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【仕事術】仕事が終わらない・・を「終わらせる」考え方!60%の努力で70%の成果を。

この日は不満足な日だった。いつまでも仕事が終わらない。集中力を失い、最後はラジオを聞いたり、動画を見たり、「ながら」仕事をしてしまった。やり残し感に打ちのめされて一日を終えた。

私は一日を5コマ(90分)の時間割にして、そこにタスクやプロジェクトを割り振っている。寝る前に翌日分の計画を立てたり、朝に予定を組み替えたりする、相当の時間割マニアだ。しかし、大きな問題は、毎日、毎日、タスクのやり残しが出ることだ。だから、毎日、苦しい。

「どうしたら仕事を終わらせることができるだろう。」

仕事術の本を漁ったり、時間管理術を極めようとしてきたのは、いつも、こんな悩みにつき動かされているからだ。しかし、「疲労医学」に出会って学んだことがある。能率を無限にあげることより大切なこと。私の座右の書でもある「すべての疲労は脳が原因3<仕事編>」(集英社新書)から、仕事のストレスを軽減する考え方を紹介したい。

満点ではなく、合格点を目指す仕事術

タスク処理に関して、一番大切な考え方は「100%を目指さない」ことだ。10個のタスクをやりたいと思ったら、そのうち6個できたら、それで満足するのだ。梶本さんによれば、理想的な働き方は「60%の努力で70%の成果をあげる」ことだ。70%というのは、つまり「合格点」ということだろう。満点ではなく、合格点を目指す思考だ。

というのも、100%の力で働き「続ける」ことなど、誰にもできないからだ。100%の力で働いても継続性がなければ意味がない。それより、十分に余力を残した60%の力で効率を高め、求められている仕事を合格点にまで持っていくほうが優れている。60%の力であれば、長く続けることができるからだ。

話が多少、抽象的なので、梶本さんの具体的なノウハウを紹介しよう。

1:まずは、その日やるべきタスクを全部書き出す(仕事も遊びもオンオフ関係なくやるべきことを書く)
2:タスクを1~10位まで優先順位でランキングする。
3:上から順番にこなしていくが、6個できたら満足する。
4:できなかったタスクは次の日に繰り越す。

話が面白くなるのはここからだ。

ランキングにはそれぞれポイントを割り振る。1位(10点)、2位(9点)、3位(8点)・・・。1~10位までのタスクを全部処理できたとすれば「55点」だ。では、1~6位までのタスクを処理できたとすれば、何点になるだろうか。計算してみてほしい。実は「45点」になるのだ。つまり、6個しかできない(60%の達成率)でも、80%以上の成果が出ていることになる。

100%全力を出し切っても、60%の力でタスクを処理しても、成果は「それほど」変わらない。これを見て思い出したのが「タイムマネジメント研修」という本で読んだ「過剰品質」だ。

時間がなくなる大きな原因の一つは過剰品質。求められている以上のクオリティで仕事をしようとするからだ。過剰品質は自己満足に過ぎない。

無理してつぶれたら、元も子もない

こんな発想ができるのは、梶本さんが医師として、日々、メンタルをすり減らした企業戦士たちを診ているからだろう。

うつ病など、メンタルを病んだ時にはタスクを書き出して、最も重要なタスクを3つだけやれば良いという。ちなみに、そのタスクの中には、友達と会うとか、病院に出かけるとか、仕事以外のこともまとめるのが大事だ。なんといても、脳疲労にはオンもオフもない。

本当に疲労が限界に達すれば、

・買い物に出かけること
・電話をすること
・部屋の整理をすること

くらいのタスクでいっぱいになってしまうだろう。でも、それでいいのだ。もう、そうなっちゃっていたら、しょうがない。心身が限界になって、今度は「回復」を促している合図だから従わなければならない。

限界を越えたら、ちゃんと休まなければならなくなる。エネルギーは有限だ。スーパーマンなんていないのだ。一茂さんを思い出す。

焦らなければ、メンタルも必ず回復するけど、そこまでなってから回復してくるのは辛い。できれば、そうなる前に、100%主義から60%で良しとする思考に変えていきたい。

まとめ

退社時の挨拶の話。日本人は「お疲れ様」と言う。これに対して、欧米では「good job!」と言う。日本人は疲れるまで働いて、ようやく仕事をした。楽しちゃいけない!と自分を追い込みがちだ。しかし、大事なのは「成果」だ。楽して働いても、求められる成果が出ていれば、それで良いと考えることだ。

私は、できないくせに100点を目指したがる癖がある。先日も、一緒に働いた人に、働き方について相談した際に、「う~ん、そこまで考えなくても、6割を目指せばいいんじゃないですかね?」と言われたばかりだった。

驚き!脳疲労の本、読んでいたのかな。その時は正直「6割って!」と思ったんだけど(低すぎるってこと)。

ペースを落とすというのが、私にとっては簡単ではない課題だ。でも、これこそ、取り組むべきポイントだな。やり残したタスクを「よし、明日にしよ~」と割り切れる人になってみたい。マニャーナの法則はあこがれつつも、なかなか達成できない目標だ。

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq