透明な毒|大阪の岡田塾というスパルタ学習塾に通っていた話 2
祖母は、ビニール紐を首にかけながら死ぬと叫ぶ私を見て驚いた。
それで切々と、私に死んではいけない理由を説き始めた。
ただ、何を言っていたのかほとんど覚えていない。
「親戚が健太郎さんという名前をつけて、漢字とか、名前って大事やねん。そしたらすごい立派にならはって」とか、
「ずっと健康やった人がいたけど急に亡くならはって、命って大事やと思った」とか
断片的にそんなことを話していたのは覚えている。
思い出しても一体なんの話だったのかと思うが、当時の私は涙を流しながらそれを聞き