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【第20回】消費税が導入された経緯は何か 個人コード導入が最善の策だった
10月にインボイス制度が導入されて、消費税に注目が集まっている。消費税はどのように導入されたのか。
消費税が導入される前、税金をごまかす事業者がたくさんいた。この当時、盛んに言われたのが「クロヨン」だ。クロヨンとは、サラリーマンなどの給与所得者は9割の所得を捕捉されるのに、自営業者などの事業所得捕捉は6割、農林水産業を営む事業者の所得捕捉は4割という意味だ。
また、銀行や郵便貯金で仮名口
【第19回】インボイス制度の仕組みと影響 徴収漏れや益税を解消すべきだ
来月10月から消費税に適格請求書等保存方式(インボイス制度)が導入される。インボイス制度を導入するとどのような影響があるのか。
まず、消費税の仕組みについて確認しておこう。商品を仕入れる時には、相手に消費税を支払う。仕入れた商品を売った時には、消費税を受け取る。販売時に受け取った消費税を全額納付するわけではなく、仕入れの時に支払った消費税を控除して計算する。
例えば製造業者、販売業者、最
【第9回】再販制度は市場経済として不健全 値段は需給バランスに従うべきだ
「再販売価格維持制度」という制度を聞いたことがあるだろうか。モノの値段は通常、需要と供給のバランスによって決まる。値段が一定になるのは、完全競争のように競合他社との均衡であるが、実はシステム的に値段が一定に保たれている分野がある。それが再販制度だ。
再販制度が適用されているのは、書籍、新聞、雑誌、音楽CDなどだ。どれも身近な商品だが、これらの値段はどこの店でも同じである。要するに、再販制度と
【第5回】森林環境税の導入で国民の負担増 レベニュー・ニュートラルも同時に行うべきだ
2024年度から国内に住所のある個人に対して、1人年額1000円の「森林環境税」が住民税に上乗せされる。国民の負担増や景気の足を引っ張ることにつながらないのか。
そもそもなぜ森林環境税が創設されたのか。林野庁によると、「パリ協定の枠組みの下における我が国の温室効果ガス排出削減目標の達成や災害防止等を図るための森林整備等に必要な地方財源を安定的に確保する」とある。そして、2019年3月に「森林