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親も子どもも生きやすくなる、大人のための課題図書

夏休み、子どもたちと一緒に過ごす時間がぐんと増えたみなさま。
おつかれさまでございます。
どうですか?
疲れていませんか??

私はこの夏休みが憂鬱で仕方ありませんでした。
なぜなら……そう、宿題のサポートをしなくちゃいけないから。

わかっているんです、これは子どもの宿題。
私が困ったり苦労したりする必要はない。
それでも、相談されればノータッチというわけにはいかず。
しかも何でもかんでも「自分がやった方が早い!」と
思ってしまいがちな私……
見守り、任せ、いい塩梅で手を出す、ということが
苦手なのですよ……。

ところが、最近、
そんな夏休みに「前向き」という一筋の光が
差し込んでまいりました!!

そのきっかけが、この本なのです。


「#学サポ大全」ってどんな本?
どれくらいいいの?

「おうち学習サポート大全」は、
広島で発達障害&不登校のお子さんを中心に
学習サポートを行う植木希恵さんの初の著書。
7/27に発売された、生まれたてほやほやの一冊です。

著者の希恵さんは、
私のマインドマップの師でもあり、
オンラインで受講中の「お母さんのための心理学講座」の
先生でもあります。

▼母学って何?というのは、こちらをぜひご覧くださいませ!

「なんだよ~知り合い故のPRか?」と思ったあなた、
ちょっとお待ちくださいませ。
違います。
確かに知っている方の本ではありますが、
客観的に見てすごくよかったから、こちらでわざわざ綴っております。

どれくらいいいかというと、
自分用にひとまず1冊予約購入した本があまりにもよくて、
その場でAmazonでポチッて姉に直送。
さらに、あの人にもこの人にもよいかも!と思い立ち、
最寄りの書店で追加で自腹購入した
くらい。

ただの推し活なら、内容を見ずに、
応援したい!って、最初の時点でまとめて5冊とか買うでしょ?
でも、まず1冊自分で見て、
「あれ、想像以上にいいじゃん」って納得してから
あとから追加でバラバラと購入するこの感じ……
リアルじゃありません???(笑)

基本的にケチな人間が、
1650円×5冊(!)=8250円を自腹で出すって、
結構なことですよ。

おわかりいただけますかね?

……というわけで、
ここからは私の推しポイントを具体的にご紹介します。

■推しポイント①:全ての子ども(っていうか人間)に使える

タイトルを見て

「発達障害&グレーゾーン」→うちの子は違うから関係ない
「おうち学習サポート」→そんなに教育熱心じゃないから

・・・と、自分とは無関係と思うべからず。

子(特に小中学生)を持つ親御さんなら、
読んでおいて損はない(むしろ読まないのがもったいない)一冊
です。
(実際、我が家の娘二人もいわゆる「定型発達」です)

この本のあとがきを一部抜粋しますね。

基本的に発達障害のある子と定型発達と言われる子を
区別して指導しません。
その子にとっての生きづらさは、
発達障害の有無に関係なく存在するからです。

出版社の戦略的に、「発達障害」により強くピンを立てた
ターゲティング・見せ方にしたのだと思いますが(あくまで推測)、
このあとがきにある通り、
全人間がグラデーションで凸凹を持っていて、
そんな凸凹をどう乗りこなしていくか?
親として、どう対応していくか?

