龍安寺 道

美味しい酒、美味しい肴を求めて、今日も彷徨う。 関西在住。

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記事一覧

『ゴールドマン・サックスに洗脳された私 金と差別のウォール街 』について

どこかで見た書評で紹介されていた、『ゴールドマン・サックスに洗脳された私 金と差別のウォール街 』を読了。 バブル期の少し後に、日本でも銀行員や元銀行員の手による…

龍安寺 道
20時間前
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タワマンについて

タワマンと呼ばれる超高層マンションは、もともとの定義によれば、高さ60メートルを超えるマンションの総称とされている。日本におけるタワマンの第1号は、76年に住友不動…

龍安寺 道
4日前
13

メガバンクの中途採用について

1年ほど前に、日本のメガバンクが、伝統的な「新卒一括採用」から、徐々に「中途採用」にシフトしつつあるという話についての記事を書いた。 そうした流れは、その後も、…

龍安寺 道
8日前
23

「チャリカスママ」騒動について

しばらく前に、「チャリカスママ」に関する騒動があった。 この事件では、ドライブレコーダー動画がSNSに投稿されたのであるが、ママチャリに乗った女性が道路の右側を走…

龍安寺 道
10日前
25

自治体消滅について

民間の「人口戦略会議」によれば、50年に市区町村の4割が消滅しかねないのだという。 「消滅可能性」がある自治体というのは、何も地方の過疎地だけではなくて、近畿2府4…

龍安寺 道
13日前
16

FC町田ゼルビアについて

昨シーズンまで、J2に在籍していた「FC町田ゼルビア」が、J1で大活躍している。本日現在で、1位をキープしている。開幕当初、ここまで頑張るとは、おそらく誰も予想してい…

龍安寺 道
13日前
7

「伝統的な家族制度」について

朝ドラ「虎に翼」は、日本最初の弁護士である三淵嘉子がモデルになっているという。 このドラマに描かれた当時、女性は弁護士にはなれないとか、弁護士にはなれても裁判官…

龍安寺 道
13日前
8

僕の音楽遍歴について⑥

ワーグナーを聴くようになり、それを契機として、ドイツ・オーストリア系を中心として、クラシック音楽を聴くようになったところまでは、前回の記事に書いた。今回は、その…

龍安寺 道
2週間前
6

再び「ChatGPT」について

最近、「Chat GPT」で遊んでいる。 「Chat GPT」については、前にも僕の意見は書いた。現段階では、それなりに限界もあると理解した上で、活用できる領域で活用すれば良い…

龍安寺 道
2週間前
4

僕の音楽遍歴について⑤

中高生の頃、洋楽ばかり聴いていた僕が、大学生になってから、いかにしてワーグナーに遭遇したのかという話を、少し前に書いた。 ワーグナーをきっかけにして、クラシック…

龍安寺 道
2週間前
16

学歴について

僕は、いわゆる「メガバンク」に在籍していたので、学歴に対して、あまり過剰な幻想を抱かないで済んだ。 もともと大学卒業後に新卒で入社したのは、「都市銀行」(当時は…

龍安寺 道
2週間前
26

専業主婦について

近年、共働き世帯が増加する一方、専業主婦世帯は減少しているのだという。80年代では専業主婦世帯は1,114万世帯(夫婦のいる勤労者世帯の64.5%)で共働き世帯(614万世帯…

龍安寺 道
2週間前
25

失言について

人はなぜ失言をするのか。政治家や企業経営者などで、失言をしてしまって、あとで撤回する人が多い。 前々から思うのだが、実は、失言こそが、その人の「ホンネ」である。…

龍安寺 道
4週間前
5

コレステロールについて

小林製薬の紅麹問題については、前にも書いた。 もちろん、身体に悪いものを販売した小林製薬の責任は重大であるし、公表が遅れたことに関しても、同社のガバナンスが機能…

龍安寺 道
4週間前
4

小売業界の業態転換について

小売業界の歴史は、業態転換の歴史でもある。 かつては、小売業界のメインストリームは、百貨店であった。その百貨店も、最初は西洋から輸入された新業態であった。百貨店…

龍安寺 道
4週間前
5

僕の音楽遍歴について④

少し以前、僕が若い頃にどういう音楽を聴いていたのかについて、3回にわたって書いたことがある。 この時は、中高生時代から大学にかけて聴いていた、主として洋楽、ロッ…

