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  • 文化欄

    日々、文化・芸術やその政策などに関わる話をまとめています。 ここでは文化を食、スポーツや観光など比較的広い幅で捉えています。 基本的には自分の勉強用。

最近の記事

世界陸上ブダペスト観戦記録

もうひと月ほど前になるが、世界陸上2023ブダペスト大会を観に行ってきた。 コロナ禍による海外渡航の制限もだんだんと緩和されていくなか、久しぶりに海外に行こうかなと考えたタイミングで、今年の世界陸上がハンガリーの首都ブダペストで開催されると知ったのだった。 もともと中東欧地域に行ってみたいという気持ちがあったことと、かねがね「スポーツの国際大会」というものをいちど体感してみたかったので、これ幸いとブダペスト行きを決めた。 以下はその時のメモ的な記録です。 東京からブダ

    • 文化欄#38 経済産業省に福島芸術文化推進室が設置

      少し前のニュースだが、6月15日、経済産業省内に「福島芸術文化推進室」が設置された。 2022年7月に省内の「若手の有志職員」が「福島浜通り映像・芸術文化プロジェクト」を立ち上げたことをきっかけに、今回の開室につながったという。 なお、同プロジェクトには「東京電力福島第一原発の廃炉や福島の復興/防災・減災、国土強靱化の推進」の枠組みの中で、3億3千万円の予算がついている。 室の業務に関しては、省内約60人の職員が「副業」的に職務に当たるという。 これに際し、6月23日よ

      • 文化欄#37 海外出身の力士

        1ヶ月ほど空いてしまったが、ぼちぼちと。 先日の中日スポーツに、以下のような記事が掲載されていた。 舛東欧(ますとうおう)関は、史上初のハンガリー出身の力士で、18歳から力士としてのキャリアを歩み、2021年に35歳で引退。そのタイミングでハンガリー大使館職員としての転身を遂げたとのこと。 ちょうどその時のことも中日スポーツが報じていた。 外国人力士といえば、モンゴル出身やブルガリア出身の力士が話題になることが多いように思うが、少し調べてみると色々な国の出身の力士がいる模

        • 文化欄#36 文化庁の京都移転の検証

          文化庁が本日(5月15日)から本格的に京都にて業務を開始するという。 そんな中、以下のような記事があった。 実験的に文化庁の職員がリモートワークを実施した結果、国会議員への説明などでは、ほとんどの場合にリモート対応ができなかったというものだ。 これは品川のオフィスで実験的に行っていたものだから、同じ東京にいるのであれば直接説明してほしい・・・という話であれば、まだわからなくはない。 しかし2019年と20年に、試験的に京都で勤務した職員の検証のケースでも、国会議員に説明

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          38本

        記事

          文化欄#35 スポーツと政治

          スポーツ庁が、5月4日付で「ロシアのウクライナに対する戦争と国際スポーツに関する共同声明」の第4回が発表されたことを報告している。 これは、ロシア及び同盟国であるベラルーシのスポーツ選手・団体等が国を代表して国際大会などに出場することや、同国が国際大会を実施することに対しての反対を表明しているもので、イギリスのデジタル文化・メディア・スポーツ省が呼びかけている。 なお、第1回声明はウクライナ侵攻開始後間もない2022年3月8日に発出されており、日本は第1回の声明より署名国

          文化欄#35 スポーツと政治

          文化欄#34 公文協ガイドラインが廃止

          文化欄#2でも取り上げた、公益社団法人全国公立文化施設協会(公文協)の「劇場、音楽堂等における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」が、5月8日付で廃止される。 廃止の対応は新型コロナウイルス感染症が感染症法における類型の位置づけにおいて「2類相当」から「5類」に分類が変更されることによるもの。 これに際し、公文協では以下の通り、ガイドライン廃止後も推奨される「基本的な感染対策や衛生管理」に関する対応策などを記載した案内を掲載している。 新型コロナウイルス感染症の

          文化欄#34 公文協ガイドラインが廃止

          文化欄#33 ポーランド・フェスティバル2023が東京・恵比寿で開催

          本日、ポーランド・ワルシャワにあるロシア人高校を接収したという報道が出た。 詳細の報道が待たれるところだが、またべつのポーランドの話題。 GW最終日の5月7日(日)、ポーランド・フェスティバルが東京・恵比寿で開催される。 イベントでは、ポーランドの伝統舞踊や音楽がステージプログラムとして披露されるほか、ポーランド雑貨や食品の販売、キッチンカーによるポーランド料理の販売も行われる模様。 開場は恵比寿ガーデンプレイスのセンター広場・時計広場で、入場無料・予約不要とのこと。

          文化欄#33 ポーランド・フェスティバル2023が東京・恵比寿で開催

          文化欄#32 第10回シアター・オリンピックスが開催中

          第10回目となるシアター・オリンピックスが、4月1日~7月1日までハンガリー・ブダペストで開催されている。 Homepage - 10th Theatre Olympics (szinhaz.org) シアター・オリンピックスは1994年にテオドロス・テルゾプロスやハイナー・ミュラー、ロバート・ウィルソン、ユーリー・リュビーモフらによってギリシャ・アテネで創設された国際演劇祭で、おおよそ2~4年ほどの間隔で開催されている(オリンピックのように必ず4年ごとに開催、というわけ

