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好きってだけで尊いよ。

お暇中はインプットとアウトプットを沢山したい!と思って映画やらアニメやらドラマやらたくさん観ていますが、わたしが最近観たもので共通しているなあと思ったことがあったので、感想やらを述べたいと思います。

一夏の思い出

#君の名前で僕を呼んで 」を観ました。
もうーーーこれが、切なくて眩しくてつらい。尊い、ってこういうことですね?!としばらく、語彙力を完全に失いました。ただのお洒落な洋画じゃありません。

イタリアで夏休みを優雅に過ごす大学教授一家の聡明でインドア派な一人息子と、そこにホームステイする学生との一夏の恋が描かれます。
主人公エリオくんも相手のオリヴァーも、同性同士であることに葛藤しつつ、惹かれあっていきます。
テンポはゆっくり、でもそれがまた儚くて心地良いです。

そして何より主人公のお父さんがエリオに投げかけるセリフが、とっても寛容で印象的で、胸を打たれました。
もし自分の息子がこうなったら、わたしは親として同じことを言ってやれるんだろうか。
未婚だし子供もまだいない今はまだピンとこなくて、よくわからないけど、そう言ってあげれるようになりたいな、と思いました。

異色のハーレム

#おっさんずラブ 」も、毎回身悶えしながら観ています。いよいよ来週最終回!ドキドキですね…
田中圭さんが好きで見始めたこのドラマ…まさかこんなことになるなんて!!!
部長もラブリーで愛おしいですが、わたしは圧倒的牧くん推しです。笑

色々抜けてて、でも素直で憎めなくて、底抜けに明るい主人公「はるたん」こと春田。これは普通に異性でも好きになってしまいそう!笑、だけどなかなかモテない。そんな彼についにやってきたモテ期は相手が全員男性?!というラブストーリー。
今からまでサブキャラが同性愛者だったりするドラマは見たことあるけれど、こんなに同性愛がメインに取り上げられた作品ってかつてないんじゃないでしょうか。
コミカルでテンポも良くて楽しく観れる、でもどこか切ないのは、春田も牧くんも部長もみんな真っ直ぐだからかな。

職場の瀬川先輩の言葉で

「好きになっちゃいけない人なんて、いないんじゃないかしら。」

ってのがあるんですけど、このセリフがこのドラマの本質なんだろうなと思います。
性別という枠を超えた、人と人同士の恋。

さらにこのドラマの良いところは、最初こそ驚くものの、周囲のみんながナチュラルに同性愛を認めてるところかなと思います。
当のはるたんはなかなか認めるのに時間がかかって部長や牧くんを傷つけたりもしたけれど、部長にも誠意をもってお話して、きちんと牧くんと向き合うようになって…良い男になっていく、はるたんの成長物語でもあるのかな。
牧くんほんとあげま…いやあげち…
こんな世界に早くなると良いのだけど。

しかし対比するような、「男は女と付き合うのが当たり前だ」という固定観念や、親にめちゃくちゃ反対されて怒られたりみたいな同性愛に風当たりの強い描写ももちろんあって、だからこそ牧くんは苦しんでいますね。
これからどうなってしまうのか…観る側としても苦しいけれど、最終回が楽しみです。

男の子と女の子

#ダーリンインザフランキス 」通称 #ダリフラ も、今話題のアニメで、わたしも毎週ドキドキしながら観ています。おっさんずラブと日時が被るので、毎週土曜日は心が忙しいです。笑

男女一組で動かすロボット「フランクス」に乗って、オトナたちの生活を脅かす「叫竜」と戦うためだけに、情報や知識を制限された環境でパイロットとなったコドモたちの人間模様や、ディストピア的なこの世界への疑問に立ち向かっていく姿が描かれています。

このアニメの世界では所謂「性教育」がされておらず、コドモたちは「好き」という感情がどういうものなのか、明確にわかっていません。
それが当たり前という世界の中でこのメインの登場人物たちは少し異質で、自力で「恋とは、好きという気持ちとは、どんなものなのか」を掴み取っていきます。

