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読書日記・たぶん、おそらく

10月5日(木)

自分が書いた文章によって、誰かが傷つくかもしれないという話を『GINZA特別編集 一生ものの、本と映画と音楽とアート』で塩谷舞さんがしていて心が動いた。この読書日記には、たくさん子どもたちのことを書いているのだけど、それを子どもたちが見たとき、傷つく可能性もあるってことを考えたら、この日記をどうしていこうかと悩み始めた。うーん。

10月6日(金)

自分のことを書くのが一番だろうと思っていても、自分の人生には家族だったり周囲の人たちとのかかわりが確実に存在していて、そこを無かったかのように日記を書くのは難しいなと思う。しかしそれを成し遂げている人たちも確かに存在するようなので、ネットの海に入り、人様の日記を眺める。人様の書く日記は、やっぱり楽しいなという感想しか出てこなかった。

10月7日(土)

10年以上ぶりにカラオケに行った。最初はまったく声が出なくて、家の中で大声で歌うことも多いというのに(近所迷惑)、マイクを通すとなると声帯はうまく作動しないんだと知る。徐々にいきおいづいて、気づけば2時間歌いっぱなし。歌はいい。歌うこともいい。

10月8日(日)

本当は買わないつもりだったのだけど、やっぱり気になってワンピースのほぼ日手帳を購入してしまった。高かったけれど後悔はない。はず。

10月9日(月)

ひもを引っ張って、野菜などをみじん切りにする機械を購入した。早速、玉ねぎとピーマンをみじん切りにしてみたら、思っていた以上に簡単にみじん切りになるので感動した。こういう便利アイテムは無くても生きていけるため、いままで買わないようにしていたんだけど、これはさっさと買っておくべき商品だと強く思った。もっとみじん切りにしたい。こっぱみじんにしたい。

10月10日(火)

10年ぶりにパジャマを購入。おしりのところに大きな穴があいたズボンを3年ぐらいごまかしながら使っていたんだけど、冬の寒さがズボンから忍び寄ることに耐えられなくなっていたので、10年ぶりに新調することに。新しいパジャマは思っていた以上に快適で、こちらも早く買えばよかった!!!と心から思った。おしりが寒くないって素敵。パンツが見えないって素敵。

10月11日(水)

足の裏が荒れていたので、ベビーフットという商品で足を脱皮することにした。ベビーフットを使って数日後、足の皮がむけ始めるのだけど、皮のむけるこの状態が脱皮のようで見ていても楽しい。しかし上手にむけなかったときは皮がボロボロと床に落ちるので、掃除がけっこう大変になる。でも皮がむけていくと新しい自分へと生まれ変わるような感覚になるので、定期的に脱皮はしていきたいなと思った。

この期間に読んでいたのは、相変わらず『だれかに、話を聞いてもらったほうがいいんじゃない?』


たいてい四十代で老眼になるという。なにかを読んだり見たりするとき、遠くに置かないとはっきり見えない。この年齢になると、きっと感情の遠視も進むのだろう。一歩下がって、より大きな全体像が見えるようになる。そして、手元にあるものを失うのが、とてつもなく怖くなるのだ。

『だれかに、話を聞いてもらったほうがいいんじゃない?』より引用

遠くから眺めることで、自分が手にしている幸せを実感できるという話は『いつかティファニーで朝食を』というマンガにも出てきた。自分が幸せかどうかは、一歩下がって、視界を大きくとらえ直さないと見えてこないのかもしれない。

幸せだけではなく怒りや悲しみも、大きな全体像として見なければ、自分がどうしてその感情に支配されているのかってことがわからない。目先の出来事に反応して怒ったり悲しくなったりしがちなんだけど、感情にも遠視があるんだと考えて、ちょっと立ち止まってみようかなと思った。すぐに反応するのではなく、一歩下がる時間、そして周りを見回す時間は必要なんだろうなと、せっかちな私は気づきを得たのだった。

でもこういう気づきを私はすぐに忘れちゃう。だからこうして書き残しておくんだ。しかし書いて満足して、書いたことを思い出しもしない。それはよくないことだろうな。
未来の自分へ、自分の書いた記事をちゃんと読み返してね。たまに良いことが書いてあるからね。たぶん。おそらく・・ね。

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