滝澤いしす

競輪キャスター、ハーフタレントの滝澤いしすのエッセイ。日々の気づき、疑問、考えているこ…

滝澤いしす

競輪キャスター、ハーフタレントの滝澤いしすのエッセイ。日々の気づき、疑問、考えていることを載せていくよ。脳みその中身を晒していくぞ! https://office-montserrat.com/

最近の記事

3日後には、どうにか。

「しっかりしなさいよ、落ち込むのは3日と決めなさい。」強くてしなやかで、美しい女友達に言われた。彼女は強い。私ように酒や安定剤に逃げたりはせず、とことん自分と向き合う根気がある。美しい。真っ直ぐで、眩しくて仕方のない、憧れの友人だ。最近の私と言えば、己の人生の三本指に入る辛い出来事に苛まれて平常心ではいられない日々を過ごしている。今もレモンサワーを飲んで気持ちを紛らわせながらこの文章を書いている。はあ。なんでこんなにも人生は波瀾万丈なのか。仕事柄あまりプライベートのことは詳し

    • モヤモヤ。

      熱烈で強烈な歌詞を軽快なメロディに乗せて歌い上げるビルボード歌手の音楽を聴きながら乗るのぞみ号。学生の頃にはこんな歌詞に共感したこともあったっけ。そんな燃えるような想いはどこにいってしまったんだろう。若い頃は幻かなにかをみていたのだろうか。今の私には、何にも見えない。夢にすらそんな熱っぽいロマンスは出てこない。気づくともう23時半すぎ。文章を書く気力こそ残っているものの、身体が全く言うことをきかない。重い。ただひたすらに、鉛のように重い。私の振る舞い、生き方、もっというと人生

      • 夏。価値のある体験とは。

        夏の匂いがする。見上げると空の表情がはつらつとしていて、はっとした。もう8月。日差しは眩しいし、入道雲の形がいかにもな感じで、学生時代の夏休みを思い出させる。毎年この時期は夏特有の焦燥感に駆られる。これはこれで悪くないんだけれど、なんでか小さい頃からずっと、この時期になると焦っている。なんでなんだろうな。夏らしいことを何かしないといけない気がするからかな。今年はまだプールにも海水浴にも行っていない。ビアガーデンにも行っていない。お祭りにもだ。あ、釣りには、行った。(これは年中

        • ありがとう。

          2時50分。そろそろ眠気が迎えに来てくれるのを心待ちにしている。まるで王子様を待つプリンセスのように、慎ましやかに。 これだけ読むと先ほどまで書いていた文章はなんだったんだ、ってなりそうね。いつだって感情は手探り。自分でもわからない。いつも迷子だよ。 できればプリンセスみたいに毎日苺をつまみながらニコニコしていたいんだけれどね。悲しいかな生まれる世界が違ったみたいよ。まあそんなことはいいの。諦めはついているから。 一つ前のエッセイへ、ファンの皆さんからたくさん励ましのコメ

        3日後には、どうにか。

          怒り。

          身体が震える。胸の奥のゾワゾワが止まらない。人が本当に怒りを覚えた時には、身体ってこんな風に反応するんだなと。変なの、こんなに震えているのに、どこか俯瞰している自分もいる。なんだか気持ち悪い。 私の経験上、人が己の自尊心を壊されるような出来事にぶつかった時、様々な感情がいくつかのフェーズにわかれてやってくる。まず、呆然とする。呆気に取られる。無になる。何にも感じないし、何にも考えられなくなる。何が起きたかわからない状態だ。そして次に、混乱。なんでそんなことが起きたのかと、な

          夏の匂いと、平日シーシャ。

          まだ梅雨が明けたわけではないだろう。ただ、もう外は夏の匂いで充満している。日差しも肌をさすように痛いので、この時期はもっぱら長袖ばかり着るようになった。子供の頃の夏を思い出すと、いまから五度以上は気温が低かったように思う。夏が来た!と思っても水温が低くて学校のプールの授業がなかなか始まらなくてもどかしかったり。暑いのは昔から得意ではないけれど、夏が近づくと何かとワクワクしていたことを思い出す。クラスの誰々と誰々が付き合いだしたとか誰が誰に告白した、だとかそんな浮いた話題が増え

