嚔 伯緒雲 / Kushami Hakushoun

ご覧いただき誠にありがとうございます。 主にエッセイ(まれに超短編小説)を書き殴ってお…

嚔 伯緒雲 / Kushami Hakushoun

ご覧いただき誠にありがとうございます。 主にエッセイ(まれに超短編小説)を書き殴っております。 中身の薄い御粗末な文章しか書いていませんが、何卒ご容赦ください。

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  • エッセイの集い。

    エッセイ的な文章をまとめました。無駄話です。

  • 小説の集い。

    ゾッとするほどつまらない短い物語の集まりです。内容がだいぶカオスな話もありますが、ご容赦ください。

最近の記事

初めて鼻毛を切ったのさ

皆様は今までの人生で鼻毛を切ったことがあるだろうか。 日常的に切って身なりを整えている人もいれば、そもそも鼻毛を切るという概念すら考えたことがないという人もいるだろう。 ちなみに、私はずっと後者であった。鼻毛を切るという概念が己の中に存在していなかったのである。私にとって鼻毛とは、未知の領域であったのだ。 そんなある日、私は鏡に映る己の右鼻あたりに違和感を抱いた。そして、しばし観察した後、その違和感の正体に気づいた私は絶句した。 「鼻毛が……出とる……よぃ……」 久

    • ChatGPT氏に「もし空から沢庵(たくあん)が落ちてきたらどうしますか?」と問うてみた

      ChatGPT氏と相対した私は、このような質問を投げかけた。 「もし空から沢庵が落ちてきたらどうしますか?」 さて、ChatGPT氏はこの救いようのないほどに阿呆な質問に対して、どのような回答を提示してくるのだろうか。ChatGPT氏の実力や、如何に。 以下が回答の全文である。 この回答を提示された私は、なんだかとても感動した。そして「なんか、スゲェ…」と思った。まさかここまで真剣に回答していただけるとは微塵も思っていなかったのである。 特に5番目の『沢庵は硬いため

      • 鼻穴直下型ニキビの猛威

        朝起きて顔を洗いに行く。洗面台にて、己の寝ぼけた顔面が鏡に映る。鼻の下あたりに視線が向かう。そして、そこにいる小さき者に向かって、私はこう叫んだ。 「鼻の下にニキビできてんじゃねぇかゴルァァァ。鼻穴直下型ニキビのお出ましじゃァァァァ。イヤだァァァァァ」 絶望である。阿鼻叫喚。 基本的に私のニキビは鼻の下にできる。より詳細に言うならば、上のイラストのように“鼻の穴”の真下なのである。つまり、鼻穴直下。 そういった理由から、私は鼻の下にできるニキビを『鼻穴直下型ニキビ』と

        • 人類の一体感をヒシヒシと感じた瞬間

          数年前のゴールデンウィーク中。 我が家の車は、大都市“TOKYO”に向かう途中の高速道路のトンネル内にて渋滞につかまっていた。 ノロノロと進んだり止まったりを繰り返し、代わり映えのない風景が延々と続き、運転手である我が家の大黒柱をジワジワと疲弊させていた。 そして運転手でもない私なんぞも、一丁前に疲労感を呈し始めていた。 ただ、唯一救いだったのは、車内で私の好きな「Official髭男dism」の皆様のグッドでステキなミュージックが流れていたことである。 これによっ

        初めて鼻毛を切ったのさ

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          51本
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          二十歳を過ぎてもワサビに顔をしかめる私

          幼少期からずっとワサビが苦手だった。鼻にツンとくる感じが猛烈に嫌であり、匂いをかぐだけでもダメであった。 寿司を喰らうときには、ワサビが混入されていないかを注意深く確かめる。もしも、すでにワサビが混入されていようものなら、私はもう降参である。 表面のワサビを取り去ったところで、それは氷山の一角に過ぎない。その下の米に染みこんだワサビには到底太刀打ちできないのである。 と、ここで私は思った。 「だったらそのワサビが染みこんだ一部の米も取り除けばいいじゃないか」 正論で

          二十歳を過ぎてもワサビに顔をしかめる私

          拝啓、未来の三十路の己さんへ

          三十路の己様 拝啓  お久しぶりです。私は22歳の己です。今回は未来の三十路の己さんに向けて手紙を書いてみようと思い、こうして筆をとってみた(キーボードを叩いてみた)次第です。  お元気ですか?というかまず生きてますか?ちゃんと飯を食べて、肺呼吸を繰り返せていますか?それができているなら、とりあえず上出来だと思います。  いきなりですが、noteの方は今どんな感じでしょうか。フォロワーさんの数とかとんでもないこと(良い意味で)になってたりしますか?それとも途中で挫折しち

          拝啓、未来の三十路の己さんへ

          【茨城】の誤読

          私は茨城県という単語を読むときに、毎回のように二択で迷う。 「いばらき」or「いばらぎ」 大抵、最初に頭に浮かぶのは「いばらき」である。実際それが正解であり、茨城県は紛う事なき「いばらきけん」である。ここで終われば何も問題はない。 だが、その後すぐに、私の中に潜む魔物が耳元で囁いてくるのである。 「“いばらぎ”の可能性もありますゼ」と。 ここで私が断固として己を信じて、「そんな可能性は微塵もないッ」と言い切ってしまえればいいのだが、現実はそうもいかない。なぜなら、私

          蚊が織り成す絶望の羽音

          夜中に目が覚めた。 時計を見ると時刻は2時。丑三つ時である。 私は戦慄して頭を抱えた。なぜなら、蚊の羽音で目が覚めてしまったからである。 睡眠中に耳元を蚊がゆらめき、その羽音で寝られなくなるという絶望は、人生全般における絶望ランキングでも最上位に位置するほどの驚異的な絶望である。 そんな絶望に際して、私は戦慄せずにはいられなかった。 その日は色々あって寝るのが遅くなり、夜中の1時ぐらいになっていた。しかも、5時半に起きなければならないのである。 こりゃまずいと思い

