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副業としての「一億総ケアワーカー時代」の可能性

私は看護師としての資格を使って日々仕事をしているけれど、病院での看護師仕事は今はやっておらず、もっぱらデイサービスや老人ホームなどの高齢者施設で働いている。
そういう意味では、私は「看護師」というよりも、自分を「人のお世話をする人」と考えている部分も多い。
そういう仕事の方が好きだし、自分に合っているな、とすら思うので、一部の看護師さんが嫌がるような、介護業務も私はわりと好きだったりする。

そして、青天の霹靂のような出来事なのだが、私と違って超高学歴エリートホワイトカラーだった夫が、障碍者グループホームでケアワーカーとして働き始めた。障碍者福祉に興味があるらしい。
1日で根を上げて辞めてくるだろうと高を括っていたのだが、どうも楽しいらしい。
むしろ、やりがいすら感じているらしく、意外な適性があったとしかいいようがない。

高齢者福祉を専門とする私、障碍者福祉の仕事をする夫。
急に、ディープな福祉業界夫婦になってしまったわけである。

***

私がいうまでもなく、この国は高齢化が進み、介護を必要とする人は増え続けている。
人手不足になるのは目に見えている。
いや、都会ではもうすでに、街中にも、
あぶなっかっしい高齢者の人々が目に付くようになっている。

福祉のプロ、職業としての介護を専門としてやっていこう、という人だけに任せようと思っても、足りないのが現状だと思う。

それならば、私の夫のように、週に1~2度、アルバイト感覚でできる人を増やしていくのもいいのではないかと思うし、
なんなら、大学生などでも空いた時間で、短い時間でも働けるように制度を見直してもよいのではないだろうか。

専門職として福祉の仕事をするのはいやだけど、自分の経験としてやってみたい、という人や、お小遣い稼ぎに「たまにだったらいいかな」、という人はもっといると思う。

副業や複業が注目されている時代なのだから、自分の本職があっても、
もう一つの顔として、ケアワーカーの仕事もできますよ、という方が実は時代の先端をいく働き方ではないだろうか?
在宅ワークなどで普段人に接する機会がない人も、だからこそ、対人間の仕事をたまにはしてみる、一つはそういう一面も持っている、という方が視野が広がっていくと思う。

***
まあ、絶対にしたくない、という人も多いとは思うし、もちろん強制するわけではもちろんない。
でも専門の仕事としなくても、
複数の仕事のうちの一つがケアワーカーである、というような身軽さで、
もっと選択できるようになればいいなと思うし、
やってみたい、と思う人がいたら気軽に始められる仕組みがあればいいなと思う。
ケアを受ける側が危険にさらされるような事態は避けないといけないので、
素人ができない仕事ももちろんあるけれど、
プロと一緒なら問題ないこともあるし、
単に人手が必要な仕事もたくさんある。

そして、高学歴の夫がハマってしまうことがあるくらい、
実はケアワーカーの仕事はクセになるくらい楽しいものでもある、
ということをもっと多くの人と分かち合えたらいいのになと、
思う今日この頃である。



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