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スイカ大作戦

「暑いねぇ。」
「本当に暑いよね。」

ついつい口をついて出てしまう「暑い」という言葉。
こざる達も朝、起きてから もう何度も言っています。

「だって暑いんだもん。」
「急激にすごく暑くなったからね。」
「今までとのギャップが大き過ぎるよ。」

今朝も いつもと同じように
こざる達は りこちゃんと一緒に朝ごはんを賑やかに食べました。
そして今は、こざるカフェの開店の準備をしています。

「もう少ししたら、お昼の前の水分補給で、
りこちゃんと一緒に スイカを食べようかな。」
こざるちゃんが言います。

「うん、そうだね。こまめに水分補給した方がいいからね。」
「りこちゃんには冷え過ぎるとよくないから、
少し前にスイカを冷蔵庫から出しておいた方がいいよ。」
「うん、そうするよ。」

こざるちゃんは、スイカを冷蔵庫から出すのをうっかり忘れないように、
タイマーをかけます。

「みんな、これが鳴ったら、スイカ!って思ってね。」
皆、うんうん頷きます。

「以前は夏の間は毎日、スイカを食べていた気がするなー。」
「そうだね、毎日、食べたよね。」
「塩をちょっとふりかけてね。」

りこちゃんと、こざる達は、スイカが大好きで
よく食べていました。

「メロンやモモよりも安いし、水分をたっぷり含んでいて甘くて、
でもさっぱりとして美味しいよね。」
「瑞々しくて、食べやすいしね。」

こざる達は、昔、りこちゃんと一緒にスイカを食べた時のことを思い出しています。

「お祭りで、スイカ割りに挑戦したこともあったよ。」
「あった、あった!」
「うまく割って、美味しいスイカを1個もらったんだよね。」

そんなこともありました。

「そのスイカ、とっても大きくて美味しくて、皆で食べたんだ。」
「りこちゃんが子供の頃、縁側で種をぷーって庭に捨てながら食べたって言うから、
ぼく達もやろうよって言って、皆で縁側に座って食べたねー。」

皆で、ぷーっと種を庭に吹いて捨てながら、スイカを食べました。

「そしたらその種から芽が出てきたんだよね。」
「双葉が出てきて、でもそれ以上は育たなかったんだよ。」

ちゃんと手入れをして育てることをしなかったからでしょう。
かわいい双葉がいくつか出てきて、しばらく鑑賞して楽しみました。

「今度、この種を植えて、ちゃんと育ててみようよ!」
皆、うんうん頷きます。

「スイカがたくさん採れるかなぁ。」
こざるちゃんが嬉しそうに言います。
そう簡単にはいかないでしょうが、
こざる達は 小さなスイカ畑を思い浮かべているようです。

「夏休みだから、楽しいことを想像しなくちゃね!」

夏休みだけでなく、楽しいことは春夏秋冬いつでも!です。

「ちょっと りこちゃんの様子、見てくるよー。」

こざるちゃんが、鼻歌を歌いながら りこちゃんの部屋へ向かいます。

「りこちゃーん、もう少ししたら、一緒にスイカを食べよう!」

こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
今週末に向かって、ますます暑くなるようですね。
どうぞ 熱中症に充分気をつけて、ご自愛ください。
よい毎日でありますように(^_^)

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