kaorinishio

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最近の記事

2024年2月17日

とても久しぶりに、劇場にいることが自分にフィットしていると感じられた。たぶん、2021年に無観客で高校演劇の審査をしたとき以来かもしれない。 もちろん面白いとか、観てよかったと思うことは少なからずあったけど、作品の中身以前に、劇場に来て時間を過ごすことが空々しくなっていて、でもそのことを上手く説明できなかった。 自分と舞台芸術の関係はもうずっとこうなのかと困っていた。 だから今日は安心した。 懐かしい感じもした。 観ながら、Xの株クラの人のことを考えていた。 投資をしている

    • 2024年2月9日

      裏アカをつくる人の気持ちが分かった。 それから、アルコール依存症になる人のことも少し分かった気がした。 (その二つは別個のことだが、たまたま私においては同じタイミングで「なるほどなあ」となった。) ランチでワインを飲んだら、ずっと身体に力が入ってガチガチで頭に靄がかかったみたいになっていたのが弛んで、へええ〜〜と思った。 いつも昼から飲んでた人のことを思い出した。 そうでもしないとどうにも過ごせないものがあったのかもしれない。

      • 2023年7月18日

        ワンオペ三週間で、もう限界だ。 夫の今回の海外出張について、行ってくれるなとは全く思っていなくて、行った方がいいと私も思っていた(いる)。 でもそのことと、マジで無理、が両立している。 二週間目でもうだいぶ無理になっていて、「帰国したら同じ期間ワンオペしてくれ」しか考えられなくなってきた。 夫はたぶん心から申し訳ないと思ってくれているのだけれど、申し訳なさはいいので、私に自分のことをする時間をください。同じことしてみてください。に頭が固着している。 私が産後家を空けたのは、

        • 2023年6月7日

          英語の勉強を始めた。 The New York Timesを購読して、まずはMorning Briefingを読むのと、Podcastで淳セニサックさんという日系アメリカ人の英会話番組を聴いている。 LAのアメリカ人のノリが自分から遠すぎて癒される。 ウクライナの記事とインドの鉄道脱線事故の記事が連日載っていて、あとは香港の言論の自由が弾圧されていることや、アフガニスタンの女子高で在校生や教師に毒(ガス?)を用いた攻撃が行われたかも、ということなど。 どっか行きたい。 動

        2024年2月17日

          2022年の仕事

          鳥公園の仕事 ■おばけ同好会 ・1-2月 幽霊の登場する戯曲を読む会4回 (『桜姫東文章』、『東海道四谷怪談』、歌舞伎・謡曲2バージョンの『船弁慶』) ・3-8月 幽霊に関わる何かしらを鑑賞する会4回 (柳田國男『遠野物語』、小泉八雲『生霊』、『死霊』、『幽霊滝の伝説』、『死生に関するいくつかの断想』、梨『瘤談』、『瘤話』、『瘤報』、全生庵「幽霊画展」) ・8月~ おばけ同好会メンバー募集→キックオフ→miroとzoomでの活動開始 ■『昼の街を歩く』(演出:蜂巣もも)

          2022年の仕事

          2022年12月11日

          信田さよ子、シャナ・キャンベル、上岡陽江『被害と加害をとらえなおす:虐待について語るということ』を読んだ。 前に坂上香監督の映画『プリズン・サークル』を見たときにも思った、被害と加害の連続性について考えている。 暴力は、振るわれた人を毀損する。 振るわれた暴力そのものだけでなく、それによって歪められて壊されて「本来そうではなかったはずの状態」で「その後」を生きなければならなくなることまで含めて、被害だ。 私の遠いけど遠くない(?)特殊な関係性の知人に、幼少期からたくさんの

          2022年12月11日

          2022年11月12日

          作品を観て、それの良し悪しというよりそもそも自分の求めているものではないときにnot for meと言うけれど、それでいくと最近の私は、作品がどうかより手前で I'm not for this cultureという感じなんですたぶんという話を人とした。 私の側のチューニングがズレている。 という言い方をして、 そのズレを卑下していない。 出産を挟んで、自分のリアリティの起き位置が大きく変わってしまった。 小劇場文化(?)というフィールドに漠然と共有されているリアリティと、

          2022年11月12日

          2022年11月2日

          晩ごはんにピザを焼いていた。スーパーで売っている、一枚300いくらの簡単なやつだ。娘はこれが大好きで、今日も彼女のリクエストで食べることになった。 焼けるまでの間に母に電話した。祖母の手術が今日あって、無事に終わったことは文字で聞いていたけれど、「その話をしたいからいつでもいいときにかけて」。 話している間にピザが焼けた。娘がぴじゃやけたと報告に来た。うんうん、もうちょっと入れといても大丈夫だから。冷凍だったからちょっと長めにやりたいから。 オーブンを見に行った娘がまた

