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地方の高校で国語を教えていました。定年後は国語しか教えない小さな学習塾を経営。ほんの少…

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地方の高校で国語を教えていました。定年後は国語しか教えない小さな学習塾を経営。ほんの少しの労働と競馬、散歩、お絵かき、家事の日々を送っています。

マガジン

  • 漂流教室

    元・高等学校の国語教師。 授業では扱わないような古典や文学についてのアレコレをご紹介します。

  • 国語教師・司書教諭のおすすめ図書

    元地方の公立高校の国語教師。 コロナ禍の休校中、校内のシステムを使って生徒達に推薦図書を配信していました。学校再開後も折りに付け、本のおすすめをしていました。 noteでは、高校生に向けてのおすすめに加えて、ちょっと大人向けの本もおすすめしたいと思います。 マニアックに走るきらいもありますが、それでもよろしければ覗いてみて下さい。

  • 保健室から

    元国語教師。高等学校の保健室にいました。生徒諸君や先生方が感染を免れますようにと、校内で駄文を配信していたものをご紹介します。。

  • 国語教師の雑感(こうるさいおっさんの繰り言)

    元国語教師です。国語なんて扱っていたからどうも日本語の使い方が気になって仕方がない。 職業病ですな。 で、言葉の使い方をはじめとして、最近の世の中の、ちょっと気になることをお伝えします。 あなたにも「そうだよなあ」と思えることがひとつでもあれば、よろしいのですが・・・

最近の記事

漂流教室 No.70「終業式(3)」

早いものでもう4月。 高校の教員を定年退職してから丸二年経ちました。 今頃現場はたいへんでしょうなあ。 やることが山のようにある。 でもね、現場の先生方。 ちょっと見直せばやらなくてもいいことなんていっぱいありますよ。 学級通信って必要? 教室の飾りつけは要るの? その掲示物、無いと困る? どうか自分から仕事を増やすようなことだけはなさいませんように。 さて、2年前生徒会誌に載せたエッセイ。 今回で最後の部分です。  ○月△日(日)  午前中はレイちゃんの籠をお掃除

    • 漂流教室 No.69「終業式(2)」

      2年前に高校の教員を定年退職しました。 学校を去るにあたって、生徒会誌に 「教員生活を振り返って何か書け」と言われました。 前回の 漂流教室 No.68「終業式(1)」に続いて「終業式(2)」です。  ○月×日(土)  少々、朝寝。本当はいつもと同じ時間に起きるのが健康上はよろしいのだが、つい遅くなっちゃう。午前中はお買い物。イオンではなく、Aコープ。鮮魚が充実している上、富士菊醤油が安いときがあるので重宝する。さて今日のお昼ご飯は「ほたや」のソースカツ丼をテイクアウト。

      • 漂流教室 No.68「終業式(1)」

        今日は終業式を行う学校が多いようです。 高校というところには生徒会が発行する文集があります。 概ね年度の終わりごろに出すことが多いようです。 そう、終業式に配布します。 クラス紹介や部活動紹介、行事の振り返りなんかが主な記事ですね。 中には先生の手記なんていうのを載っけることもある。 その年度に赴任してきた先生があいさつ代わりに書いたり、 その年度で学校を去る先生があいさつ代わりに書いたり。 勤めていた学校で定年を迎えた時、 「教員生活を振り返る記事を書け」と言われたので

        • 漂流教室 No.67 「『源氏物語』からかなり離れちゃったけど、またまた「花山天皇」」

          終わりました。 確定申告。 今年はe-TAXに挑戦しました。 確定申告用のソフトのご指示に従って作業しただけなんですけどね。 でもモノを提出しないっていうのはなんだか不安です。 まあ、赤字なので追徴されることはないと思うけど。 さて、『光る君へ』にご登場の花山天皇ですが、 次回ぐらいで退位ですかねえ? 私としては『大鏡』で有名な道隆、道兼、道長の肝試しを見たいんですが・・・ ところで義懐さんはかなり腹黒い人物のように描かれていますが、 こんな一面もあったようです。

