【SS】立方体の思い出②|#毎週ショートショートnote
「そろそろ海外学会へ行く準備をしないとな、井上。」
植物学者の木下は、助手の井上に声をかけた。
「今度は通訳を別の人にしませんか?博士。」
「何故だい?あの娘は君の後輩でもあったんだろう?私も同郷だし、気心知れてて良かったじゃないか?何かあったのか?」
博士はニヤニヤしながら聞いてきた。
「何もないですけれど… でも今度は違う人にしましょう!」
「いや、私は気に入った。井上が彼女を気に入らないのなら、他の研究所の若いもんに彼女を勧めたいくらいだ。」
「博士!一体いつ