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自分を責めない

つい先程のお話しですが、スーパーの駐車場に車を停めていたら、当て逃げされてしました。先ほど警察の方から電話がきて、ぶつけた方がどうやら見つかったみたいです。ご年配の方みたいでした。その後にその方の息子さんから謝罪の電話を頂けるそうです。

親に変わってご自身が謝罪するという素晴らしい親子関係をみていると、僕は少し悲しさと苦しさを感じるのです。それは、僕は今もずっと両親と絶縁中だからです。

今日は僕と両親の関係性から学んだことをお話ししたいと思います。


普通って難しい

もう連絡をお互いにしないで、10年近くなります。もちろん、育ててくれたことには感謝しています。

ただ、両親が望むような子供には、なることができませんでした。そのことで、両親は言いました。「普通で良かったのに。」

どうして、僕はみんなと同じように普通になることが出来なかったのだろう。人生は思うようにはいかないもの。僕は両親の期待を裏切り続けた結果、両親から見放されることになりました。

罵倒されたし、涙も流してきた。

親は子供が生まれた時から、大人になるまで、莫大なお金を使う。さらに優秀な子供にしたいという願いから、高額な教育費にも惜しみなくお金をつぎ込んでくれます。その分、我が子に対する期待も大きくなるものです。

僕が小学校低学年の頃だって、僕は習い事は記憶にあるだけで5個もしていた。毎日学校が終わってから、バタバタしながら習い事に励んでいた。

とても裕福な方ではなかったけど、教育熱心な母だったために、たくさんお金を注ぎ込んでくれました。だから、僕に対する期待は凄いいもので、そんな期待に応えようと必死だった。

その気持ちの表れとしてからか小さなころから僕は大きくなったら両親に高級車をプレゼントするんだと張り切って言っていたのをかすかに覚えています。

しかし、大人になって社会に出てみるとそれは、不可能に近いことに気が付きました。初任給は手取りでたったの13万円、自分の生活で一杯いっぱいだった。

僕は優等生になることが出来なかった。テストはいつも赤点すれすれだったし、大学もいかないと言い出すし、安定してた職に就くこともなかった。

普通で良かったのにと、両親は言うけど、普通がなんだかが僕には理解できなかったし、普通と言われることだって、僕にはとっても難しかったんだ。

普通に中学高校と学校に通って、普通に大学に行って、普通に成績を残せて。普通に社会に出て。普通に就職して。普通に結婚して。普通にお金を稼いで。普通に貯金して。普通に友達がいて。普通に。普通に。普通に。。。

僕は高級車を買うどころか、普通に会社に行くことが出来なくなってしまった。僕なりに頑張ったんだけど、いや、背一杯以上に頑張った。毎日ふらふらになっても。だけど、出来なかったんだ。

もう自分を責めない

両親の期待に応えることも自分自身の期待に応えることも、残念ながら出来なかった。

僕は、いっぱい自分を責めたよ。意気地なし。弱虫。努力が足りない。なんでこれくらいで落ち込んでいるの?なんでいつまでたってもクヨクヨしているの?自分を責め続け過ぎた結果。僕は、この世の中にはいらない存在であることに気が付いた。そして、僕は大きな過ちを犯すことになってしまったんだ。

だから、その当時の僕は両親の顔をみるとおかしくなってしまうんだ。こうなってしまってごめんって。普通に出来なくてごめんって。生きることから逃げようとしてごめんって。

当時のことを思い出しても誰が悪かったのかはよく分かりません。みんな一生懸命で必死だったんだ。僕がその時に勤めていた会社だって、必死に利益を生み出そうとしていただけだ、必死になり過ぎたあまり、僕に過重労働を望んだまでだから。

ただ、今言ることは、もう自分を責めることはやめようと思ったんだ。自分を責めたって、人生が前に進む訳でもないし、誰かを癒せるわけでもない。むしろ、自分も周りも傷付けてしまう。悲しみや憎しみしか生まれない。

そして、何より自分を責めることで、今日を生きる気力を奪うだけだから。

いいじゃないか、普通じゃなくても、誰かの期待に応えることが出来なくても。自分の輝ける場所が分からなくても。成功しなくても。お金がなくても。

ゆっくりでいい。今日の笑顔を大切にしよう。
そう思うのです。

きっと、今日、僕の車を当て逃げしてしまった方もその息子さんも、自分を責めてしまうかもしれない。

そうなって欲しくはありません。だから、そうならないように、僕はいつもより、丁寧でやさしく謝罪の電話がかかってきたときに伝えようと思います。

あまり、気にし過ぎないように。けが人がいなくて本当によかったですねと。


最後まで読んでいただきありがとうございます。
メルシー

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