        漂流教室 No.70「終業式(3)」

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        記事

          漂流教室 No.66 「『源氏物語』から離れちゃっているけど、「花山院」」

          寒い。 でも能登のほうはもっと寒いよなあ。 暖を取るのもままならない方々も多いよなあ。 文句言っちゃいけないなあ。 でも寒いなあ。 という状態の私です。 私の住んでいるところはさほどの被害は無かったんですが、 道路がアカンところがちらほらございます。 地震というのはホントに恐ろしいものです。 「光る君へ」 いよいよ花山天皇が即位しましたね。 でもすぐに退位しちゃいます。 なんていったって在位期間は2年足らずですから。 さて、退位後の花山天皇、もはや天皇ではないので花山

          漂流教室 No.66 「『源氏物語』から離れちゃっているけど、「花山院」」

          漂流教室 No.65 「『源氏物語』から離れちゃっているけど、「意外とまじめな花山天皇」」

          『源氏物語』についてあれこれお話して、ついでに脱線もしたりして、 というつもりで始めた「『源氏物語』から・・・」のシリーズなんですが、 なぜか花山天皇がメインになっております。 まあ、脱線は私の得意技(?)ですからお許しを・・・ ということで、 わずか16歳(数えだと17歳)で即位した花山天皇は数々の奇行で知られるお方なんですが、その噂がすべてホントだったとは私には思えません。 花山天皇ってけっこうやる気に満ちた政治改革者だったようです。 例えばこういうことをしています。

          漂流教室 No.65 「『源氏物語』から離れちゃっているけど、「意外とまじめな花山天皇」」

          漂流教室 No.64 「『源氏物語』から喧嘩上等」

          花山天皇は高等学校の古文の授業でよく登場されます。 有名なのは『大鏡』で紹介される逸話です。 一つは「肝試し」、もう一つは「退位」。 以前noteに挙げた記事がございます。 ご参考になさってください。 で、この花山天皇なんですが、政治改革に並々ならぬ関心を持ち、 精力的に取り組みました。 〇荘園整理令 〇貨幣の流通 〇物価統制 〇地方行政の改革 などなどです。 藤原氏に取られちゃっていた実権を天皇の手に取り戻そうとしたんですね。 その花山天皇の右腕が藤原義懐(よしちか

          漂流教室 No.64 「『源氏物語』から喧嘩上等」

          漂流教室 No.63 「『源氏物語』から花山天皇」

          震度7の大地震から3日経ちました。 まだまだ油断は禁物。 少なくとも一週間は同じレベルの地震が起こるかもしれないと言われています。 人間にとっての一週間は結構長いものですが、地球にとってはほんの一瞬。 少しづつ日常を取り戻しながらも、すぐさま避難できるように用意しておきたいと思います。 さて、タイトルには『源氏物語』とは書きましたが、 今回は『源氏物語』ではなく、現実世界のお話を。 NHKの大河ドラマ「光る君へ」にも登場する花山天皇をご紹介します。 まず、花山天皇その人の

          漂流教室 No.63 「『源氏物語』から花山天皇」

          能登半島沖地震、我が家の状況2

          現在自宅で過ごしています。 私の住んでいるのは小松市です。 珠洲や輪島からはかなり離れている。 とはいえ、1日の最大震度は5強でした。 いままでに震度3が何回かありました。 珠洲や輪島では震度5が何回も。 震度5ってかなり揺れます。 近所の商業施設(イオ〇)では棚の商品が落ちたり、 (割れ物も落っこちたので、大変な被害が・・・) スプリンクラーが作動して水浸しになったり。 花瓶や食器が割れたり、家具が倒れたりしたお宅もかなりあるとか。 我が家の被害はホントに軽微だっ

          能登半島沖地震、我が家の状況2

          能登半島沖地震、我が家の状況

          1月1日、16時06分 「あれ?なんか揺れてるぞ」 「揺れたよねえ」 フウちゃんと「地震だな」と話しておりました。 16時10分 再び大きく揺れ始めました。 今度は大きいな! あれ?まだ続く… まだ止まらない! 家全体が大きく横揺れ。 感覚的には1分くらい揺れていた感じです。 揺れが収まったかな、というところで外へ。 ご近所の皆さんも屋外に出て来ています。 スマホが叫ぶ。 「津波が来ます!」 ミイちゃんは朝から和歌山のおばあちゃん宅に。 ヒロミさんとフウちゃんと3人