龍安寺 道
1か月前
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『ゴールドマン・サックスに洗脳された私 金と差別のウォール街 』について

『ゴールドマン・サックスに洗脳された私 金と差別のウォール街 』について

どこかで見た書評で紹介されていた、『ゴールドマン・サックスに洗脳された私 金と差別のウォール街 』を読了。

バブル期の少し後に、日本でも銀行員や元銀行員の手による、いわゆる「暴露本」が何冊も出版されたものであるが、路線としては、まあ似たようなものである。

それでも、本書に書かれている対象が、天下のゴールドマン・サックス(GS)であり、著書が、同社の元マネージング・ディレクター(MD)という、上

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タワマンについて

タワマンについて

タワマンと呼ばれる超高層マンションは、もともとの定義によれば、高さ60メートルを超えるマンションの総称とされている。日本におけるタワマンの第1号は、76年に住友不動産がさいたま市(当時は、与野市)に建てた分譲マンション「与野ハウス」(21階建て、高さ66m)である。

「与野ハウス」は、完成後、既に50年近くが経過しており、建物自体だけではなく、住民の高齢化も進んでおり、「2つの老い」が由々しき問

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メガバンクの中途採用について

メガバンクの中途採用について

1年ほど前に、日本のメガバンクが、伝統的な「新卒一括採用」から、徐々に「中途採用」にシフトしつつあるという話についての記事を書いた。

そうした流れは、その後も、停滞することなく、それどころか、今や新卒採用を上回る勢いであるという。

もともとが、「新卒一括採用」というのは、日本固有の文化みたいなものであり、「終身雇用制度」「企業別組合」「年功序列制」という、「三種の神器」とリンクして、「JTC」

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「チャリカスママ」騒動について

「チャリカスママ」騒動について

しばらく前に、「チャリカスママ」に関する騒動があった。

この事件では、ドライブレコーダー動画がSNSに投稿されたのであるが、ママチャリに乗った女性が道路の右側を走行しており、自動車に向かって威嚇すると思われる様子が記録されていた。動画で晒されている態度が、あまりにふてぶてしいことから、「チャリカスママ」と呼ばれているらしい。

もちろん、自転車の右側通行は道路交通法で禁止されている。自転車の右側

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自治体消滅について

自治体消滅について

民間の「人口戦略会議」によれば、50年に市区町村の4割が消滅しかねないのだという。

「消滅可能性」がある自治体というのは、何も地方の過疎地だけではなくて、近畿2府4県でも、全体の41%にあたる81市町村が該当し、門真市など11市町が新たに加わったという。

この記事に対する世間の反応は、「たいへんだ、何とかしないと」といった感じの論調が多いようであるが、僕はそんな風には思わない。

少子高齢化が

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FC町田ゼルビアについて

FC町田ゼルビアについて

昨シーズンまで、J2に在籍していた「FC町田ゼルビア」が、J1で大活躍している。本日現在で、1位をキープしている。開幕当初、ここまで頑張るとは、おそらく誰も予想していなかったに違いない。

スタイルはシンプルであり迷いがない。典型的な堅守速攻スタイルである。しぶとく守って、数少ないチャンスに素早く攻める。パスを細かくつなぐようなプレーはしない。逆にクロスは多い。ボールを保持せず、激しいボディコンタ

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「伝統的な家族制度」について

「伝統的な家族制度」について

朝ドラ「虎に翼」は、日本最初の弁護士である三淵嘉子がモデルになっているという。

このドラマに描かれた当時、女性は弁護士にはなれないとか、弁護士にはなれても裁判官や検察官にはなれないとか、今では考えられないくらいに露骨な男女差別がまかり通っていた。ドラマ中でも、当時の民法では、妻は「無能力者」とされたり、働くにも夫の許可が必要で、妻が夫の許可を得て働いて得た財産や実家からの持参財産などは夫に管理さ

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僕の音楽遍歴について⑥

僕の音楽遍歴について⑥

ワーグナーを聴くようになり、それを契機として、ドイツ・オーストリア系を中心として、クラシック音楽を聴くようになったところまでは、前回の記事に書いた。今回は、その続きとして、オペラ、歌劇、楽劇と呼ばれるジャンルに関して、少し書いてみたい。

