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武士の進化

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『武士』という生物が、どう誕生し、なぜ絶滅してしまったのかを、絵と文章でわかりやすくご紹介していきます。
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#6 『民族』〜武士の進化〜

#6 『民族』〜武士の進化〜

『ホモ・サピエンス(人間)とは、
どうゆう生物ですか?』
と宇宙人に聞かれた時、
あなたならどう答えるだろう?

きっと答えに困るはずだ。

それほど
私たちホモ・サピエンスは
多様性にとんだ生物である。

だが、
前回の記事にも書いた通り
遺伝子的な多様性はむしろ少ない。

では、
なぜこんなにも多様な生態をもつのか、、

それは、
『民族』が多様であるからだ。

民族とは、

『言語』

『文

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#5 『人類皆兄弟』〜武士の進化〜

#5 『人類皆兄弟』〜武士の進化〜

氷河期による環境の激変によって
南アフリカという限られた土地、
限られた資源のなかで
生きていかなくてはならなくなった
ホモ・サピエンス御一行は、

それまでの主食だけでは飢えをしのげず、
変革を迫られていた。

そこで目をつけたのが『海』である。

南アフリカの海岸には
当時の人々が暮らしていた
洞窟が残っており、

石器や火の使用跡、
食としていたであろう動物の骨などの他に、

それまでの祖先

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#4 『ノアの方舟』〜武士の進化〜

#4 『ノアの方舟』〜武士の進化〜

私たちホモ・サピエンスは、
特定の『発情期』というものを持たず、
ほぼ年中発情できる。。

これは、自然界では珍しい特性だ。

大抵の生物には
季節性か、もしくは
ある一定の間隔でやってくる
繁殖期という物があり、
それ以外は発情しない場合が多い。

さらに、ホモ・サピエンスの女性は
産後一年と開けずに妊娠する事が可能である。

私たちと同じ種である他の霊長類は、
子供を産んだ後
長い長い授乳期を

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#3 『英雄に憧れて』〜武士の進化〜

#3 『英雄に憧れて』〜武士の進化〜

我々の祖先は、
母なる大地アフリカで
いくつかの進化を経て、
ホモ・サピエンス (現生人類)となった。

ホモ・サピエンス (賢い人)
という名にふさわしく、
思考することに特化した大きな脳を持ち、

道具の発明や生活の利便性を
発展させるだけにとどまらず、

ファッションや、

音楽を楽しむようになり、

架空の世界を想像したり、

宗教心も芽生え始めた。

言語はさらに磨きがかかり
情報を正確

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#2 『そして人になる』〜武士の進化〜

#2 『そして人になる』〜武士の進化〜

森林激減という最大の危機を
二足歩行で乗り越えた我々の祖先は、

思いがけない副産物も獲得していた。
物作りに適した『器用な手』と、

『複雑な言語』を操れる能力だ。

祖先は長らく
サバンナの弱者であったが、

『器用な手』と『複雑な言語』を武器に、
状況は変わり始める。。

その『器用な手』によって道具を作りだし、

『複雑な言語』による連携プレーで肉食獣を追い払った。

恐れる者がいなくなっ

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#1『生き残る者、滅びゆく者』〜武士の進化〜

#1『生き残る者、滅びゆく者』〜武士の進化〜

幕末の武士に憧れた。

金や名声の為ではなく、
気高く生きた武士達に。。

思想は違えど、
彼らは命をかけて戦っていた。

なぜ、
あんな風に生きられたのか?

そこから私の
武士の歴史を探る
長い旅は始まったのである。。

日本史の本を開くと、
武士は平安時代中期に
誕生したとある。

しかし、
いきなりオギャーと
生まれたわけではないはずだ。

気になり出すと
止まらない性格ゆえ、
さらにさか

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武士の進化。

武士の進化。

多くの人が武士と聞いて想像するのは
時代劇に出てくるような
チョンマゲ姿の寡黙で無骨な男だろう。

だが、
それは徳川家康が天下を統一し
戦のない平和な時代が訪れた後の
武士の姿だ。

江戸時代以前の武士は、
もっとギラギラとした
獰猛な肉食動物のような
性質をもっていた。

だが戦国の世では輝いたその性質も、
泰平の世になった江戸時代では
問題になることの方が多かった、、

そこで、
武士達に問

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