。

これらの調査とそれぞれのデータは、どちらか一方だけに注目するのではなく、総合的に判断した方がよいと考える。

そして、アノマリーを考慮した場合、この2つのデータを合計してわかるのは、労働市場の軟化が続いているということであり、インフレを引き起こすような経済成長率の再加速ではない、ということである。

結果、今後発表されるインフレ報告や2月の雇用統計によって、3月に利下げが実施される可能性は高まると思う。

しかし、私には3月の利下げ実施自体は、左程重要なイベントではないようにも映る。

なぜなら、FRBが3月に利下げを開始するか5月に利下げを開始するかにかかわらず、足元、FRBファンド、企業収益、インフレ率、消費者心理、実質賃金の変化率はすべて強気シナリオに有利である。

要するに、どちらに転んでも強気派が勝つということである。

また、これらの強気シナリオに有利な材料が、昨年10月の安値からの放物線的な上昇の後、主要な株価市場平均が意味のある多少の調整(下落)すらも実現することが難しい理由である。

そして、S&P500種株価指数が過去3ヵ月で15%以上も上昇したこの力強い上昇力は、来年の見通しが非常に強気であることを示唆している。

それでも、今年に入ってから、株式市場は全体としてしばらくの間横ばいや調整が続いている。

しかし、その中身を分析する際には、パフォーマンスにバラつきのあるマグニフィセント7の動きを見るべきであろう。

平均的なS&P500種株価指数は、今年の大半をマイナス圏で過ごし、現在は横ばいのリターンとなっている。

そして、ラッセル2000小型株指数は5%以上調整している。

私は、FRB高官がタカ派的なレトリックを唱え、投資家が経済の強さとFRBの利下げ開始時期について議論する中、このような状況が続くと見ている。

最終的には、株価はさらに上昇すると考えている。

そして、強気派にとっての問題は、この相場が一握りのメガ・キャップのハイテク株によって上昇し続けるのか、それともラリーの幅(上昇する銘柄数)が広がり、平均的な銘柄が上昇を主導し、マグニフィセント7がここから足踏み状態になるのか、ということだろう。

私個人としては、むしろ後者の傾向が強く、今後、幅の拡大(上昇する銘柄数の広がり)が市場全体の上昇をサポートすると考えている。

だからこそ、私は今のところ、壮大なリターンを追い求めるつもりはない。

というのも、これから3月までの間に、この強気相場の次の上昇に向けたポジションを取るチャンスはいくらでもあると考えているからである。

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