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子どものクリスマスの楽しみ方が深かった話

クリスマスの楽しみと言えば、クリスマスプレゼント。
クリスマスという季節のイベントを楽しむ家庭では、サンタクロースが届けてくれたり、パパやママが買ってあげたり、祖父母からも貰えたりと、いろいろなパターンがあるのではないかなと思います。

私には、小学6年生までサンタクロースが来ていました。
そして、大人になり、ママになると、子どもたちにサンタクロースが来るようになりました。

サンタクロースは、いつまで来るか問題

「サンタクロースは、いつまで来てくれるの?」
しばらくすると、うちの子どもたちの大きな問題となっていきました。

その大きな問題、普通は何歳まで悩むのでしょう。
子どもがある程度の年齢になって、「周りの子はサンタクロースが来なくなって、代わりに親からプレゼントをもらっているから、自分もそろそろかな。」とか「サンタクロースなんて信じてないし。」とか言い始めた頃、タイミングよく来なくなる場合もあれば、親の方が「サンタクロースは小学生までしか来ない。」とか「そろそろ、サンタクロースの代わりに親からプレゼントを渡したい。」とか考えたときに来なくなる場合など、いろいろな事情で、その問題が解決されていくのではないかなと思います。

しかし、うちの場合は、その問題を解決するタイミングが全く見つかりませんでした。
理由は2つあります。
1つ目は、子どもたちのサンタクロースに対する思いの深さ。
2つ目は、親として何も考えずにクリスマスを始めたせいで、その問題の答えを持っていなかった。

ケーキやご馳走を食べて、プレゼントをもらう

これがクリスマスの子どもの楽しみだと思っていた私は、プレゼントさえもらえたら、サンタクロースが来なくなることなんて、たいした問題じゃないと思っていました。

でも、子どもたちのクリスマスの楽しみ方は、私の思っていたものとは違いました。

家では、サンタがいる・いない問題にすらならない

息子の場合

小学5年生の時、学校から帰るなり怒り出したことがありました。
クラスの中にサンタクロースがいると信じている子が自分を含めて2人しかいなかったらしいのです。
「あいつら、何も分かっていない。信じないから来なくなったことを。」
「親からプレゼントをもらって何が楽しいのか。サンタからもらうからクリスマスは特別なのに。そんな体験ができないなんて可哀そうに。」
ひとしきり怒った後には、誰も求めていない同情をしていました。

怒るほどのことか?うちの息子大丈夫か?と内心思いましたが、息子がそう思っているなら、そうかそうかと話を聞くしかありません。

娘の場合

サンタクロースが本当にいるのか、いないのか、そんな話題が出そうな年齢をとっくに過ぎた高校1年の娘が、12月に入ると毎日心配するようになりました。
「高校生になったから、もう来てくれないかな。来なかったらどうしよう。」

そこで、もしサンタクロースが来なかったらプレゼントを買ってあげようか?と提案してみました。
すると、娘は怒り出したのです。
「ママは、なにも分かってない!サンタクロースが来る楽しみが私にとって、どんなに大切で重要なのかを。プレゼントが欲しいっていう、そんな単純な話じゃないよ!」

高校生で、こんなにサンタクロースが来るクリスマスを楽しみにしている子がいること、それが自分の子であることに動揺しない親がいるでしょうか。でも、単純な話ではないというのですから、真剣に娘の話を聞かなければなりません。

12月は一年で一番幸せな月

娘から話を聞くと、クリスマスまでのサンタクロースを待つ時間は、他では味わえない幸せな気持ちだというのです。

12月に入り、サンタクロースが自分の事を考えて届けてくれるプレゼントを待ちわびる数週間。
(小さい時から、プレゼントはサンタにお任せコースでした。)
この一年間、どう過ごしてきたかを自分なりに振り返り、辛いことより幸せだったことを噛みしめながら過ごし、クリスマスには、サンタクロースが「この一年お疲れ様だったね、よく頑張ったね。」というメッセージとともに、プレゼントを届けてくれたんだと感じて、とても幸せな気持ちになるらしいのです。
(熱弁している娘の横で、そうだ!そうだ!と息子も相槌を打っていましたね。)

「そんな幸せが無くなるなんて考えられないよ。だから私は大人になんてなりたくないといつも言っているんだよ。それなのに、勝手に歳を取っていってしまう・・・。」
最後には、目に涙をいっぱい溜めているのです。

泣くほどのこと?うちの娘大丈夫か?と、息子同様に内心思う一方で、クリスマスをそんなふうに楽しんでいたのかと驚きましたし、私も子どもの頃に、そんな気持ちを味わってみたかったなと羨ましくもなりました。
(この子たちには、いつまでサンタクロースが来るのかと心配にもなるのですが・・・。)

クリスマスの雰囲気には興味がない

一方で、じゃあ、クリスマスの雰囲気も味わいたいのかと言えば、それは違うのです。

子どもたちが小さい頃は、一緒に部屋の飾りつけをしたり、ツリーを出したりしていましたが、成長とともに、それぞれが部活などで忙しくなり、私も仕事で疲れていたりして、とうとうツリーしか出さないクリスマスになっていきました。
しかも、そのツリーさえも誰が出すのかと、皆が様子をうかがうようになり、12月中旬になってもクリスマス感がない家に耐えかねた私が出すという状況になっていきました。

サンタクロース愛が強すぎて怖いくらいの子どもたちが、クリスマスの雰囲気作りには興味がないなんて、サンタクロースに失礼だろうと、サンタクロースの気持ちが人一倍分かる私はルールを決めました。

うちに来るサンタクロースは、ツリーを目印にプレゼントを届けに来ているので、ツリーが出ていないとプレゼントは届きませんよ。

その結果、私が関わらなくても姉弟が協力してツリーを出すようになりました。
(論理的に生きている反抗期の息子が、その不可解ルールには疑問を持たず素直に聞いているのが、なんとも可愛かったですね。)
ただ、2メートルもあるツリーを12月24日の夜に出して12月26日の朝に片付けるという、弾丸ツアーならぬ、弾丸ツリーでしたけれど。

私にとってもクリスマスは特別に

サンタクロースがいつまで来るか問題は、まだまだ解決できないように思いましたが、娘の話を聞いて、私も幸せな気持ちになりました。

そして、クリスマスや大晦日などの楽しいイベントを通して、子ども自身が一年間を振り返り、幸せを感じたり、頑張った自分を労える時間を作ってあげることもいいことなのかもしれないな、と感じました。
(親が一年間どうだった?何を頑張った?と質問攻めにするのではなく、子どもが自然に考えたり、思いを馳せるような雰囲気を作ることが大切なのかなと思います。そのためには、親自身も自分を労う時間を持ちたいですね。)

お子さんに、クリスマスの何を楽しいと思っているのか聞いてみると、意外な答えが返ってくるかもしれませんよ。( *´艸`)


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高校1年生の娘にサンタクロースは来ましたが、娘の心配がなくなることはなく、その後も12月になるとセンチメンタルになっていました。
そして、「来てくれるよね?まだ来るよね?」と、何度も何度もしつこく私に聞くという技を編み出していました^_^;。


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