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ひと匙日記

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記事一覧

東京にて。

 東京駅八重洲口を出てすぐに
「東京好きだなー」
と、思った。東京駅周辺のかんじが好き。智恵子は東京に空が無いといふけれど、東京の空も悪くない。電線がないからなのか、歩いていて道も苦しくない。平日で、お昼時で、働いている人がたくさん歩いていた。おれは仕事を休んで美術館に行く。それは東京駅から徒歩5分ほどで行けるアーティゾン美術館というところで、昔はブリヂストン美術館という名前。
 シュッとした美術

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ひと匙日記 本屋きぶん

 背の高い本棚を設置したので、部屋で本を選んでいると本屋さんにいるような気分になる。ということに気がついてほわぁ〜ってなった。本て読む以外にも見る、並べる、選ぶ、触る、などのしあわせがあるね。

ひと匙日記 凪

一年程前から職場に時々来てくれる方とはじめてお話をしたら「紺屋さんて基本、凪ですよね」と言われた。なんか、すごく、うれしい。

ひと匙日記 ドラえもんとラップスタア

今日もAbemaで映画ドラえもんを観た。海底鬼岩城はのび太さんが宿題を終わらせてから遊びに行くところが好き。のび太の恐竜はラストシーンが好き。宇宙小戦争はロコロコが完璧。いちばん好きなのは魔界大冒険だけどタイミング合わずまだ観られていない。
 そして合間にラップスタア誕生2024の審査の続きを観る。ラップのことはなにもわからないのだけどすごく観てしまう。審査員のR指定さんの細かい分析とかほんとすご

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ひとさじ日記 映画ドラえもん

 Abemaで映画ドラえもんが無料配信されている。時間が決められているのでタイミングが合えばむかしのドラえもんが続々と見られるのでうれしい。映画ドラえもんでいちばん好きなのはオープニングでのび太さんが「ドラえも〜ん」と助けを求める声から曲が始まるところ。ワクワクする。そしてドラえもんが何かとたぬきに間違えられ「ぼくはたぬきじゃない」と憤慨するところもかわいい。それから戦争だったり自然破壊だったりし

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本棚がきたよ。

本棚がきたよ。

 アパートの契約を更新した。引っ越してきた時は何も家具を準備しなかったので、本を壁に沿って床に並べていたのだが、本の床への侵略が広がり、このままでは寝床の確保が厳しくなるな……と思い、いや、それは大げさだけど、とにかくついに本棚を購入した。なぜこれまで本棚を購入しなかったのかと言うと、まず、この部屋に長く住むかはわからないと思っていたこと。つまりまた引っ越しをするとなった時にできるだけ身軽に引っ越

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Daijyoubuですか?

 月に一回歯医者に行って歯のお掃除をしてもらっている。今の歯医者に行くようになってから3年ほどになるだろうか。だいたい同じ時間帯に行くのでいつも同じ歯科衛生士さんにお掃除を担当してもらっていて、最後に先生が来てさらっと診て終えるという流れなのだが、なぜか今回ははじめから先生が来た。

「こんにちは〜じゃ、お掃除していきますねー」

 なんで?え?今日は先生がやるん?なんでなんで?別にいいけど、なん

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ひと匙日記 

 週末のバイト前。何か食べておこうと思い、コンビニで買ったバターチキンカレー食べてから仕度を始めたらなんだか胃がもたれて気持ちがわるい。なんだなんだ?バターチキンカレーなのか?やめてくれよ。カレー食べてもたれるなんて哀しすぎる。ちがう。ちょっと胃がつかれてるだけや。しかしこのままバターチキンカレーを胃におさめたままバイトに行くのは危険な気がする。とりあえずトイレに行って1gも消化されていないバター

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ひと匙日記 置いときたい

 ぼくは断捨離ができない。
 正確に言うとできないのではなく、もうしたくない。これまで引越しのたびに思い切って色々捨ててきたが、その殆どを後悔している。本来はなんでも取っておきたいタイプなので、お菓子の箱とかきれいな包装紙とかも、すぐには捨てず一旦寝かせたい。今でこそSDGsゆうて包装紙そのものをあまり見かけないが、ぼくの子どもの頃はあらゆる物があらゆる包装紙にくるまれていた。百貨店には百貨店それ

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ひと匙日記 列

 列に並んでいる。又吉さんのイベントのための列。わたしは先頭から二列目だ。よし、いい位置に並べているぞ、と思う。すると途中で突然、先頭者が走り出した。わたしも慌てて後ろをついて行く。後方の人たちも「なに?なに?やばい!」と騒ぎながら走り出す。わたしは必死に走る。必死で先頭者について行く。なんとしてでも二列目を死守したい。わたしは走る。次第に列がぐちゃぐちゃになりはじめる。次々に抜かされる。全員がキ

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ひと匙日記 文フリ東京37

ひと匙日記 文フリ東京37

 11月に入っても半袖で過ごせるような日が続き、秋なのに春みたいに鼻がむずむずしていたが、11月11日(土)文学フリマ東京37当日はようやく晩秋らしい気候になった。自宅から流通センターまでの経路を調べて開場の20分くらい前に着けばいいなと思っていたはずが、どういうわけか40分前に到着した。ちょっと早過ぎたかなと思ったが、すでに第二会場前には入場待ちの長蛇の列ができている。(えー!こんな並んでるん?

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屋上の記憶。

屋上の記憶。

 与えられたテーマに沿ってモノを作ることが苦手だ。
 保育所に通っていたころは、自由に好きな絵や文字を描いて、先生に褒めてもらって、嬉しくなってまた描いてってやっていたのに、小学校に上がると先生とぼくのやり取りは「授業」という形になり、「〇〇について書く」や「□□の絵を描く」という縛りができて、ぼくは途端に自由を奪われた気持ちになる。小学校五年生の頃、写生の授業があった。みんなはめったに上がること

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二次会。

二次会。

 今さらだが、この日記は約4ヶ月のあいだ通った『短歌を詠んだら歌集を編もう。SPBS THE SCHOOL 歌集編集ワークショップ』での最終日、受講生&関係者による打ち上げの時の自分の心のぐらでーしょんを書いている。一回で書き上げるつもりが、前々回の「打ち上げ。」前回の「一次会と二次会のあいだ。」そして今回。なんだか三部作のようになってしまった。どうにか今回でこの打ち上げの時の話しは終わりにしよう

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一次会と二次会のあいだ。

一次会と二次会のあいだ。

 「一次会と二次会のあいだのこの時間、なんなんでしょうね」
と言いながら、二次会の店を探してもらっているあいだの談笑はつづく。一次会で盛り上がっていた桃チームのかわいい子が、打ち上げにスペシャルゲストとして参加してくださった講師の方に「お父さんみたい」と話しかけてる場面を見て、わたしは内心ヒヤヒヤしていた。(お、お父さんて。いや、そうかも知れんけど、それご本人に言っても大丈夫なんかな…ヒヤヒヤ)講

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