          文化欄#32 第10回シアター・オリンピックスが開催中

          文化欄#31 座・高円寺の芸術監督公募

          杉並区の劇場、座・高円寺の芸術監督が公募されている。 これは、現在の芸術監督である佐藤信氏の任期満了に伴うもの。 佐藤氏は2007年から芸術監督を務めていたということなので、約17年ぶりの芸術監督交代となる。 ちょうどそれに合わせてなのかはわからないが、産経新聞に以下のような記事が出ていた。 舞台芸術分野で言えば、芸術監督制度は日本では1990年代ごろから徐々に制度化されていったように認識している。それはおおよそ日本における「公共劇場」という概念が整備された時期と同一で

          文化欄#31 座・高円寺の芸術監督公募

          文化欄#30 大阪IRの紹介動画における「作品無断使用」事案

          4月14日に国からの認定を受けた「大阪・夢洲地区特定複合観光施設区域の整備に関する計画」に関し、当該計画を担っていた事業者が作成した動画に無断で作品を使用されたとする事案が、連日報じられている。 報道によると、奈良美智氏と村上隆氏の作品を映像内で無断で使用したとのこと。 当該事案に際しては奈良氏本人が4月14日にツイッターで言及したことから大きく報じられるようになり、4月17日には大阪府から当該動画・画像の使用を停止するとの発表がなされた。 また、今回の騒動に際し、奈良

          文化欄#30 大阪IRの紹介動画における「作品無断使用」事案

          文化欄#29 訪日外国人の消費動向は回復傾向

          観光庁が「訪日外国人消費動向調査2023年1-3月期(1次速報)」を発表した。 上記発表によると、2023年1月-3月期の訪日外国人旅行消費額は、コロナ禍の影響を受けていない2019年の同期比で11.9%減の1兆146億円となった(2019年同時期の総額は1兆1,517億円)。 なお、日本政府観光局によるとこの期間の訪日外国人数は約479万1千人(2019の同時期で805万3年人)。 国別でみてみると、韓国が1,999億円(19.7%)で第1位、台湾が1,535億円(1

          文化欄#29 訪日外国人の消費動向は回復傾向

          文化欄#28 企業メセナ協議会がリサーチャー及びライターを募集中

          企業メセナ協議会が外部研究員「メセナアソシエイト」と外部ライター「メセナライター」を募集している。 「メセナアソシエイト」は「メセナ活動の今日的な課題や先進的な事例について調査研究を行」うもので、メセナ活動に関する調査、中間・最終レポートの提出や会議に出席する。 「メセナライター」は企業メセナ協議会の会員企業の取材及びレポート「企業メセナ訪問記」の作成を担当する。 それぞれレポートや会議出席に対する報酬もあり、アソシエイトは在学中(大学院相当以上)でも応募が可能とのこと

          文化欄#28 企業メセナ協議会がリサーチャー及びライターを募集中

          文化欄#27 経団連がコンテンツ産業に対する政策提言を発表

          4月11日付で日本経済団体連合会(経団連)が、コンテンツ産業に関する提言「Entertainment Contents ∞ 2023」を発表した。 本提言は「最も成長可能性の高い漫画・アニメ・ゲーム・実写/ドラマ・音楽の5つの分野」の産業に必要な施策を提言している。 提言では、10年後の2033年の段階で「世界における日本発コンテンツのプレゼンスを持続的に拡大する」こと、またその際「参考KPIとして、日本発コンテンツの海外市場規模が、現在の4.5兆円(2021年)11から

          文化欄#27 経団連がコンテンツ産業に対する政策提言を発表

          文化欄#26 2025年大阪万博の日本館のウェブサイトが公開

          経済産業省が本日付で「2025年大阪・関西万博 日本政府館(日本館)」の公式ウェブサイトを公開した。 なお、すでに2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)公式自体のウェブサイトは公開されている。 2025年4月13日(日)より万博が開催予定ということで、ちょうど2年前に公開された形となった。 大阪・関西万博は「いのち輝く未来社会のデザイン (Designing Future Society for Our Lives)」をメインテーマに掲げ、大阪府の夢洲で開催される予定

          文化欄#26 2025年大阪万博の日本館のウェブサイトが公開

          文化欄#25 タンザニアで「女子陸上大会」が開催

          独立行政法人国際協力機構(JICA)が、タンザニアで女子選手限定の陸上競技大会「レディース・ファースト」が開催されたことを報告している。 当該記事と動画によると、女子陸上競技会「レディース・ファースト(Ladies First)」は、同国の最大都市ダルエスサラームで1月に開催された。 陸上競技というと、ケニア、エチオピアやウガンダ等の東アフリカ諸国が強いというイメージを持ちがちである。 タンザニアにも、2022年オレゴン世界陸上7位入賞でタンザニアマラソン記録保持者のGa

          文化欄#25 タンザニアで「女子陸上大会」が開催

          文化欄♯24 ウズベキスタン・タシケントの音楽フェスが中止か

          AFP通信が昨日4月5日付の記事で、ウズベキスタンの首都タシケントで5月20日、21日に開催予定だった音楽フェスが中止されたと報じた。 記事によると、開催だった予定の音楽フェスは、ロシア語で「熱」を意味する「ЖАРА」(zhara)。 これは、ロシアのウクライナ侵攻を支持・支援するような発言や態度を表明したアーティストが参加予定であったことにより、多くの批判が集まったことによるという。 同コンサートは2022年のアゼルバイジャンのバクー、今年3月のカザフスタンのアルマト

          文化欄♯24 ウズベキスタン・タシケントの音楽フェスが中止か