メタル君の「今日の精神医学豆知識！」(246)-(250)
皆様、こんにちは。鹿冶梟介(かやほうすけ)です😆
先週はTwitterの閲覧制限について触れましたが、いつのまにか制限が緩和しているようですね(よかった！)。
これで以前と同様にtwitter民の皆様とも交流できる…、と思っておりましたが、noteとtwitterの連携がうまくいっておりません(noteにtwitterのリンクをはっても「通知はまだ届いておりません」になります)。
twitterにnoteのリンクを貼ることは問題ないのですが、note=>twitterの流れがないので、やっぱり困っております…。
早く全てが従前通りに復活して欲しいものです😖
さて今回の記事では第246回から250回までのメタル君の朝ツイートをまとめています。
Twitterでも頑張るメタル君の姿をnote民の皆様も是非覗いてみてください☺️(今やログインが必要ですが...)
Twitter民の皆様も、Twitterでは語りきれなかった【メタルのおまけ】がございますので、ご興味があれば本記事を是非お読みください！
このTwitterとnoteの連携がいつまで続くかは分かりませんが、今回も宜しくお願いいたします！
【今日の精神医学豆知識集！(その50)】
246.統合失調症を神経病理学的に解明する試みは昔からあったけど、再現性のある病理所見が得られず、"統合失調症は神経病理学者の墓場である”とすら言われていたよ。でも、CTやMRIのような新しい技術により統合失調症の器質的変化が注目されるようになったよ。
【メタルのおまけ】
認知症や他の脳器質性疾患とは異なり統合失調症における脳の形態変化は軽微なので、統合失調症における病理変化を捕まえることはできなかったよ。しかし、最近はCT・MRIだけでなくMRS 、fMRI、脳磁図など特殊な技術で脳機能を評価できるようになったよ。しかし、そうは言っても”統合失調症に特異的な脳画像所見”はいまだに見つかっていないよ。
↓「墓場」と言えば、「墓場鬼太郎(ゲゲゲの鬼太郎)」を思い出します。暑い夏にぴったりのホラー漫画です！
247.CTやMRIによる研究で分かったのは統合失調症患者さんの脳の体積は健常者よりも減少していることだよ(3%前後の減少)。前頭前野、側頭葉、辺縁・傍辺縁系領域の減少が顕著なんだって。特に慢性期・陰性症状の強い患者さんで脳萎縮やそれに伴う脳室拡大が目立つよ。
【メタルのおまけ】
統合失調症患者さんの脳の萎縮は病気によることもあるけど、長年第一世代の抗精神病薬や副作用止めの抗コリン剤を内服していると、これらの薬の影響で萎縮が進むと言われているよ。一方、第二世代薬の場合、このような萎縮は目立たないという報告が少数ながらもあるよ。
↓抗コリン剤とゆうこりんは無関係です。
248.統合失調症における画像解析と臨床症状の関係についても数多く研究があるよ。幻覚妄想などの陽性症状は海馬を含む側頭葉皮質の異常、それから意欲低下・感情鈍麻などの陰性症状は前頭葉を中心とした皮質下構造の異常と関連するそうだよ。
【メタルのおまけ】
誤解があるといけないから説明するけど、例えば海馬の異常があるから幻覚妄想が、前頭葉の異常があれば意欲低下が生じる…、という因果関係を証明しているわけじゃないよ。幻覚妄想のある患者さんでも海馬は正常のことも当然あるし、意欲低下がある患者さんの前頭葉に異常所見がないこともあるよ。いわゆる相関関係を示しているにすぎないから、解釈には注意を要するよ。
↓前頭葉と精神疾患に関する本です！(ちょっと古いですが)
249.思春期に発病する統合失調症患者さんでは、発症時にすでに側脳室の拡大と左側頭葉の萎縮が認められるよ。これらの知見から、統合失調症は”発病前から脳の形態異常が存在する”と考えられているんだ。...ということは、思春期の段階で統合失調症の発病は予測できるのかな？
【メタルのおまけ】
この知見はとても重要だと思うよ。もし格安でMRIが取れるようになったら、思春期の子供達全員にスクリーニング目的で脳MRIを撮影し、10年後に精神疾患を発病するかを調べる…、なんて研究をすれば精神疾患の早期発見につながると思うな。残念ながら今の脳ドックではMRIは1回3-7万円なんだって…😱
↓このシリーズで脳MRIの勉強をしていました！
250.人間の脳は形態・機能において左右対称ではないよ。でも統合失調症患者さんでは、この「非対称性」が失われると言われてるよ。最近の大規模MRI解析によると、吻側前帯状回と中側頭回の皮質では非対称性が損なわれているという結果が出てるよ。
【メタルのおまけ】
ちなみに以前からよく言われているけど、統合失調症患者さんは左利き(または両利き)が多いと言われているよ。これは性別などのバイアスを除外しても有意な差となるみたいだよ。統合失調症患者さんの脳構造の非対称性が損なわれているために、利き手にも影響しているかもしれないね。
↓「左利き(サウスポー)」と聞くと、この漫画を思い出します！
【メタル君の考察】
今回は「統合失調症患者さんの脳」に関連したテーマのツイートが中心だったね。
統合失調症のメカニズムが未だに解明されていないのは、先にも触れたように「脳の形態変化は軽微」だから解析が難しいからなんだよね。
でも、AIの発達によりこういった軽微な変化も十分解析されるようになったら、近い将来画像検査で統合失調症を診断する…、なんて未来がやってくるかもね。
AIによる精神疾患の解析はとても興味深いテーマだから、きっと鹿冶さんがnote記事にしてくれると思うな…😉
これからもマニアックな精神科ネタをジャンジャン紹介していくぞ😉
【Twitter】
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(表示されておりませんが、twitterもがんばってます！)
↓メタルスライムとコーヒー！？意外な組み合わせです！
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