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食おうや、福島!

絶対に自信がある商品なのに、何かが足りなくて受け入れてもらえない…。

我々メーカーであれば、商品が十分に認知してもらえていないならば宣伝をする、あるいは人々の嗜好が変わったならば新たなニーズに合致した新製品を出すなど、自分たちで様々な手を打つことができます。

あるいは、発売をしたものの、機能や性能、品質が劣っていて売れ行きが悪いならば、それは自らの至らぬところですから、反省をして改善を図ることもできます。

しかし、憶測から噂を立てられて、自信のある商品が売れないということになると、こんなに悔しく、残念なことはないと思うのです。

2011年の東日本大震災と津波による原発のメルトダウンから12年が経つ今年、ようやく6月末にEUが日本産食品の輸入規制の完全撤廃の方向を示しました。一方、国内でも根強い風評被害があった中で、今回の処理水放出によって、理論上からも安全と認められているにも関わらず、福島の皆さんは一層強い逆風の中におられます。

そのような状況によって、福島の美味しい魚や野菜が売れないとなると、福島で漁業や農業に従事している皆さんは、言葉では言い表せないほどの悔しさや残念な思いをされていると思うのです。

メーカーである当社であるからこそ、社員の皆さんはそのような悔しさ、残念さを分かってくれるだろう。また、福島復興の現状に関心を持ってくれれば、それぞれが何らかのアクションをしてくれるだろう。小さな取り組みかもしれませんが、そういう思いで昨年1月から始めたのが、「福島『復興』応援アクション~食べることで福島を応援しよう!」🔗です。

最初は、パナソニック ホールディングス本社の社員食堂で始めた月1回の福島県産品によるメニュー提供でしたが、いまでは国内22拠点(23年7月末時点)で実施するまで拡大しています。また、今年度は国内の様々な拠点で年に10回ほど福島県産品の即売会「ふくしまマルシェ」を行う予定で、同時に復興の現状を記載したパンフレットを社員に配布し、風化させない取り組みを続けています。

また今年5月にはこの活動に込めた思いをビデオにして公開しています。


食堂での福島復興応援メニューも好評ですが、ふくしまマルシェでは酒処ふくしまならではの日本酒やクリームチーズの味噌漬け、果物、喜多方ラーメンなどが並べられるため、私も毎回結構な衝動買いをしています。

先日の本社でのふくしまマルシェ。買い物に没頭している様子を撮られてしまいました(笑)


そして、直近では、Kid Witness News(キッド・ウィットネス・ニュース)🔗の活動で、福島県いわき市立中央台南中学校のキッズレポーターのみなさんが当社に来られ、我々のアクションを非常に関心高く取材してくれました。取材の内容は近く、映像や記事で公開されます。

福島県産品に関するクイズを突然出されて少し動揺しました(苦笑)

いまだ、沿岸漁業の水揚げが2010年の2割程度に留まっている福島の現状からすれば、私たち社内の取り組みはまだまだ小さく、「支援」どころか「応援」にもなっていないかもしれません。しかし、この活動を通じて当社の社員が小さなアクションを起こすこと、その小さなアクションが社会へ、そして、福島の漁業・農業に携わる皆さんへのポジティブな影響に繋がり、その積み重ねが「応援」に、やがては「支援」に繋がることを願って、この活動は福島の漁業・農業の復活の日まで続けます。


本社食堂での福島復興応援メニュー。「牛ももステーキとスズキのロティ」(野菜も福島県産です)と「杏仁豆腐 桃のジュレのせ」。
ふくしまマルシェで購入したもの。焼そばと桃ゼリーはキッズレポーターのおすすめ。

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