190105_読書メモ_サマリーyoko

【#読書メモ】人生の短さについて

この本は、人生をどう生きればいいのか?と自問していた時期に手に取った本。再度読み返してみると、シンプルに強い言葉で時間の大事さや人生の過ごし方を気付かさせてくれる1冊。

【特に響いた言葉まとめ

目次
・まえがき
・人生の短さについて
・訳注
・訳者あとがき
【著者プロフィール】
セネカ
二千年前の古代ローマ帝国を生きた思想家。ストア派の哲学者にして詩人・劇作家でありながら、政治の世界にもかかわって皇帝ネロの教育係を務め、最期はその教え子に自死を命じられるた波瀾万丈の生涯をおくった。
【訳】
浦谷計子
1959年生まれ。立教大学文学部英米分学科卒業。フリー翻訳者。


【特に響いた言葉①】

人生は短くなどはありません。与えられた時間の大半を、私たちが無駄遣いしているにすぎないのです。

この後の”特に響いた言葉”でも出てきますが、金の無駄遣いは意識するけど、時間の無駄遣いは意外と意識しない。2019年は時間の無駄遣いにも意識を向けてみようと思った箇所。


【特に響いた言葉②】

人間はそれを湯水のごとく浪費した挙句、土壇場になってようやく気づくのです。いつまにかに人生は過ぎ去ってしまった、と。つまり、人は短い人生を与えられるのではなく、むしろ自分で短くしている。足りないのではなく、浪費しているというわけです。

時には時間の浪費も息抜きのために必要だと思うが、息抜きの時間(=時間の浪費)がメインにならないように意識したいと思った文面。


【特に響いた言葉③】

だれもが、他人の富を奪うことか自分の財産にけちをつけることに大忙しではありませんか。きちんと使いさえすれば、人生は長いのです。ところが、ある者は果てしない欲望にとらわれ、ある者は無意味な仕事にあくせくしている。酒に溺れる者、怠惰な生き方に麻痺する者、だれかに評価されることばかりに血道を上げて疲れ果てる者・・・。

人の目や他人が持っているものを気にしすぎてしまうと、無駄なことで大忙しになるなと思った箇所。
とはいえ、もはや無意識に気にしてしまうものだったりするので、難しそうですが・・・


【特に響いた言葉④】

自分のお金を進んで分け与えようという者はどこにもいませんが、人生のほうは他人に、それも大勢にくれてやっている者ばかりです。財布の紐はしっかり握っていても、倹約が尊ばれるべき時間のほうは、せっせと無駄遣いに励んでいる始末です。

まさに、「時は金なり」。確かに!と1人で頷いてしまいました。
お金と時間の問題定義は永遠なんですかね。


【特に響いた言葉⑤】

時間は何よりも一番逃げ足が速い。それなのに、あなたは引き留めようともせず、去るがままにしている。まるで、余分なもの、簡単に調達できるもののように扱っているからです。

”簡単に調達できるもののように扱っているからです”・・・何気にお金より酷い扱いにしてるかもと、はっとした言葉。


【特に響いた言葉⑥】

相手の白髪やしわを見ただけで、長く生きてきた人間と思うのはおやめなさい。長く生きてきたのではなく、長く存在してきただけかもしれないのです。

何事も量より質。人間も、ということでしょうか。


【総評】

今も昔も、貴重なものだと語られ続けている”時間”。
その半面、有限であることを意識していないと、どんどん無駄使いしてしまいがちな”時間”。
この"時間"というものに意識を持ち続けていた人としてすぐに思い浮かぶのは、スティーブ・ジョブス。彼も『もし今日が自分の最後の日だとすれば、今日しようと思っていることが、本当にしたいことだろうか?』と自問していたと聞く。この書籍には、彼が発信していたことと共通するものが多く感じられ、彼もこれを愛読していたのではないかと想像しながら、今回再読した。

改めて、時間の使い方と人生の質を意識しなければ!と思った1冊です。



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