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諦める事を学習してしまう子供達

どうも
精神科病院勤務
専門学校外部講師脳神経学担当
してる者です

さて

諦める事を学習してしまう学習性無力感
という話

⚠今日は少し重い記事になります⚠

マーティン・セリグマンってのがいます
アメリカ心理学会APA会長です

無力な犬という現象に気づき
研究し
学習性無力感にたどり着いたMEN'Sです

◯実験①
犬をハンモックに吊るし
身動きできぬようにしてから
光を与え10秒後に電撃を与える

◯②
ハンモックから開放して
身動きが可能な状態にし
光を与え10秒後に電撃を与える

さて
まず普通の犬に
光を与え10秒後に電撃を与える
なんてのをすれば
すぐに学習して
光を確認した瞬間に逃げます

つまり電撃を回避します
当然ですよね

が、
上記の実験でハンモックに吊るされて
身動きができなくて
光を確認しても
逃げる事ができない状況を経験した犬がどうなったか分かりますか

それは
光を確認しても
その場にうずくまって
電撃を60秒耐えるという所業にでたのです

これが学習性無力感

この恐ろしさ

簡単に言います

自由を奪われ
どれほどもがいても
どれほど叫んでも
電撃を避けられなかった経験をした犬は

状況を改善できるという
期待(希望)を失い
無力感(諦め)を学習した

って事です

もっと言うと
諦めるってことを学習してもうた
ってことです

そしてセリグマンは結論づける

長期のストレスにさらされ続けると
我々は自力の解決を諦め
苦痛も不幸も逆境も
何もかもを受け入れてしまう傾向にある

なんでこんな話を丁寧にしたかと言うと

昨今の時代病の1つ
虐待
育児放棄
ネグレクト

の家庭環境をもった子供達

そう
アダルトチルドレンと呼ばれる子供達は
まさにこの学習性無力感を学習してると言われてるからです

親が精神疾患の持ち主(アルコール依存症やらうつ病等)である場合の子供も同じく
学習性無力感を学習してしまいます

もう一回言いますが
何をやっても無駄
って事を学習して
受け入れてしまうってことです

これによって
ほんとに子供達の叫びが聞こえてこない世の中ってのに
なっているんです

NEWSやら
統計やら
研究者による調査やらにも
限界があります

声をあげられた子供だけが
分かっただけであり

声をあげれない
あげられない
受け入れてしまってる
当たり前やと思ってる
普通やと思ってる
諦めている
子供達の声は届いてません

虐待やネグレクトなんかも
それが当たり前であるなんてのを
学習してしまうなんて事は恐ろしい

もちろんこの視点は
虐待とかの話だけじゃなく
ブラック企業なんかも同じように
学習性無力感という視点でも説明されてます

どれだけ明らかな違法残業でも
どれだけ明らかなパワハラ(宝塚歌劇団とかひどいですよね)
どれだけ明らかなセクハラであっても
どれだけ明らかなブラックでも
(ビッグモーターとか
あまりにもひどかったでしょ?)

そんなに明らかにひどい世界でも

セリグマンの言う通り

長期のストレスにさらされ続けると
人間は自力の解決を諦め
苦痛も不幸も逆境も
何もかもを受け入れてしまう傾向にある

まさにこの心理が働いてしまった可能性が高い

第三者からしたら
誰もが

え!?!?
ありえないでしょ!?!?

と思いませんか?

ビッグモーターのようなブラック企業にせよ
宝塚歌劇団のようなパワハラにせよ

なんでそれで声をあげなかったん!?
なんで誰にも相談せんかったん!?
なんでおかしいと思わんかったん!?
大事にしたらいいのに!!

とね

僕も思ってましたよ

ただし
そんな人は
今日の記事の中核である

学習性無力感

という視点を入れてください

そして
今日も声をあげる事を諦めてる子供達が
隠れて存在している事も
改めて知ってほしいと感じます

当院で
患者さんが
入院相談なんかに来た際も
そのお子さんを見た時に
明らかな違和感があれば
できるだけ探るようにしています

実際には
よくその可能性がある子供を見かけます

顔や身体にひっかいたような跡が多い
靴がボロボロ
身体から少し異臭を感じる
首やらに強くかきむしった後がある
10円ハゲがある
目の下のクマがひどい
違和感があるくらい暗すぎる(挨拶できない、目を合わせれない)

精神科の世界で勤務してると
こういう現実を
目の当たりにする事があります

今日は重い記事ですが
この目的は

学習性無力感という視点をもってほしいという事

こういう知識を広める事が
大事と考えてるからです

そして

精神科病院勤務の人間からやからこそ
この令和の現実の1つを
リアルに伝えられると考えたからです

ある意味
自分なりの使命感みたいなもんですかね

令和って時代は
絢爛と呼ばれます

確かに平成以前と比べた場合
豊かすぎますし
便利すぎますし
法整備やらも異常に進んでます

が、、
そうなれば
人間社会はClear!ではなかった

実際は
未熟な者が子供を生み
結果として
やはり育てる事ができない
(育児放棄、ネグレクト、虐待…)

祖父母やご近所さんと
共同体で支え合う事もできなくなり
孤独に耐えられない

精神科病院に務めながらに
感じる
令和という時代の
1つの顔

1人1人が
こういう問題と
いずれは直接レベルで関係してくる事になるでしょう

今後は
その子達が大人になっていき
社会をまわしていく担い手になるのですから

僕もあなたも
決して
関係のない話なんかじゃありません

虐待やネグレクトや育児放棄を受けた
子供達は
犯罪に手を染めやすい事
精神科入院率が高い
事も統計でわかってます

今日は
暗い話で
申し訳ないですが

1人1人が
心理学や精神医学や脳神経学を
ほんの少しでも学んで
冷静な思考で
こういう問題を自分事として考える事が
何より大切やと考えます

もちろん僕も
精神科病院勤務なので
現場で自分にできる事を
模索していく日々です

この視点や知識が
誰か1人でも
救う事を祈って(゜゜)

実際
友達同士が久々に近況を話し合っている際に
片方が明らかなブラック企業である事に気づき
本人に散々散々説得して
目を覚まさせてあげられたという事例もあります

まあ実際
他人がそこに気づくのも難しいし
気づいても何かをするってのも難しい
さらに
他人に干渉するってのも危険行為ですから

でも
それでも
やはり誰かが気づく事で
誰かを守れる事も事実

昭和の家族共同体のように
ご近所さんとの共同体のように
こういうネットを通じて
みんなで助け合う事ができるのも
令和の顔です




















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