というところに、あくまでも著者の本質的な軸足が置かれています。

この本を読んで時間の無駄になるのは、
 ・いま子育て、超順調!
 ・何の苦労もないし、イライラもしない!
 ・将来の心配ゼロ!!!
――って人くらいじゃないかな。

■推しポイント②:「勉強」という枠を超え「生きやすさ」につながる

この本は「勉強をどう教えるか」「学力をどう上げるか」ではなく、

・目の前の我が子の生きづらさをどうサポートするか、
・この子らしさを尊重しながら、この子らしく生きていくために
 親がどうかかわっていけばいいか

という視点で、プロの叡智と愛情が詰め込まれています。

大きな視点で
「この子はどういう人間なのか」というところに目が向いているので、
目先の成績云々ではなく、
本当の意味で「どうこの子を生かして/活かしていくか」という
俯瞰した目線で子供を見つめるヒント
になります。


■推しポイント③:すぐに使える方法が提示されている

それぞれのエッセンスは
大半が2~6ページ程度
にコンパクトにまとめられ、
どこから読んでも
「なるほど」「今すぐ試せそう」と思える構成&内容。
まとまった時間が取れない忙しい方でも、
つまみ食いしやすい構成
です。

さらにうれしいのが、
公認心理士で心理学のプロである立場から、
確かな根拠や経験則を踏まえつつ、
超具体的な声掛けパターンや取り組み方法まで
落とし込まれている
こと。

理屈を並べて
「これを踏まえてあとはがんばって」
とするのではなく、
本を置いたその瞬間から
実際に試せるヒントがたくさん詰まっています。

■推しポイント④:親に重荷を押し付けない

著者自身が心理学のプロであるということも理由なのでしょうか。
「自他境界」が大切にされており、
「子どもの問題は親が原因!」
「子どものことは親に100%責任あり!」など、
親を責めたり、誰かを悪者にする姿勢が
この本には皆無。

子どもという一個人を尊重する姿勢が貫かれつつ、
けれどそこをどうしても踏み越えそうになりつつ心配してしまったり、
「そんなに頑張れないよ」という不安や孤独になりがちな
私たち親の気持ちにも寄り添ってくれる。


押しつけがましい
じっとりとした不快な湿度はない、
けれどたしかな温かさが漂っているので、
親が圧を感じることもなく、むしろ励まされます。

私が泣いた文章を紹介しますね。

今目の前にいる子どもを見てください。学校に行き、勉強に取り組もうとしている。あなたも、あなたのお子さんも、本当にすごいことを現在進行形でやっているのです。

しかも、あなたはこの本を読んで、さらに自分を成長させようとしている。変えられることがあるなら変えようという勇気ももっている。それだけで本当にすごいことなのです。

P.162~163から引用

■推しポイント⑤:「夏休み」に使えるノウハウがある!

「Chapter5 長期休みの計画表づくりと学習サポート」では
夏休みを迎えたこの時期に役立つ計画の立て方や
宿題別の伴走の仕方も掲載
されています。

ここで紹介されている、「計画表に付箋を貼って仕上げる」は、
冒頭にご紹介した「母学」でより具体的な方法を紹介してもらい、
我が家でも導入していますが・・・・・・・

実際夏休みに入ってから
小2の娘が自らこの表を眺めながら
「絵はあと〇日で仕上げなくちゃいけないのか」
「今日はこれをやれば大丈夫」
と、自ら俯瞰して主体性をもって考えていたいたのにはびっくり!

せっかく読むなら、今!な気がします。


それでも迷うあなたに。立ち読みポイント。

とはいえ、
見ず知らずの私(しかも著者と知り合い)に推されても
まだまだ疑心暗鬼な方の方が多いでしょう。

実際書店で立ち読みするなら、
以下をご覧になるのがおススメです。
(順不同)

●気になるチャプターをつまみ食い
●「はじめに」と「おわりに」は必読
●Chapter6


おしまいに

子どものために何をするか、を伝える人や本は
たくさん存在するけれど、
そうやって子どものために頑張るお母さんを
労って伴走してくれる人や本って、
なかなかない気がします。

そういった点でも、
きっとこの一冊は貴重な存在。

たまに、親なんてやめちゃいたい!と思ってしまう
完璧ではない親自身をまるっと包み込んで、
それでもいびつに頑張ろうとする私たちの
相談相手になってくれるような本
だと思います。

ぜひ、子育てをがんばるあなたの、
夏休みの課題図書に。


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