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読書日記・問題があるのは自分でした

9月14日(木)

久しぶりに、夫の話を聞くだけに専念してみた。夫は話を聞いてもらえることが嬉しかったのか、夜中だというのに3時間近くしゃべり続けた。おしゃべりは女性の専売特許だとよく聞くし、夫もそう思っていたようだったけれど、おしゃべりをしたい気持ちに男女差なんてあるのだろうか? それに私はノンストップで3時間もしゃべる元気がない。夫の体力に驚くの巻。

この日は夫の話を聞くだけで時間が過ぎたので、読書はなし。


9月15日(金)

両親と久しぶりにランチへと出かける。3人で出かけるのが久しぶり過ぎてへんな感じ。病気になってしまった母が外出できるほど元気になってきたということで、父がわかりやすいぐらいにはしゃいでいた。投薬治療になってから、母の顔色が全然違うんだと父が力説するものの、私にはその違いがまったくわからないのでサラッと流す。しかし力説は止まらない。ここにもしゃべりたい男がいた。

読んでいたのは、上大岡トメさんの『子どもがひきこもりになりかけたら』

親はコドモに「こうなってほしい」という目でしかコドモを見ていない
つまり未来ばかり見ています
だから目の前のコドモが「こうしてほしい」と発信していることに気がつかないのです

『子どもがひきこもりになりかけたら』より引用

「こうなってほしい」という理想ばかりを追いかけて、現実を直視していない親のもとで育った子どもは、引きこもりになりやすいという本にあって、まさに私がそういう親であり、そしてそういう親に育てられた子どもだった!!という気づきを得た。実際に私は引きこもりだった時代もあるので、この本に書かれていることは親の立場からも、子どもの立場からも非常に興味深くてメモが増えまくった。


9月16日(土)

息子がようやく海で遊べるようになった。今まで、海にはサメがいる→食べられる→だから行かない!!と、頑なに拒否していた息子。彼に何があって海の楽しさに目覚めたのかわからないけれど、怖れているものがひとつでもなくなるのは喜ばしい。しかし季節は秋。そろそろ海で遊ぶ季節は終わりを告げそう。

読んでいたのは、くどうれいんさんの『桃を煮るひと』

一人で外食なんて今まで一度もしたことがない私は、くどうさんが一人で外食できないと知って深く安心した。そして一人で外食できないくどうさんに、知人女性がかけた言葉もとても興味深かった。

 まさよさんはひとりで食事をすることが苦ではないらしく、どうしてひとりで食事ができないのかと興味津々で訪ねてきた。「第一に、待っている間や食べている間、どこを見ていたらいいのかわからないんですよ」と言うと、まさよさんは「ヒロイン気質なんじゃない?」と笑った。無意識のうちに常に周りの人を観察しているから、自分も見られているという気持ちがあるのではないか。自分にスポットライトが当たっていると思っているから、他人の目を気にしてのんびり食べることができないのではないか、と。なるほど。たしかにそれはあるかもしれない。

『桃を煮るひと』より引用

たしかにそれはあるかもしれない、と私も思った。自分が他者を見ているから、自分も他者に見られているだろうと思っている。だから落ち着かない。なので最近の私は、周りの人達を観察しなくなった。人の観察をやめると、精神的にすごくラクだと気づいたので。誰かの視線を変に解釈してしまうこともないことがとてもラクだと知れてよかった。

(あ、あの人、今私のカバンを見たよね?安っぽいって思ってる??それともファスナーが開いてるのか?ガサガサ(ファスナー確認)いや待てよ、万引きしているって思われてるのかな???カバンがふくらんでるから???このふくらみはエコバッグなんです!!とってもふくらんでるんです!!)みたいなことを考えなくなったら、疲れることも減った。脳内の妄想がハンパないから疲れるんだろうな。ははは。

問題があるのは、他人の目を気にする自分なんだよね。他人の目に何かあるのでは?と理由をつけてしまう自分。ここに一番の問題があるんだろうな。他者が何を考えているのかなんて、本当の意味で理解することなんてできないのに、できないからこそ、アレコレと理由をつけて不安になってしまう。でもこの理由をつけることも、変に解釈することも、とても疲れる行為だからやめたい。疲れる行動は回避だ!回避しまくれ!!!

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