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[理系による「映画」考察] つばさ(1927) ➡飛行機を使った映画の元ネタはたぶん全部ここ

恋・友情・戦争・死、という現在のエンターテインメント映画の王道がもはやここで完成されています…。もはや、現在のメジャー映画はこれを焼き直しているだけといっても過言ではないような…。

そして、戦闘を描く、という意味では”西部戦線異状なし"より3年も早い…

そして、戦闘が地上戦だけでなく、メインは飛行戦という、もはや発想が3歩ぐらい先に行っていて、以後の飛行機を使った映画の元ネタはたぶん全部ここでしょう(スターウォーズも、宮崎駿も。そういえば、リチャード・アーレンはハリソン・フォードの面影あり)。

で、戦闘機による空中戦ですが、まず、どうやって撮ったの?、という疑問が湧きます。もちろん、飛行機に乗ってカメラを回して、他の飛行機にあらかじめ打ち合わせした曲芸させる、という文章で書くといたって当たり前になってしまうのですが、まだ誰もそんなことやったこともなく、命の危険もあるのに、マジでやるか!?、という"情熱"では表現としてして適切でない、それ以上の何かを感じさせる画になってます。

第一次世界大戦後、職にあぶれてしまった元軍人パイロットたちによるアクロバット飛行が流行っていたとしても、それを映画としてしまうその行動力には感嘆させられます。

その他、見せ方のテクニックとして、
-操縦中のパイロットを正面から映す
-弾丸によって機体に時系列に穴が開く
は、もはやこの分野の古典をつくったのもこの映画でしょう。

また、今っぽい言い方だと"死亡フラグ"を映画で初めて実践したのもこれではないかと。

なんだが、無声映画時代の時点で、現在の映画の手法はほぼ出尽くして待っている気が…





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