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「ツナサンドの幸福」

言葉が生まれてくるのはこんな時

ツナのサンドイッチを頬張る直前
午後2時にいつもの鳥がぼじっと居る
空の秘色がシーツの白と調和する時
初めて買ったバルサミコの味を知る

生きてきたから知ったんだけど、
普通に生存するのは超超超超難しい。
いつもの君だって南を向いてばかりだけど、
空間にいることは祝福なんだ。
だれかに褒められることはめったにない。けど、
こんな午後を与えた自分を偉いと思ったっていい昼下がり。

《もう準備ができている
 いつでも空に向かって飛ぶことができる》

魚が海で泳ぐ時、まぁ私はマグロなんだけど、
いい匂いのする方向へ進んで行くんだ。
やってくるエネルギーを左に右にかわしながら、
この先には鯵の群れが踊っているのを知っている。
みんな春の訪れを待っているんだって。
生きてきたから知ったんだけど、
普通に生存するのは超超超超難しい。
どんな生き物も出逢いを求めて昇っていく。

口を大きく開けた瞬間、彼らのきらめきを見た。


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