このアニメの主要な登場人物のコドモたちの中に、イクノちゃんとイチゴちゃんという女の子がいます。
イチゴちゃんは、主人公の男の子に片想いする準ヒロイン。そしてイクノちゃんは、そんなイチゴちゃんに横恋慕しています。
しかし、フランクスは男女一組で乗るもの。どんなに傍にいたくても、パートナーとして"つながり"たくても、女の子同士である二人にはできません。なにより当のイチゴちゃんは、男の子が好きだってわかってる。イクノちゃんはそれを理解はしつつも、諦められない自分に踠いていました。
この想いの行く末はどうなるのか…。

「気持ち悪いでしょう?私、男ってだけでイチゴの傍にいる権利がある奴に、すぐ嫉妬しちゃうんだ。イチゴを独占したくて堪らないの。」

と、イクノちゃんがついに告白する鳥肌胸熱シーン、マジで必見なので未見の方はぜひ…!

恋は雨のように突然やってくる

#恋は雨上がりのように 」も観てきました。原作もアニメも全部追ってた身としては、キャストの再現度の高さにまず超感動…
そして肝心の本編も 最の高 でした…!!!
小松菜奈ちゃん、この世に存在してくれてありがとう…って言いたくなります。

陸上という夢を怪我で奪われズタボロの主人公あきらちゃんに、偶然とはいえ寄り添ってくれた店長。年齢の壁を飛び越えて、そんな冴えないファミレス店長に恋をする女子高生の成長物語です。
だって俺45歳だよ?と自虐して誤魔化そうとする店長に、「関係ないです!店長は素敵です!」「あなただから好きなんです!」と、真っ直ぐ気持ちをぶつけるあきらちゃんがキラキラ眩しい。

痴漢やセクハラ、未成年への猥褻行為などの問題が最近取り上げられるようになってきましたよね。
わたしも今まで「気分は良くないけどこれって怒って良いのかわかんないな」と思っていた経験が、昨今これはセクハラだ!痴漢だ!と取り上げられてるのを見て、えーあれもこれも実はそういう意図だったんだ?!と、数年越しに胸がざわついたりしています。

この映画もとある同様の事件が公開時期と重なったので、年齢差の恋というテーマ的に、延期や中止になってしまったらどうしようと勝手に少し心配していたけれど、そんな心配ご無用でした。
むしろ「健全な大人であれば、未成年相手にこうする」「まして好意を逆手に取ったりしない」見本のような作品です。
店長が終始"オトナ"です。
キャッチコピーがまた素敵なんですよ。

その人は、どしゃぶりの心に、傘をくれた。

夢を失った17歳、
夢を忘れた45歳。
ふたり、人生の雨宿り中

(※あとゆいちゃんと吉澤くんが好きなので、映画版の最後の終わり方が個人的にとっても嬉しかったです。)

本当に本当におすすめです。
ぜひ観てほしいし感想を語りたい…!

"あなた"が好き

さて、この四作品どれにも共通しているのが

性別も年齢も関係ない、他の誰でもない"あなた"が好き、という気持ち

だと思いました。
みんな、ひとりの人間としてその相手が好きなんです。
だからみんな、真っ直ぐで尊くて、胸を打つのかな。

映画とドラマとアニメを並べるなんて、批評としては全然成り立ってないですけど、なんかもう、みんなに優しい世の中であれよーーーと思って、ぶわわっと勢いで書いてしまいました。
どの作品の登場人物たちにも、たとえどんな結末であっても、どうかこの人たちがこれからも前を向いて生きていけますように…とフィクションの世界であってもそう願わずにいられません。

おまけ

iPad Proでお絵かきするのにもハマっていて、映画のイラストも描いたりしました。たまにツイッターにも上げています。
まだまだ下手だけど上手くなりたいなあ。地道に頑張ります。


20170531(休職11日目)
しゃけ

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