          夏の匂いと、平日シーシャ。

          岸和田競輪場が、ギャツビー家みたい。

          そわそわする。なんだか最近毎日、ざわざわだとかそわそわだとかいうオノマトペばかり使っている気がするが...本当にそういう感覚なのだ。考えてみても他にしっくりとくる言葉がないから許してほしい。今の状況を言うならば、自分の家に錚々たるスターたちが遊びに来て、パーティをしている感じ。そこの家の、子供のような気分。いつもお世話になっている競輪場に各地の大物が集っているのだ。雰囲気でいうと、グレートギャツビーのギャツビー家のパーティのような。うまく言えないけど、大人の格式高い社交場みた

          岸和田競輪場が、ギャツビー家みたい。

          ついに明日から。高松宮記念杯競輪G1で、火薬田ドーン。

          血が沸き立つ感覚がする。身体の芯の部分が熱くなって、自分の心臓の音がばくばくと鳴っているのが聞こえる。更年期というにはあまりにも早い、と思う。から今回のこれは違うとしよう。緊張ともまた違う感覚で奮い立って武者震いをしている感じ。明日から年に六回しか行われない競輪のG1開催(とにかく大きなレースだ)の中の一つである高松宮記念杯競輪が、岸和田競輪場で行われる。普段MCのお仕事でお世話になっている場での大きな開催ということで、とにかく滝澤の胸の中ではだんじり祭りが行われているような

          ついに明日から。高松宮記念杯競輪G1で、火薬田ドーン。

          ざわつき

          悪夢をみた。一向に文字が書けなくなる夢だった。ざわつく。この胸の辺りのざわつきのわけは、自分自身いくつか心当たりがある。夢のせい、だけではない。脳みそのつくりだとかそういうことには全く詳しくないが、本で読んだ情報でいうと人は過去の記憶から自分というものを認識するらしい。ずっと弱虫だった。自信もなかった。人を信じすぎて壊れたこともあった。正しさとはなにかがわからなくて、周りの大人たちに判断を委ねてきた。人の顔色ばかりみていた。人の欲しい言葉ばかりを吐いた。そういった記憶の積み重

          競輪場で、命を燃やす。

          真っ暗な定宿の部屋の中、これを書いている。前回来た時と同じ部屋だ。(前回、ということは二日前までここにいたのか。)これでこの部屋に当たるのは三回目だろうか。なんだか自分の部屋にいるような感覚になって落ち着く。重力に任せて身体がベッドに沈んでいく。充実した一日だった。私は今、競輪の開催で岸和田に来ているのだが、競輪の通常開催は三日制。前入りを合わせると、大体四日間滞在することになる。今日はまず初日を終えたところである。私の今回の仕事は、ステージの司会、そしてCS中継だ。ステージ

          競輪場で、命を燃やす。

          とある競輪キャスターの日常。定宿と念と、塩。

          私の仕事は出張が多い。あまり一般的には知られていないかもしれないが、競輪場は全国に43場。大体の県には、競輪場があるのだ。私がお仕事をいただいているのは、主に西の方面の競輪場。ありがたいことだと思う。立派なキャスターの方がたくさんいる中で、東京からこんなポンポコピーな女を呼んでくださるんだから。うーん。自分で言っていてちょっとむず痒くなった。自虐ってあんまり時代に合わない気もする。私は自虐ばかりして30年間いろんな場面を潜り抜けてきたけれど、今は自分を大事に、自分を愛して、な

          とある競輪キャスターの日常。定宿と念と、塩。

          6月3日 いしすのつぶやき スマートフォン

          私は今新幹線に乗っている。昨日の豪雨の影響で2時間近くの遅れがでているが、乗って終えば楽なものだ。時間を潰すように興味があるような、ないような、読んでいて納得するようなしないような、不快なようなむず痒いエッセイを読んでいればあっという間だ。今は少し、目が疲れたので休憩の時間。と言いつつ携帯電話を触っているのでなんの休憩にもなっていないのだが。新幹線は、便利である。スマートフォンを使うことが主流な時代になって、端末一つでできることが増えた。音楽を聴いたり映像を楽しんだり。本を読

          6月3日 いしすのつぶやき スマートフォン