          蚊が織り成す絶望の羽音

          一期一会のヘラクレスオオカブト (超短編小説)

          私は近所の田舎道を散歩中、とある意外なものと遭遇した。 それは、かの有名な「ヘラクレスオオカブト」である。金色の羽を携えた、カブトムシよりも大きな、あの「ヘラクレスオオカブト」である。 まさか日本で、しかも田舎の道端でお目にかかれるとは。感動のあまり、私はとりあえずひれ伏した。 ひれ伏しながら、何度も何度も呆れるくらい何度も「わっ、すげ〜〜〜!」と叫んだ。 「嘘付け!そんなことあるわけねぇだろうが!!」と読者の皆様は思うに違いない。 こんな非現実的な話を聞いて疑問に

          一期一会のヘラクレスオオカブト (超短編小説)

          読書感想文に抗う吉田君。 (短編小説)

          読書感想文という悪しき慣習について 4年2組 吉田吉男 私は読書感想文が大嫌いである。 この一言に尽きる。どう足掻いたところで大嫌いである。 何故、読書感想文などというはた迷惑な宿題が、夏休みという名の楽園に降り注ぐのであろうか。実に愚かである。 毎夏のごとく、私はこの読書感想文という名の悪しき慣習に苦しめられ、髪をかきむしり泣き喚くという醜態を晒すことになる。 醜態を晒す私自身も、その醜態を視界に入れなければならない家族の皆様も、皆がひどく不快な感情に苛まれる

          読書感想文に抗う吉田君。 (短編小説)

          夜更かし、初心者。

          私は今、所謂「夜更かし」というやつをしながら、これを書いている。四月某日の金曜夜である。 時刻は0時ちょい過ぎ。立派な夜更かしである。 私は基本的に、日付が変わる前には床に就くようにしている。23時~0時の間のどっかしらで寝ている。 寝付けない日も多いため、中々寝られなかったりすることもあるが、意識的に夜更かしをするようなことはほとんどない。 もちろん、初心者といっても、今まで一度も夜更かしをしたことがないとかそこまでの域には達していない。私もそれなりに夜更かしを経験

          夜更かし、初心者。

          道端に少々黒ずんだバナナの皮

          タイトル通りである。 道端にバナナの皮が落ちていた。それ以上でもそれ以下でもない。 ただそこに落ちていたのである。少々黒ずんだバナナの皮が。 私はこの光景を見たその瞬間、マリオカートを思い出した。 というか、道端にバナナの皮が落ちているなんて、マリオカートの世界でしか見たことがない。 マリオカートとは、マリオという名のチョビ髭を生やしたイカした男が、彼の仲間や敵達と共に小型自動車に乗って熾烈な争いを繰り広げる、という趣旨のレースゲームである。 このゲーム内では、ア

          道端に少々黒ずんだバナナの皮

          部屋で一人踊り狂う、至福の時間。

          音楽を聴いていると、なぜか無性に踊りたくなってくる。 最近はその傾向が特に顕著であり、気づくと両腕と両脚、というか全身がウネウネ動いていたりする。 もちろん人様に見せられるような立派なものではない。部屋で一人、適当にその時のノリで身体を縦横無尽に動かす。 目を開けているとただならぬ羞恥心に負けてしまうため、目を閉じて自分の世界に入り浸る。(それはそれでなんだか恥ずかしいけど) そうすると、羞恥心が若干薄まり、思い切って踊り散らかすことができる。 この端から見たら閉口

          部屋で一人踊り狂う、至福の時間。

          左手による華麗な箸さばき(右利き)

          ある時「左手で箸を扱えるようになりたい!」という微妙な願望が、右利き人間である私の中に突如芽生えた。 おそらく高校生の頃だったような気がする。事の発端は「左手で箸を使うと頭が良くなる」という迷信らしきものをネットで発見してしまったからだ。 賢くなりたかった私は、素直にそれに従った。 そんなこんなで、それから時々気が向いたときに、左手で箸を持って飯を喰らうチャレンジに勤しんでいた。 最初の頃は、食材を己の口に運んでやることができず、というかそもそも掴み上げることすらでき

          左手による華麗な箸さばき(右利き)

          とある週末のハイライト

          ・起床予定時間を三時間オーバー ・水を飲んで全力でむせる ・我が家の愛犬に全力で吠えられる ・マツゲが眼球に侵入 ・恥ずべき過去を思いだし懊悩 ・腹痛でトイレにダッシュ ・卵を割ったら殻が混入 ・本屋に行ったが欲しかった本は在庫なし ・パソコンがフリーズ ・悪夢で夜中に中途覚醒 嗚呼。 総じて、苦難に満ちた週末であった。 もう、どうにでもなっちまえ。ゴルァ。

          とある週末のハイライト

          一人花見の流儀

          驚くなかれ。 四月某日、私は一人で花見に出掛けた。一人で。 ワンマンライブ、ならぬ、ワンマンハナミ、である。 場所は最寄り駅の一つ隣の駅から数分歩いた場所にある、土手沿いにズラーと桜並木が続く道。 まさに圧巻というべき素晴らしい景色であった。 その道に沿って、長いようで長くない屋台が並んでいた。 私はとりあえず疲れたため、家族連れやカップルらしき人々がひしめく土手にて、絶妙に開けた空間を見つけ、そこに鎮座した。(体育座り) なんとも言えない気分だった。なんだか次