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失敗しないリーダー抜擢~メンバーからリーダーへの0→1育成~

こんにちは、かずあきです。

組織にはリーダーの存在は必要で、
規模が大きくなればなるほどその数も必要になっていきます。

その時にリーダーポジションへの抜擢をチームメンバーの中から作っていくことが重要になりますが、 チームマネージャーが上手くリーダー抜擢ができずに悩んでいることが多いなと感じます。

採用で良い人がこない?今のチームにはリーダーできる人がいない?
もちろんそういうこともありますが、それだと全てが採用ありきになり、
言ってしまえば組織の中で人を育てることを放棄することになります。

採用で良い人が来るかどうかは最終的に運であり、 運任せの組織作りをするよりも0→1のリーダー抜擢方法を身に付けて再現性を高めていかないと計画性をもって事業展開もできません。

そこで今回は「リーダー抜擢をする場合の育成プロセスはこれだ!」という話をします。


■すでにリーダーである

先に結論からいうと、上手く抜擢をしていくには
「抜擢をする前に、すでにリーダーをさせておく」ことが重要です。

え?リーダーがいないから抜擢したいのに先にリーダーをさせるってどういうこと?

と思われたかもしれませんが、
ここでいう先にリーダーをさせておくというのはリーダーという肩書ではなくリーダー業務のことです。
肩書を与える前に少しずつリーダー業務を経験させていくのです。

やっていけば次第に慣れていきますから、
ある程度慣れて本人としてもその動き方が普通になっていった状態で、
しっかり肩書を与えて本腰を入れてもらうようにすれば意外とすんなり前向きに抜擢を受け入れてくれるようになります。

抜擢前の少しづつ経験していく段階の時点でリーダー業務が合わなさそうなら抜擢候補から外してあげればよいです。

では、なぜ抜擢する前に経験させるべきなのかを解説します。

■変化を恐れる「現状維持バイアス」

みなさんはリーダー抜擢をする際にどういうステップを踏んでいますか?

多くの人は組織の中からリーダーができそうなメンバーに声をかけ、
「リーダーやってみない?」という確認・打診をしているかと思います。

そして大概は
「いやぁ、僕はリーダー向いてないと思うので、遠慮します、、」
みたいな回答が返ってきて抜擢を断念してしまう事も多いのではないでしょうか?

チームリーダーになる=チームをリードしていく役割を任せられる ということですから、初めからリーダー志望の人じゃない限り、普通は臆してしまうのも無理はありません。

リーダーをするかしないかの二択を迫る形になると思いますが、
二択を迫られるとどうしても正解・不正解を探す心理が働いてしまいます。

人間には「現状維持バイアス」という心理傾向がありまして、
今の状況や選択を維持することを好み、変化や新しい選択肢に対して抵抗感を持つ心理的傾向のことです。
現状を変えることによって生じるリスクや不確実性を避けるために、現状維持を選択する傾向があるのです。

この現状維持バイアスも相まって、 未知なるものへの恐怖・不安からリーダー抜擢を二択でいう不正解側と捉え、抜擢を辞退してしまうのです。

ですので、
リーダー抜擢前からすでにリーダー業務に慣れさせておくことができれば、
本人としてもその状態が普通になっていき、
実際の抜擢時にはリーダーでいることが現状維持状態になるので、
前向きにリーダー抜擢を受け入れられるようになる、ということです。

■抜擢前の能力開発

では実際にリーダー抜擢前のメンバーに何をさせていくべきか?

職業によってリーダーの定義や業務内容も違ってくるので一概には言えませんが、ここでは一般的なチームリーダーをイメージして解説していきます。

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・チームの目標を一緒に考えるようにする

チームで動く以上、チーム目標というものが存在するかと思いますが、
そのチーム目標を考えて決める場に一緒にいてもらい考えてもらうようにします。

通常だとメンバーは自分の目標と足元の業務しか意識しません。
その個人の視点からチームという視点で物事を捉えさせるようにしていきます。

ここでのポイントは一緒に考えさせるだけで、0→1で考えて決定させるようなプレッシャーは与えないでください。
いきなりできるわけもないので、過度にやらせると返って不安を煽りトラウマを作ってしまうかもれません。

あくまでも視点を培うだけですので、一緒に景色をみてもらうという事を意識してみてください。
キングダムでいう王騎が馬上で将軍が見る景色を信に見せてあげた時のようか感覚です(キングダム知らない方はすみません笑)

このチーム視点を培うことで、
仕事を個人からチームという枠組みで捉えられるようになっていきます。

・チームの数字進捗を一緒に追う

チーム目標を意識させたら、
その数字進捗も一緒に追ってもらうようにしましょう。
ここもチーム数字に責任を持たせるのではなく、一緒に追うだけです。

例えば数字進捗を追うシートがあるなら、その更新や管理だけをお願いしたり、数字進捗に対してのGood(良かったこと)・Fight(もっと頑張るべきこと)を一緒に考えてみたりします。

これはつまりチームの動きを追う形になり、
そのチームメンバーがどう動いたのかを追うことにもなります。
良い動きができている人もいれば、そうではない人もいることでしょう。

このチームのディテールを見ることで、
チームメンバーひとりひとりの動きを意識して見るようになっていきます。


・様々な機会を増やす

チームのこと以外でも様々な機会に参加させて普段とは違うことへの挑戦に慣れてもらう事が目的です。

例えば、
普段関わらない人との会食の頻度を多くしてみたり、
普段なら出ないような会議に参加させてみたり、
社内のプロジェクトやイベントを経験させてみるなど、
そういった機会を増やしてあげます。

これは決して他の社員よりも優遇するという意味ではありません。
経験値を増やす為の修業として駆り出していくということです。

こうやって経験が増えていくとで、
自然と自己肯定感も高まり、挑戦することに慣れていきます。

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この3つをリーダー抜擢前に経験することで自然と現場でリーダーシップを取るように自走していくかと思います。

そうなった段階ではもうリーダーという肩書がないだけですでに立派にリーダーをしているので、
正式にリーダーになることに対しての不安も少なく、なんなら自己肯定感も高いので積極的にやりたがるようになるかもしれません。

おめでとうございます!ついに新人リーダーの爆誕です!

■まとめ

リーダー抜擢は無理にさせるものではありません。
リーダーが嫌々仕事をしていてはチームも上手く行くわけないですからね。

文字通りリードをする立場ですから、チーム目標に対して熱量が高くしっかりコミットしてくれる人じゃないと成立しません。
ですのでリーダーをやりたい人が自ら率先してやってもらうのがベストです。

その状態を作るためにも、
抜擢前からしっかり向き合い機会を与えて能力開発を行い、
良いマインドになったタイミングでリーダーポジションに抜擢することが、
遠回りのようで一番近道ではないかと思います。

あとはこの形を最短最速でやれるように育成精度を上げ、
再現性を高めることができれば、抜擢で困ることはもうないでしょう!
行き当たりばったりではなく戦略的に組織をアップデートしていきましょう!

長々読んでくださり貴重な時間をありがとうございました。
ではまた。

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