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桜 眺めて、自分の心をちゃんと持って

今日は 朝から曇り空です。
そして いつも通り、りこちゃんと こざる達は、
皆で一緒に朝ごはんを食べています。

「りこちゃん、玉子焼き、どうぞ。」
「ありがとう、こざるちゃん。」
「大根おろしと お醤油も ちょぴっとかけようか?」
「うん。」
りこちゃんは、美味しそうに 玉子焼きを食べます。
こざるちゃんは、隣で ニコニコ 嬉しそうに見ています。

 3月も もうあと少しで終わりです。
テレビのニュースでは、著名な人たちの名言の特集をやっています。
4月から、新しい生活、仕事、学校がスタートする人たちが
多いからでしょう。

「今は、こういう本も沢山あるよね。」
「うん、誰々の言葉100とか、人生を何とかにする言葉とか、だよね。」
そうですね、本当にこの手の本は、
星の数ほど出版されているのではないでしょうか。

「たくさんあり過ぎて、とても全部、覚えられないよー。」
「そうだよねー。」
こざる達は、うんうん頷いています。

「別に 覚えなくてもいいんじゃない?」
こざるちゃんが言います。
「前に りこちゃんが
『そういう言葉は、心の拠り所になって、とても心強いけれど、
でも大切なのは自分なんだよ。』って言ってたよ。」

 りこちゃんは、そういう言葉は心の支えになるけれど、
大切なのは、そういう言葉を ただそのまま鵜呑みにして 頼るのではなく、
自分でちゃんと その言葉を自分のものにするようにと言っていました。

「『言葉に頼り過ぎないように。』って、ねー、りこちゃん。」
りこちゃんは、ごはんを食べながら、ニコニコ頷きます。

「そうだ、りこちゃん『他人と自分は違うんだから、
他人の言葉に頼り過ぎないで、自分に自信持って。』って言ってたね。」

 りこちゃんは、自分の心をちゃんと しっかり、
強く持っていれば大丈夫。
皆、それぞれ違うんだから、他人の言葉をそのままではなく、
ちゃんと自分で考えてから、と言っていました。

「大切なのは、自分がどう感じるかだよ。」
他人の言葉に そのまま頼ることに慣れてしまうと、
自分が どう感じるか、わからなくなってしまうからです。

「今、読んでいる 樹木希林さんの本にも、同じような言葉があったんだ。」
こざるちゃんが言います。
「希林さんは『えっ、私の話で救われる人がいるって? それは依存症といものよ、あなた。自分で考えてよ。』って言ってたんだよ。」
樹木希林さんの『樹木希林 120の遺言』宝島社 です。

こざる達は、うんうんと頷きます。
「みんな、全く同じに考えなくていいんだよね。」
「そうだよ、違って当たり前なんだよ。」

こざる達が、わいわい話しているうちに、
りこちゃんは 食べ終わったようです。
そろそろ朝ドラが始まります。

「じゃあ、食後のコーヒー、淹れてくるねー。」
「うん。お願いねー。」

 こざるちゃんは、台所でラジオをつけてコーヒーを淹れます。
窓からは、咲き始めたソメイヨシノが見えます。

こざるカフェは、今日も ゆっくり始まって
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
ソメイヨシノが開花したと思ったら、一気に満開となりました。
よい毎日でありますように (^_^)


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