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子育ての節目(16歳~18歳)高校生

2023.2.16【151限目】

中学時代は、自分自身の価値観を作り上げるために、親の考えや言うことを聞かなかったり、社会の常識を疑ったりして大人に近づいていきます。

高校生になると、より親との距離が広がって来るようになり、精神的な自立に向かう3年間になります。

親の管理から離れて、自分で考えて行動しようとします。ですから失敗することも多いですが、その失敗から学ぶことも多く、そんな経験も自立するためには必要なことと思います。


私の青春期

中学校を卒業し高校に進学した私は、徒歩で登校していた中学時代から、電車・バスを乗り継いでの登校で、大阪の中心で電車を乗り換えての通学です。今までとは全く違った生活になりました。

ちょっと大人になった気分にもなり、見るものが新しく世界が広がって、社会の一員になったような気分で登校していました。

クラスでは、色々な個性を持った人がいて、話していて心地いい友達が出来ました。本が好きで、現代国語のテストはいつもパーフェクトに近く、知識も豊富で話をしていても楽しく、私が本屋さんに通うきっかけになった友達です。

運動が得意で、器械体操部で練習している友達を見に行こうと本好きの友達に誘われて、見学に行ったとき、その友だちがマットで、倒立前転や側転、ハンドスプリングを楽しそうにしているのを見て、私もこの仲間に入ってやりたいという気持ちが急に湧いてきました。

それまでは、ESSクラブ(英語を話し、楽しむ部活動)に入って、スチュワーデス(キャビンアテンダント)になりたいと、小さい時からの夢を叶えたかったのですが、英語もなかなか身につかず、悩んでいたこともあって、急に方向転換をした瞬間でした。

それまではちょっと無理して、英字新聞を買って帰りの電車の中で、それを広げて内容が読み取れないのに、形だけの背伸びをしていました。それもしなくてよくなった時心が軽くなったのを覚えています。

器械体操部に入ってからは、体を動かすことが面白く、練習が楽しくなりました。部活では、仲間がいて上級生からも親切にしてもらい、出来る技が増えるのが嬉しい毎日でした。


仲間がいて

友達の影響を受けて、一瞬で進む方向が変わり、「無理かも。」と悩んでいたスチュワーデスになるという夢から、体育の教師になるという目標を持つことが出来ました。

大学も教育学部に進み、体育の教師になるという目標を持つことが出来たのも、友達との出会いのおかげでした。

ターニングポイントは、本好きの友達に誘われて、クラブ活動を見に行ったことがきっかけだったので、会うたびに「今の私があるのは、二人のおかげです。」と、感謝の気持ちを伝えています。

高校時代は、親から自立したいという要求が高まりますが、不安もあります。その不安を無くしてくれたのが仲間だったように思います。

仲間を通して、自分とは違う面を持つ友人と過ごす間に、相手を受け入れ自分も認め、自分は自分、友達は友達と、いうように考えが出来るようになりました。

沢山の出会った人達の影響を受けながら、一人の大人として自立していったのが高校時代だったと思います。


親に感謝

今では、私の夢を叶えるために、親は学費を用意してくれ、励ましてくれていたことを理解できるようになりましたが、その時は、目標しか見えていなくて、応援してくれていた人たちへの感謝の気持ちを伝えられていなかった未熟な私でした。

親は、私の決めたことを実現できるよう、私のペースで、焦らすことなくじっくり付き合ってくれていたように思います。ですから私は目標に向かって自主的に取り組むことが出来ました。

夢を叶えるためにお金を準備してくれ、就職で初めて親から離れて、滋賀県の中学校へ赴任する時も、暖かく背中を押してくれました。

親離れが出来ても、子離れできない親が多いと言われています。心配するあまり親は失敗しない方向へレールを敷いてしまう事がありますが、それは子どもの自立にとってためにならないことが多いのです。

私も子どもが3人いますが、青年期に入った頃は、子どもに関わりすぎていないだろうか。とか、放任しすぎていないだろうかと、子どもとの距離感についていつも考えていたように思います。

そして子供が大人になり自立している今、子どもにとって私はどんな母親だったのだろうか。と、ふと思うことがあります。

母は、90歳を過ぎてからも、私が施設に見舞いに行って帰る時「あの子は長女で、学校の先生をしているんですよ。」と、周りの人達に嬉しそうに話していました。

母は、私の夢がかなった事を喜んでいてくれて、誇りに思ってくれていると思うと、少しは恩を返せたかなあと思いました。亡くなって7年になりますが、今は親に対して感謝しかありません。

大人になるという事

青春期は、自立するために沢山のハードルを越えていきます。

その過程で、自分で主体的に考え、物事を決めて、選んだことには責任を持つこと、また決めるときは、進路や勉強に関する事だけではなく、身近な生活の1つ1つについても、自分でどうしたいのか、どうするべきかを考えて行動していく。

親や教師や仲間の意見などを参考にして、最終的には自分で考え、やるべきことを決めていくことが「大人になる。」と、いう事だと思います。



【編集担当より】
ここ1,2週間は、朝布団から出たくない日もあれば、急に暖かい日があったり、三寒四温を体感する毎日です。もう少しで春がやってきます。

春は、出会いと別れの季節と言いますが、友人や先輩、上司などから新しい環境で刺激を受け、新しいモノゴトに出会い視野が広がります。情熱を持って取り組めることや天職に出会うこともあるでしょう。よい出会いは、人を成長させます。

それと同じように、よい別れも成長するきっかけになります。離れることで気づかされることもあるでしょう。また人との別れだけではなく、大事にしていたものや考え方、価値観など、手放すことで手に入ることが増えることもあるでしょう。

変化のない毎日は、あまり好みではないので、よい出会いと別れを繰り返し、いつも新しい毎日を楽しみたいものです。

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