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【演劇と読書】オズのまほうつかい

 今日は、クリスマス・イヴです。
 先日、クリスマスに関連して、近くの劇場で舞台「オズのまほうつかい」を観る機会があったので、記録を残します。

■公演概要

(1)会場・日程等

  • 会場:調布市せんがわ劇場

  • 日程:2023年12月8日(金)〜17日(日)

 せんがわ劇場は、東京都調布市にある小劇場です。ホームページから一部抜粋しますと、「地域文化の創出に寄与」とあります。実際、市民が出演する市民演劇などの催しもある劇場です。

調布市 せんがわ劇場は、小規模・ホール単体施設である特徴を活かし、【舞台芸術】に特化し、その創造拠点として、調布市あるいは仙川地域における新たな地域文化の創出に寄与し、舞台芸術面での「仙川」、あるいは「調布市」というまちのブランド力を高める発信基地とします。

ホームページより抜粋

 毎年、クリスマス近くには、家族・子ども向けの舞台があり、今年も「親と子のクリスマス・メルヘン2023」と銘打たれていました。
 そして、今回入手したチラシによると、裏面に「赤ちゃんOKデー」や「保育サービス」についての記載があり、こうした点も、親子参加型であり、市民を意識している点かなと思いました。
 今回は、私も少し関わる機会があり、縁あって舞台を観ることが出来ました。

(2)スタッフ・出演者など(一部です)

  • 原作:ライマン・フランク・ボーム

  • 演出・振付:深堀絵梨

  • 脚本・作詞:角ひろみ

  • 監修:小笠原響

  • 出演者:松尾望、松森謙治、小見美幸、甲斐美奈寿、小山柚香、田花遥、鶴家一仁、安岡あこ、吉村摩耶、山根博、廣瀬正仁

 演出の深堀さんのコメントを読むと、「ダンスを中心としたパフォーマンス」とあり、実際、演劇に歌やダンスが多くが取り入れられていました。
 出演者の方の経歴でもダンサーの方が多く、せんがわ劇場のホームページを更に追っていくと、5月に「ダンサーオーディション」なるものが開かれていました。私はあまり詳しくないのですが、最近見た舞台や映像でコンテンポラリー・ダンサーの方の出演も多く、ダンスの世界も広がっているのかな、と感じたりしました。(上から目線ですみません!)

■オズのまほうつかいについて

(1)あらすじ

 有名なお話ですが、せっかくなので、せんがわ劇場のホームページから引用してみます。

竜巻きによってドロシーと子犬のトトが辿り着いたのは、魔法使いや魔女たちのいるオズの国。わらでできたかかしとブリキのきこりと弱虫なライオンの仲間とともに希望をさがす大冒険の物語。

せんがわ劇場のホームページより

(2)作品の舞台や時代背景

 主人公のドロシーは、アメリカの真ん中にあるカンザスの大草原に住む女の子です。竜巻(ハリケーンというのでしょうか)なども含めて、アメリカらしい話だな、と思いました。私は、アメリカに行ったことはないのですが、行くとしたら、どこが一番アメリカらしいのか考えることがあり、こうした文学作品から考えていくのも面白いかもしれないな、と思ったりします。

 そして、作者のライマン・フランク・ボームが、本作を出版したのは1900年のようです。作品の中に、気球や拡声器が出てきて、気球について言えば、Wikipediaによると、19世紀には気球ブームがあり、20世紀には飛行機におされて下火になったとありました。ボームは新しいことを作品に取り入れるのも好きだったのかな、と思った次第です。

(3)今回の舞台の感想

 演劇にダンスや歌が織り交ぜられ、しかも出演者の方々は主な役以外に様々な役で登場するので、ハードで運動量がすごいな、と思いました。また、魔女との戦いの場面など、正式名称は分かりませんが、柔らかいフラフープのような道具が面白く使われていました。

 個人的には、ドロシー(演:松尾望さん)が、かかし(演:田花遥さん)・ブリキ(演:鶴家一仁さん)・ライオン(演:甲斐美奈寿さん)と出会い、仲間となって行く流れを一番楽しく感じます。言葉が正確に出て来ませんが、「何かが欠けている(と思っている)者たちの集まり」のような表現が印象に残りました。

 私は初め何を思ったか、冒頭からドロシーの隣にいる「毛のついた生き物」をライオンだと思い込み、仲間になる順番を変えたのかなと思ったりしていました。よく考えると、子犬のトト(演:松森謙治さん)ですよね!トトは、なかなか面白い役どころでした。

 そして、冒険の途中、ケシの花畑の中でドロシーたちが眠り込んでしまう場面があります。舞台では、ケシの花の女王姉(演:小山柚香さん)と同女王妹(演:安岡あこさん)が歌を歌う華やかな演出がされていました。私も子どもの頃に『オズのまほうつかい』を読んだことはあるのですが、原作では(歌わないにしろ)読み落としていた場面だったなと思いました。
 印象に残った場面だったこともあり、冒頭の写真は、スナフさんのケシの花(ポピー)の写真を使用させて頂きました。ありがとうございます。

(4)読書

 上記したケシの花畑の場面など、もう一度読んでみたくて、手持ちの児童書を手にとってみました。集英社の『オズのまほうつかい (子どものための世界文学の森14)』です。
 読書をすることで、かかしがどのように「知恵」を使い、ブリキがどのような「温かい心」を持ち、ライオンがどのように「勇気」を出すのか、理解が深まりました。

■最後に

 舞台で踊られていた『黄色い道のダンス』のリンクを貼ろうと思います。(貼っていいのかな、と思いつつ。)上演中、観客も振付に合わせて座席で踊りました。

 本日は以上です。
 素敵なクリスマスをお過ごし下さい。

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