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食べ放題のお寿司屋さんinアメリカ


乳がん治療その後…

先月のnoteにも書きましたが、3月25日でめでたく抗癌剤治療が終了し、4月25日の手術に向けて、束の間の平和な毎日を過ごしています。日常って素敵。剥がれた爪も確実に伸びてきているし、完全一休さん状態だった頭には、早くも髪の毛が生えてきました。旦那さん曰く「まだ赤ちゃん未満」とのことですが、触ればホヨホヨしているし、私の感覚としては既にモジャモジャ。とりあえず目指すは、ヒヨコですね。
手足の痺れこそあるものの、顔の色素沈着やむくみは日に日に改善し、何よりも驚くほど体が楽で、毎日バリバリ働いています。さすがに手術後は4週間のお休みをもらうので、今は仕事も満喫中。手術や、その後の放射線治療、ホルモン治療に多少なりとも不安があることは事実ですが、変わらず明るい未来が見えています。感謝。

抗癌剤終了のご褒美は、お寿司食べ放題ランチ!

長い闘病生活において、こまめなご褒美企画は欠かせません。私は治療を数回残した時点で、旦那さんにちゃっかりとお寿司リクエストをしていました。ここサクラメントエリアで最も日本に近いお寿司を求めるのなら、KURA(くら寿司)に行くべきなのでしょうが、なんせアメリカのくら寿司は値がはります。食欲も戻ってきた昨今、値段は気にせず、おなか一杯お寿司を食べたいので、食べ放題の「RAKU SUSHI」というお寿司屋さんをリクエストしました。我が家から車で5分ほどのところにあって、このあたりでは人気のお寿司屋さんです。よくあるアメリカンなお寿司屋さんですが、Nigiri(握り寿司)もあるし、サイドメニュー的なものもあります。過去の経験からメニューに何があるかはだいたい分かっているので、食べたいものに目ぼしをつけて行ってきました~。たとえアメリカにいようと、やっぱりお寿司が食べたくなる日本人な私です。ちなみにこのRAKU SUSHIは、オーダー制の食べ放題を提供しています。タイトル上の写真の❝Fresh Made to order❞は「注文を受けてから作ります」という意味で、❝All you can eat❞が「食べ放題」という意味になります。

食べたかった揚げ物をEnjoy

メニューではAppetiser (前菜)に入っている、私が今回楽しみにしていたもののひとつが「天ぷら盛り合わせ (Mixed Tempura)」でした。実は前回旦那さんが食べていたのですが、私としてはお寿司屋さんで天ぷらを食べる意味が分からなく… ケーキ食べ放題でサンドイッチを食べる意味が分からないのと同じですね。でも今回は事情が違います。治療中はどうしても天ぷらを作るエネルギーがなく、あきらめるしかなかった天ぷらだったのです。
I missed you, Tempura-san! 盛り合わせの内容は海老、サツマイモ、ズッキーニ、玉ねぎとかぼちゃだったかな。久々の天ぷらは美味しかった!
旦那さんに、いつもの調子で「海老、もらっていい?」と言われましたが、今回ばかりは必至で阻止したくらい(笑)。

前菜メニューで密かに楽しみにしていたもう一品が「カキフライ (Deep fried oyster)」。こちらはオーダーしたことがありませんでした。なぜなら、お寿司屋さんでカキフライを食べる意味が分からないから(笑)。
抗癌剤治療中、Youtubeで大食い動画を見ることが私の日課のひとつでした。お気に入りは、ゾウさんパクパクえびまよちゃん。ふたりともとにかくおいしそういに食べるので、自分も食べた気になれるだけでなく「食べたい!」という気持ちを維持できたのです。それでも治療中は様々な副作用で食べられないことも多々ありましたが、動画は楽しく見ていました。そんなふたりの動画にもたびたび登場するのが生牡蠣で、牡蠣好きの私は「生牡蠣が食べたい」とずーっと思っていたのです。この際、生でなくてもいい!
わーい、牡蠣だ~♪
そして運ばれてきた牡蠣フライがこれ👇

微妙な盛り付け(笑)

あれ?ちっちゃ!!!
写真では伝わりづらいかもしれませんが、とにかくそんな感じ。
そして、付け合わせ(?)と思われる微妙なキャベツ。
気になる点はあるものの、食べれば牡蠣。ってあたりまえですね。
とにかく牡蠣は牡蠣。
プリップリの大ぶりの生牡蠣は日本に帰った時のお楽しみにするとして、今の私は、このちっちゃな牡蠣フライで十分満足。

メインのお寿司!これが衝撃だった

お寿司メニューは、Roll、Maki、Nigiriに分かれています。ちなみにアメリカでSushiというとRollのことになり、日本人としては「寿司」として認識し難いこんな感じになります👇

