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かしこい人はいつか出ていく

昔からずっと思ってることです。学生時代からずっと。

かしこい人や能力の高い人(一概にどんな人かはわからないけど)はいつか今いる環境から出ていってしまうのだと。

その人がいるおかげで仕事が回っていたり、その人がいるおかげで環境が安定したり。
その人から学んで吸収できて自分の糧になったり。


割とどこの仕事場や家庭、部活、サークル、どこでもいいですが、そんな人はいます。本当にいます。


すごい人は知らず知らずのところにいて、仕事や環境を守っていてくれていたりします。

そして、その人はあまり文句は言わず、その環境においてとても重要な人ですが(周りが気づいていないことは割と多いが)、本人は謙虚です。

人知れず人の悩みを聞いていたり、信頼を得ていたり。
または、惜しみなく熱心に自分のスキルを人に教えてあげたり。

または、人知れず動いてその環境の大きな歯車や円滑油になっています。


しかし、逆の立場をかんがえたことはありますか?

周りにいる人達がその人のおかげでもらったものやその場にある安定感、信頼、学んだスキル
当たり前ではないということ。

そして、その人がいる、その人が持つスキル、その人から学べる時間には
期限があるということ。

知らない間に彼らは去っていきます。新しい場所に知らん間に行ってたりします。

ずっとは私達のためにいてくれないのです。当たり前です。その人はその人の道を歩いていかなければならないのだから。

例えばとするといっぱいあります。
私の周りの友達にもヤングケアラーがいたり、母子家庭だったり当たり前にいます。
その子どもたちはいつか巣立っていきます。出ていく権利があります。

例えば、
私の高校の頃の部活の顧問。公立高校でしたが、私立に負けないくらいの熱血教師で住んでいる地域ではそこそこ名のしれた部活でしたし、顧問でした。
今ではありえませんが、週7の部活顧問を努めながら、先生としての指導能力も高く、学年主任も努めました。

しかし、私が卒業してから2年後、
先生は引き抜かれて(私立で相当有名な高校)私の母校をひっそりと出ていきました。

卒業生にも在校生にも全く音沙汰なく、新たな新天地にいき、
たまにネット記事やその高校の活躍についてのSNSなどで元顧問の活躍を見ています。

その後では私の所属していた部活はもともと学校内で一番所属人数の多い部活でしたが、どんどん部員数も減っていきましたし、部活も勢いをなくしました。


この時にすごく誰かの下で学べる期間はとっても貴重なんだなと思いました。
先生、師匠となる人たちはまた次のステージに上がっていくんだなと。


あの時、あの瞬間に先生から指導していただけた経験は本当に今考えるとありがたかったなと思います。
それは今の自分の基盤でもあるなと思っています。


はたまた、大学時代のアルバイト先は
割とビールでは有名店で、店長は腕利きの元バーテンダーで人望も厚く、店長にあうために遠方から来る人達もたくさんいました。
メニューやブランディングを作るのが上手く、また、接客は当たり前に、人を見抜く力もすごい人でした。

店長からは接客やコミュニケーション能力、ホール作業、マルチタスク、人間観察力、お酒のこと、たくさんのことを教えてもらえる環境を頂いたなと思っています。感謝しています。

すこし、いやだいぶ教え方は荒っぽいですが笑

ここの会社はだいぶブラックだったのでやめていく人が跡を絶たず、(まあ、飲食業界あるある)その穴埋めを現在も店長はしています。辞めるにやめれないんだなと。

このパターンはすごい人はずっとここの環境にいてくれるじゃん!ていう甘えられるパターンかというと、それも違うんです。

私がアルバイトを卒業するくらいから店長は段々と人を教えたり指摘したり、抗ったりするエネルギーがどんどん減っていきました。

多分会社に疲れたんでしょう、諦めが大きくなっていったんでしょう。

だんだんとお店の雰囲気は昔みたいなふうからは変わっていきました。

あの勢いとエネルギーのある瞬間もやはりいつかは終りが来るんだろうなと感じました。


今も店長は元気みたいですが、悟りを開いてお仕事をしておられるようです笑

ですが、いつかは会社をひっそりとやめて店長ほどの能力の高い人はなかなかあらわれないでしょう。
また、ひっそりと自分の店を持つようになるでしょう。

ちょっと寂しいですが、変化ってそんなもんですよね。



あとは、私の母です。
彼女は偉大だと思います。ある専門学校の先生をやっています。もうすぐ定年になりますが、
学校では裏番長とか呼ばれてます笑

母は生徒に熱心で学校の中では誰よりも熱血だと思います。今で言う仕事とはいえないたくさんのことをこなし、
生徒からの信頼も厚い。

かつ、一番それを証明しているのは、定年前になった今でも母のことを卒業生が慕っていることです。



しかし、その熱血教師ももうすぐ定年します。
そして、母はこれからは自分のしたい語学を学んだり、料理をもっとしていきたいみたいです。素敵ですね。


そうやって、いつかは自分の周りにいる人達は去っていく、または期限付きでいてくれてるんだなと思ってます。

すごく貴重な時間で当たり前ではないということ。




彼ら・彼女らが抱えているストレスや周りに対しての気配り、相当なエネルギー
計り知れないものはたくさんあるでしょう。

しかし、彼らはなにかに従事しながらも考えて自分のアイデンティティ、進む道を持っています。

だからこそ、かしこく能力が高いと私は思うのです。




だから、家族でいえば親と子、仕事場でいえば上司や師匠と後輩、または同期。
いろんな見えない中で優秀な人、失っては惜しい人達がいます。
その人からもらったもの、学べるものは期限付きで、またエネルギーを注げる時間・期間も決まっているのです。

だから、その人がいることは当たり前ではなく、感謝して尊重すべきだと思います。

そしていちばん大事なことは
その人たちが今の環境から新しく出ていくときは喜んで送り出すべきだと思います。


以上です。
ふと振り返れば、周りにはすごい人がいたなーと改めて思います。
そして、彼らの抱えている重いものたちもたくさんあっただろうなと思います。
だから、送り出すときはこころ軽く。

そして、繰り返しますが彼らの持っていたものは当たり前ではなかったと。


もうすぐ新しい1年が始まりますね。そんなかしこい人達も今年また新しいステージへ旅立つかもしれませんね!

来年も良き年になりますよう!


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