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ベジタス持論vol.8「身土不二」

こんにちは、まいけるです。

早速ですが、今回は食性の三本柱の一本目、身土不二のお話をいたします。

私が食性と称して掲げるお題目は、前提として人間を中心に考えません。中心は自然界や母なる星、地球です。人間はあくまで自然界の一部です。
地球や宇宙全体からすれば人間はその歯車のひとつに過ぎず、自然界のルールを守れば生かされ、破れば淘汰される。ただ、それだけです。

とはいえ、本来そこに善悪意識は無いため、自然界には「こうしなければならない」といった義務はありません。
交通ルールと同じです。青信号で進み、赤信号で止まる。そんな「決まり」があるだけ。乱暴な言い方になりますが、それを守るも破るも、おのおのの自由です。

守れば安全、破れば危険。ただ、それだけです。

あらためてお断りしておきますが、ベジタス持論は決して、強要や命令ではないです。私の経験から、事実を述べるだけです。
そこからあなた自身で考え、あなた独自のベジタスへの道筋を立てていただければ幸いです。

では、「身土不二」のお話を始めます。

今回から目次を付けます。


私たちは土のお化け

私たちは毎日食べ物を食べて生きています。
多くの方は、普段食べることを「エネルギーを得るため」だけと意識しているように感じます。

私は、これは少し違うと思うのです。

確かに炭水化物や糖などのエネルギー源を取り入れる意味もあります。(実はエネルギーを得られるのは食べ物からだけではないのですが、今回はテーマがそれるので端折りますw)
しかし、それだけではありません。

食のいちばん大切な役割は、食べたものそのもので私たちの身体や精神が構築されることです。

私たちは自分の母親から生まれ、ずっと同じ細胞や組織のままで生きていくわけではありません。あなたもご存知の通り、新陳代謝をして、日々身体の細胞を生まれ変わらせながら、生きています。
その材料は、紛れもなく毎日摂取する食べ物です。

だから、食べたものが私になると言っても過言ではありません。そして、食べ物とは元をたどっていくと

「動物」→「植物」→「土」

になります。
厳密には土と光と水の混合体になりますが、生命とはその土地から生まれた有機と無機の混合体です。

ゲームやファンタジーの世界で、「ゴーレム」という魔法で動く土や石の人形がいますが、なんてことはない、私たちこそゴーレムそのものと言ってもよいと思いますw。

私たちは大地から生まれ、大地と光、水に生かされる泥人形です。生まれた土地とは切っても切れない関係があるのです。

身土不二とは

もともと「身土不二」という言葉は仏教用語です。本来は、因果応報といった意味で用いられているようですが、これが大正時代に食養生法に転用されたのが始まりだそうです。

言葉の通り、「私たちの身体と生まれた土地は二つに分けることができない関係深いもの」という意味です。
つまり、私たちが生きていくために必要なものは生まれた土地でできたものであり、遠方のものや不自然物は基本的に食べ物として適さないということです。

実は江戸時代にも、似たような事例があったそうです。

若者が上京してしばらくすると、その多くが病気になって帰ってきていました。そして故郷に帰ってくるとたちまち元気を取り戻す。
当時のお医者さまは人間と土地との因果関係を、次のような言葉で言っていたそうです。

「3里のものを食せば、身体健やかにして病める者なし」

1里が約4kmなので、3里は約12km。つまり家から一日で行って帰ってこれるくらいの範囲のものを食べれば、健康でいられることを説いているわけです。
実際は田舎では玄米、都では白米を食べていたから、という「一物全体」の内容も関係するのですが、それは次回お話いたします。

文明が発達し、交通機関も急激に発展した現代においては、お金さえあれば世界中のものを食べられるようになりました。
いろいろなものを食べられるのは、一見良さそうに見えます。たくさんの栄養を摂れるようなイメージでしょうか。

ただ、たくさんの栄養を摂ることは同時に、たくさんの毒を摂ることにもなります。これは前回お話した通りです。
また、栄養過多や偏りも立派な毒です。

それにどこまで私たちの内臓が対応できるのか?という疑問が出てくるわけです。いろいろなものを食べるのは、なかなかの危険がつきまとうことは否めませんね。

できる範囲で、できることから

私たちの身体とココロは、昔から土地のものを食べて健康でいられるようにできています。とはいえ、完全に身土不二を満たすものだけで生きていくのは正直難しいでしょう。
巷のスーパーには世界各地の食べ物が紛れ込んで売られています。それらをひとつひとつ選り分け、避けていくのも現実不可能ですね。

そこで、最後に簡単な選別方法をご紹介して終わりにします。ご参考にしてください。

・「カタカナ」ものを避ける

これは果物が顕著で分かりやすいです。名前がカタカナで漢字がないものは、もともと日本にはないもの。
東洋医学でもこれらは陰に属するため、日本人はたくさん食べるべきではないと言われます。

例)パイナップル、キウイフルーツなど

漢字表記のあるものはだいたい日本でできるもの。これらを中心に適量食べるといいでしょう。

例)みかん(蜜柑)、りんご(林檎)、かき(柿)、もも(桃)、なし(梨)など

・旬を守る

身土不二は「時間」という観点からもとらえることができます。つまり、旬のものを食べましょう。

例えばイチゴは春先が旬の果物です。ですが一般的に需要があるのはクリスマスではないでしょうか。
知り合いの農家さんに聞いたことがありますが、イチゴを春に出荷しても利益は出ないそうです。
「イチゴはハウス栽培で冬、出荷するものだ!」と豪語されておりましたw。

やはりケーキにイチゴは外せませんので、このあたりも身土不二が難しい現実のひとつですね。

そして実は「肉」にも旬があります。
これは知らない方が多そうですねw。

肉の旬はもちろん、秋です。秋、動物は冬に備えて脂肪や栄養を蓄えるからです。
逆に避けたいのは春。春は動物の体内にも毒素が溜まっている時期です。春は毒出しの季節とも言われます。この時期は、少し肉食を少なめにするのがオススメです。


・地産地消のものを選ぶ

厳密に言えば、身土不二と地産地消は意味が違います。ですが、産地の分かりにくいものを食べるくらいなら、地産地消のものがいいでしょう。
いろいろ考えるのがメンドーwな方は、道の駅みたいなところで買い物するのも手です。

ベジィでもそうですが、あまり厳密にやり過ぎてもストレスだけが溜まり、あまり意味がなくなってしまいます。
できるところから気をつけていく、くらいの感覚でやってみると面白いと思います。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!まいけるでした。

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