なぜかレタスまで飛び出してる(笑)


巻かれる具材は、アボカドはもちろん、クリームチーズだったり、エビフライだったり、アスパラガスだったり、とにかくいろいろ。カリフォルニアロールのように海苔が内巻きで、上にはソースがかかるので見た目も華やか。お寿司だと思って食べると奇妙に感じるかもしれませんが、これはこういう食べ物なんだと思えば楽しいものですよ。
RAKU SUSHIでは、ランチの食べ放題とディナーの食べ放題があって、当然、ディナーの方が値段設定は高くなりますが、どうやら一番の違いはRollの種類の違いのようで、ディナーのほうがRollの種類が豊富なんです。アメリカのお寿司屋さんは、Rollで人気が決まると言っても過言ではないのかもしれません。気になるお値段ですが、ランチで17ドルちょっとでした。ディナーはそれに10ドルくらい割増しになるのではないかと思います。

ではMakiは何なのかというと、普通の海苔巻きです。鉄火とカッパとサーモンとアボカド。アメリカっぽいアボカド巻きがお勧めです。
とはいえ、RAKU SUSHIに行くと、私はいつもNigiriの人になります。握り方がどうのこうのと気にする以前に、お寿司はやっぱりにぎりがいい。そして今回、にぎりに加えて楽しみにしていたのがお稲荷さんでした。こちらもとんとご無沙汰していまして、食べたいなぁってずーっと思っていたのです。さて、RAKU SUSHIで初めましてのお稲荷さんがこちら👇

上: サーモン、はまち
真ん中: 鯖、海老

これまた、ちっちゃ。ていうか、細っ!
他のお寿司と大きさ、形を合わせたのでしょうかね。今までに出会ったお稲荷さんで最も小柄なお稲荷さんでした。でもこちらも口の中に入ればお稲荷さん。美味しくいただきました。お稲荷さんは父の好物だったイメージが強いからかもしれませんが、時々食べたくなるんです。

相変わらずアメリカのサーモンは安定の美味しさで、その他の魚モノも◎。日によって、取り扱いがないことが多いのがイカとタコなのですが、ラッキーなことに、その日は両方ともあるということでオーダー。
出てきたのがこちら👇

巻き物はアボカド巻き


お店で感じたどことない違和感はこの密集したお寿司の並びのせいかと思っていたのですが、後ほど写真を送った母に指摘され、違和感の正体が判明しました。分かりますか?
そう、海苔が巻かれているんです。まるで玉子のように(笑)。斬新。衝撃。
でも、美味しかったのでOKです。

さて、衝撃はこれでは終わりませんでした。
続いてはUnagi。
鰻なら、お寿司よりうな重が好きな私ですが、日本食全般に飢えていた今回は、初めてUnagiをオーダーしてみることにしました。
そして、現れたのがこちら👇

はて、鰻はどこかしら~?


これは衝撃。
うそでしょうー?!鰻はこの向きに切らないんだよ~!
アナゴ寿司のイメージ自体がない旦那さんは、私が何にそんなに驚いているのかさっぱり分からんという風でしたが、衝撃以外の何物でもありませんでしたね。でも、これまた口に入れば鰻は鰻。懐かしく、美味しくいただきました。

「本物の味」を知ってしまった旦那さん

天ぷら、カキフライにはじまり、握り寿司にデザートのごま団子や揚げバナナまで、おなかいっぱい満喫した私。次々とオーダーする私に「そんなに食べられるの?」と驚いていた旦那さん。そんな彼がメインに食べていたのはアメリカンなRollたち。その理由というのが…
日系アメリカ人で、血は日本人ながら、生まれも育ちもアメリカの彼ですが、日本でのお寿司経験から、日頃から私以上にアメリカンなお寿司をお寿司と認めないところがあります。そんな彼がなぜRollなのかというと、アメリカンなRAKU SUSHIで中途半端なNigiriを食べるくらいなら、アメリカンなRollをそれはそれとして楽しんだ方がいいのだそうです。
まったくエラそうに(笑)。本物のお寿司は日本で食べたいそうですよ。

そういえば、昨年日本に一時帰国したときに、なぜか「本物の天ぷらを食べてみたい」とリクエストされ、「つな八」のカウンターで天ぷらを食べてきました。どういうわけか、何度か連れて行った「てんや」に疑問を感じる何かがあったらしい。「つな八」は非常によかったようで、連れて行った甲斐があった、ってなもんですけどねぇ。

同じく、成田にある鰻の老舗「川豊」にも、うな重を食べに行きました。こちらは父がまるで遺言かのように言い残していたのでね。そう、またしても、本物の味を知ってしまった旦那さん。
ふむ。
本物体験をしてもらいたいのはやまやまですが、いろいろと面倒くさい人にならないようにしなければ…




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