2019年10月15日、Y.A

ずっと連絡が取れないでいたから、すごく心配だった。だから、その子から連絡を受けて家に呼んでもらった時は心配を引きずりながらも内心はホッとしていたんです。家は5階建ての普通のマンションで、4階に在りました。チャイムを鳴らして出てきたその子の顔は、想像していたよりも元気そうで、引きずってきた心配は外に置いておくことにしました。「ごめんね、ちょっと散らかっちゃって」なんて言うんだけど、そんな事ない全く綺

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ビールケース

1日の授業が全て終わって、今日もサークル棟へ向かう。軽音サークルの部屋の前では、今日もサークルメンバーが数人たむろしている。雨ざらしにされてボロボロになったデスクチェア、ひっくり返した瓶ビールのケース、機材運搬用の台車。何人かがそこに座っていて、他は地べたにあぐらをかいている。

「おつかれさまです。」

私も鞄を肩から降ろして、地べたに座る。おつかれ、と数人が返してくれる。輪の中には煙が漂ってい

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よく切れる飛行機

頑丈な機体で鋭利な翼を持ち、どんなものでも真っ二つに。山肌にぶつかっても山を切断し決して墜落することはない。「安全面で夢のような機体」、という触れ込み。切れ味をデモンストレーションするために、いろんなものを真っ二つにする企画が持ち上がった。車に始まり巨大フェリーや廃ビル。果ては大地まで切り裂いた。いや待てよ、そこまでの飛行機要る?要らんだろ。世論まで真っ二つに分かれている。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054890905773

レビュー貰えて嬉しかったのでこちらでも宣伝してみます。

happy*.(๓´͈ ˘ `͈๓).*
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授業 (超ショートショート)

「先生、国際政治の授業なのになんで脅された時の対処法をやってるんですか?」

【短編小説】男子高校生

「「最初はグー、じゃんけんポイッ」」

真剣勝負開始の合図を2人で息を揃えて発し、互いに片方の手を出し合う男子高校生の姿がそこにはあった。

時刻は夕暮れ時の下校時間。

場所はコンビニの駐輪場で自転車を止め。

お互いが向き合い険しい表情をしてそこに経っていた。それは両者とも立派な佇まいなのだが。やってることはどっちが奢るか奢られるかのどこにでもある戦いを繰り広げていた。

だがしかし、1回目で

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なぜ、私はこんなにも苦しんでいるのだろうか

この状況を言葉にするのは難しいが簡単に、すごく簡単に説明すると今の私はとても苦しんでいる。

くっ苦しい…

ハッハッ、ハッハッ…

胸がどんどん、どんどん苦しくなっていく。それからなんだか心まで苦しくなったような寂しい感情とは違った寒い、冷たい感じがしてきてまた一段と苦しくなっていく。

けれど、苦しいが私はこの自分の足を一歩一歩進めなければならない。どうしても達成したい目的のために。

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「からあげ」

会社帰りにスーパーへ。それが私の日課。今日もまた、イヤフォンでクラムボンを聴きながら、自らの食べたいものを自らに与えるべく探し歩く。特別良いことがあったわけでも、嫌なことがあったわけでもない1日を振り返る。豆腐売り場に差し掛かったあたりで、優しい恋の歌が聴こえてきた。

君の好きな食べ物、なんだったっけ。

ラブソングにほだされたのか、らしくもないのにふと思う。足を止め、考えてみた。ハンバーグ、オ

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靴屋 (超ショートショート)

靴屋で靴を見ていたのだが、店内の奥の方に小さめの古い扉があって、なんとなく開けてみたくなり、少し躊躇はあったが開けてみた。すると中は上から下に靴が大量に落ち続けており、言わば靴の滝だった。驚いてすぐ扉を閉めその店を出た。たぶん店員には気付かれてないと思うが、店を出る時店員がこちらをちらっと見たその目が無表情だった事が記憶に残った。

不幸男は現実逃避する

ああ、金がほしい。毎日同じことを思う。お金が欲しいと。

とにかく今の俺にはお金がない。「今の」と言ったが生まれてこの方お金に困らなかった過去がないので「今も」お金がないのが正しいだろう。そのためには働かないと行けないのはわかっているが、そんなの今の俺にはできるわけがなく。毎日生きてるのかもわからないような生活をしている。

現在は都会の喧騒から外れたちょっとした田舎の方に住んでいる。もちろん住ん

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