          2022年11月2日

          ラトビア

          ラトビアのリガから、リトアニアのヴィリニュスに向かうバスに乗っている。 ラトビアでは、ラトビア国立美術館、The KGB Building、救世主生誕大聖堂、占領博物館に行った。 ラトビア国立美術館の"Top in formation"展のざっくばらんな姿勢がすごく好きだった。 展示が始まる前にまず、 「この美術館のシーンの裏側を誰でも見られるように、保管庫の壁は透明になっています」 作品然と設置された状態ではなくて、保管された物質としての状態から出会い始めるのは、新鮮

          ラトビア

          城崎0401

           城崎に来て8日が経った。ここでの「生活」がイベントじゃなく生活に落ち着いたようで、あふれ出す料理欲もおさまり、なるたけ簡単に済ましたい。温泉も、遠くのに入りに行くのが面倒くさくなってきた。 * * *  安田登『あわいの力 「心の時代」の次を生きる』を読んでいる。KIACの「動く本棚」にあった。木村敏『あいだ』に続き、この本にもまた私が演出するときに考えてることが書いてある!  以下、ピンと来た部分の、できるだけ引用しつつの概要。   西洋音楽のリズムは、指揮

          ワークショップ「一人でつくる」のオープンスタジオ

          10月の奇数日、一日おきに6人の人たちと森下スタジオに集まって、それぞれがそれぞれの作りたいものについてあーでもないこーでもないと揉みほぐしながら過ごしました。作品をつくり上げることではなく、作品をつくるための自分の回路を発見して開通させることを目指してやってきて、誰もまだ完成していません。解散したら、それぞれ続きをやっていくんだと思います。 最後の二日間、この模索の場をオープンにすることにしました。私たちのやっているこれは一体何なのか? 名付けられるより手前のものに立ち会っ

          ワークショップ「一人でつくる」のオープンスタジオ

          ワークショップ「一人でつくる」参加者募集

          10月の奇数日に森下スタジオで、ワークショップ「一人でつくる」をやることにしました! ご参加いただける方を募集しています。 よろしくお願いします。 【ワークショップ「一人でつくる」で何をやるか?】 作品をつくる私というのは、ブラックボックスとか媒介変数みたいなものだと思います。 例えば「A」という出来事があって、それを私が受け取って解釈すると「a」という形になって出てくる。 他の人が受け取って解釈すると「エー」という形になって出てくる。 「a」とか「エー」とかに対して、観客

          ワークショップ「一人でつくる」参加者募集

          KGB強制収容所

          エストニアに来ている。 今朝、タリンのKGB強制収容所跡地に行った。 私の泊まった宿から徒歩15分、旧市街の真ん中にある建物だった。 街の中に、普通にあり過ぎだった。 塀に囲われているわけでもなく隣の家と密接していて、そこから徒歩30秒の距離に教会がある。 入って皮膚が粟立った。 去年アウシュヴィッツ・ビルケナウに行ったとき、「あれ、想像してたより平気……」と思ったことを思い出していた。 ここの何が、身体に作用してるんだろう。 (あるいは今の日本の状況が去年とは違っている

          KGB強制収容所

          「クロージングパーティー」

          昨年11月にblanClassでワークインプログレス公演として上演した岸井大輔さんの戯曲「クロージングパーティー」を、5月に青山と横浜で、もう一度上演します。 *** ◆SICF18 PLAY スパイラル・インディペンデント・クリエイターズ・フェスティバルに今年から新設された、パフォーミングアーツ部門に参加します。 日程:5月3日(水)15:00〜15:20 チケット:予約不要・料金無料 会場:スパイラル1F スパイラルガーデン 〒107-0062 東京都港区南青山5

          「クロージングパーティー」

          西尾佳織ソロ企画「2020」下北沢公演

           幼少期の記憶を元にした戯曲を、作家自身による一人芝居として、昨年12月に東京と名古屋で上演しました。今度は同じ戯曲を3人の俳優さんに手渡して、一人芝居×3本という形で上演します。 ----------  2014年の7月に、新作戯曲を書くために五日間、横浜の寿町に滞在した。夜、共同シャワーを使って、足ふきマットが全面どこも湿った上に立ったとき、強烈なリラックスできなさ、安心できなさを感じた。子供の頃、マレーシアへ行くまでは自分が極度の潔癖症だったことを思い出した。

          西尾佳織ソロ企画「2020」下北沢公演

          西尾佳織ソロ企画「2020」

           5歳から11歳まで、マレーシアのクアラルンプールに住んでいた。その5年半は、私という人間がこさえられるのにかなり影響したと思う。そういうとても私的なところから、作品をつくってみたいと思った。子供の生きた一日一日という目盛から、国とか歴史とかいうものを見られまいか。  自分の話をしたいわけではなく、自分なんてものがどこまで「どうでもいい、どっちでもいい」になれるのか、つまり、作品として現われるものの由来が誰にあろうと、本当だろうと嘘だろうと「どうでもいい、どっちでもいい

          西尾佳織ソロ企画「2020」