阿修羅に捧ぐ手記 #孤独死#絶倫男#年収1500万
私はそのひとを先生と呼んでいた。私が先生と知り合いになったのは大阪にある大学の学生寮である。私も先生も高校を卒業したばかりの田舎者であった。同級生に対してなぜ先生と呼ぶようになったのか?先生には誰かに気を遣うことのないよく言えば堂々とした、悪く言えば幾分高慢な雰囲気があり、奥手で引っ込み思案の私には恐れ多い存在だった。浅黒い顔色、太い眉、眼光鋭い野心的で精悍な青年であった。文学部のおとなしめの私、経済学部で遊び人の先生、タイプの異なる二人が還暦までの付き合いになるとは、出会