世の中には、クラシックは好きだけど、オペラは苦手だというような人もいるようだが、僕の場合、クラシック音楽を聴くきっかけが、ワーグナーだったということもあり、オペ

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再び「ChatGPT」について

再び「ChatGPT」について

最近、「Chat GPT」で遊んでいる。

「Chat GPT」については、前にも僕の意見は書いた。現段階では、それなりに限界もあると理解した上で、活用できる領域で活用すれば良いのではないかと思っている。

実際にいろいろと質問を投げかけてみると、明らかに得意なことと、明らかに不得手なことがありそうである。

たとえば、外国語から日本語への翻訳とか、日本語から外国語への翻訳などは、既にかなりのレベ

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僕の音楽遍歴について⑤

僕の音楽遍歴について⑤

中高生の頃、洋楽ばかり聴いていた僕が、大学生になってから、いかにしてワーグナーに遭遇したのかという話を、少し前に書いた。

ワーグナーをきっかけにして、クラシック音楽に馴染みができた僕は、ワーグナー以外の作曲家の楽曲にも親しむようになった。

しかしながら、最初に出会ったのがワーグナーだったこともあってか、次に進んだのも、ドイツ・オーストリア系の後期ロマン派と呼ばれる作曲家、具体的には、グスタフ・

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学歴について

学歴について

僕は、いわゆる「メガバンク」に在籍していたので、学歴に対して、あまり過剰な幻想を抱かないで済んだ。

もともと大学卒業後に新卒で入社したのは、「都市銀行」(当時は13行あった)の上位行の1つであった。本店が東京にある銀行だったので、大卒行員の出身校としては、東大、早稲田、慶応、一橋が多かった。僕は、関西の国立大学出身で、毎年、母校からもコンスタントな入社実績はあったものの、これらの大学に比べれば、

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専業主婦について

専業主婦について

近年、共働き世帯が増加する一方、専業主婦世帯は減少しているのだという。80年代では専業主婦世帯は1,114万世帯(夫婦のいる勤労者世帯の64.5%)で共働き世帯(614万世帯、同35.5%)の2倍弱を占めていたが、90年代半ばに共働き世帯が上回り、22年には専業主婦世帯(569万世帯、同29.9%)は共働き世帯(1,262万世帯、同70.1%)の半数にも満たない。

興味深いのは、妻が外で働くかど

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失言について

失言について

人はなぜ失言をするのか。政治家や企業経営者などで、失言をしてしまって、あとで撤回する人が多い。

前々から思うのだが、実は、失言こそが、その人の「ホンネ」である。

失言とは、「言わずもがななこと、言ってはいけないことを、ついうっかりと言ってしまう」ことを意味する。

心の中で、何を思ったところで、個々人の勝手である。日本国憲法でも、思想・良心の自由が保障されている。だが、口に出した途端、公人の場

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コレステロールについて

コレステロールについて

小林製薬の紅麹問題については、前にも書いた。

もちろん、身体に悪いものを販売した小林製薬の責任は重大であるし、公表が遅れたことに関しても、同社のガバナンスが機能不全であることは、言うまでもない。

だが、それはそれとして、機能性表示食品などという、安全性や効果の有無については、国が責任を負っていない(=企業が、勝手に「〇〇に効果あり」と言っているだけ)ようなものを過信する顧客サイドにも問題がある

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小売業界の業態転換について

小売業界の業態転換について

小売業界の歴史は、業態転換の歴史でもある。

かつては、小売業界のメインストリームは、百貨店であった。その百貨店も、最初は西洋から輸入された新業態であった。百貨店の源流は、フランスの「ボン・マルシェ」だと言われている。

「いや、江戸時代の「越後屋」呉服店こそが、百貨店の元祖だ」と言う意見もある。たしかに、「現金売り」「掛け売りなし」の商売のやり方は、世界的に見ても、画期的だったのかもしれないが、

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僕の音楽遍歴について④

僕の音楽遍歴について④

少し以前、僕が若い頃にどういう音楽を聴いていたのかについて、3回にわたって書いたことがある。

この時は、中高生時代から大学にかけて聴いていた、主として洋楽、ロックミュージックについての話ばかりになってしまったが、今回は、そこからどうやってクラシックを聴くようになったのかについて、書いてみたいと思う。

クラシック音楽に関しては、ご多分に漏れず、学校時代の音楽の授業等で聴かされた、「お勉強」として

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