          能登半島沖地震、我が家の状況

          漂流教室 No.62 「『源氏物語』から「お馬さん」」

          以前の同僚、ryouちゃんからお電話。 彼女はいま大阪で学習関係の会社で働いているとのことです。 「小学生対象なんですけど、ブロックを組み立ててロボットを作るんです。 そうして、プログラミングを学んでいくんです。」 ほう、世の中は進んでますなあ! 小学生がロボットを組み立ててプログラミングですか! 「先生の塾でやってみません?」 え? 小学生? プログラム? いづれも私にとっては未知の領域。 ryouちゃん、ごめん。 さすがにそこまで手を広げる余裕がございません。

          漂流教室 No.62 「『源氏物語』から「お馬さん」」

          漂流教室 No.61「踏んだり蹴ったり・・・」

          それは何の前触れもなくやってきました。 ズキ! 右足のふくらはぎがだんだん痛くなってくる。 そのうち歩行もままならなくなって・・・ 肉離れです。 実は7年ほど前にもやりました。 とある格闘技の練習中に。 一つの技をし終えて、振り向きざまでした。 なにかふくらはぎを殴られたような痛みが・・・ 後ろを見ても誰もいません。 そのうちふくらはぎがだんだん痛くなってくる。 そのうち歩行もままならなくなって・・・ でも、今回はきっかけがよくわからないんです。 思い当たることと言えば

          漂流教室 No.61「踏んだり蹴ったり・・・」

          漂流教室 No.60 「戦前」

          埼玉県の「虐待禁止条例」改正案、いわゆる「子ども放置禁止条例」。 一度は委員会で可決されたものの、全国的な反対を受けて、 自民党県議団はこの条例案の提出を見送りました。 まあ、当然ですな。 小学3年生以下の子どもについて ・子どもだけで公園で遊んじゃダメ。 ・子どもだけで登下校しちゃダメ。 ・子どもだけで留守番させちゃダメ。 そして、これら虐待行為(?)を見かけた県民は通報しなきゃダメ。 子どもを家において、ごみ捨てに行ってもダメっていう話も聞く。 何を考えたらこんな

          漂流教室 No.60 「戦前」

          漂流教室 No.59 「中秋の名月」

          いきなり画像から始めてしまいました。 石川県立美術館の「川瀬巴水ー旅と郷愁の風景」を見てきたんです。 平日なのに、まあまあの人出でした。 平均年齢は少々高め。 もっとも私だって平均引き上げに貢献しているんでしょうけれど。 (いや、ひょっとすると平均引き下げのお手伝いをしていたかも?) 今までのイメージとしては「巴水は青!」だったんですが、 赤もオレンジもいいですね。 と、巴水を堪能して、夕食は家族でお好み焼きを食べに行って、 その帰り道。 おお見事な満月。 中秋の名月

          漂流教室 No.59 「中秋の名月」

          漂流教室 番外 「我が前歴」

          まず謝ります。すみません。 いかにも過去に何かだいそれたことをしでかしたかのような タイトルを付けました。 実際のところはこういうお話です。 さて、私は学校を退職する前には、保健課に属していました。 ちょうどコロナ禍真っ只中のころです。 国語の教師なんで保健衛生や医学的知見にはとんと疎かったんですが、 にわか勉強ににわか勉強を重ねて、 生徒諸君や先生方に感染症対策のあれこれをお伝えすることをしていました。 「note」では、「保健室から」というマガジンにまとめて入れてあ

          漂流教室 番外 「我が前歴」

          漂流教室 No.58 「おへそ」

          9月です。 にしても暑い。 日中は30℃を下回ることがない。 私の住む地では、この夏の最高気温が40℃でした。 もはや空気の温度ではありません。 お湯ですね。 ぬるま湯。 一日中お風呂に入っているようなもんだから、そりゃ疲れる。 ということで、みなさん少しでも涼しくなろうと工夫なされているようです。 その工夫の中で少々気になることがございます。 あちらこちらでおへそを出した女性が闊歩している。 暑いとはいえ、建物の中ではクーラーが効いています。 寒くないのかな? おなか

          漂流教室 No.58 「おへそ」