認知症を発症して約30年、母が亡くなった日
母が亡くなった。
まだ認知症という言葉もなかった約30年前、母はおかしなことを言いだした。
それからジェットコースターのような日々を過ごし、家族にも親族にも大波乱を巻き起こしてきた。
ここ数年のコロナ禍、母は介護施設に暮らし、面会できない日々に母の症状は悪化し続けた。
さらに、介護施設の経営者が変わり介護や看護のケアの質が落ちた。
母の命を危惧し、二月に施設探しを始め、三月末には新しい施設に引っ越したばかりだった。
母が認知症を発症したころ、私はようやく念願の就職をし、社